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2016年07月15日

南シナ海、中国の権利否定 独自境界「法的根拠なし」 仲裁裁判判決

朝日新聞 2016年7月13日

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中国や周辺国が領有権を争う南シナ海問題で、オランダ・ハーグの
常設仲裁裁判所は12日、中国が独自の権利を主張する
境界線「9段線」に国際法上の根拠はない、との判決を出した。
南シナ海問題を巡る初の司法判断で、提訴したフィリピンの
主張をほぼ全面的に認める判決となった。
中国は反発しており、周辺国や米国などとの緊張が
高まる可能性がある。 

 ■中国、受け入れず

判決によって、中国が進める人工島造成は正当性の法的な
支柱を失った。フィリピン政府は判決を「歓迎する」と述べたが、
中国外務省は「(判決は)無効で拘束力はなく、
中国は受け入れない」との声明を出した。上訴はできず、
9段線などの国際法上の判断は定まるが、仲裁判決を
強制的に履行させる手段はない。

仲裁裁判は2013年1月に提訴。中国が「歴史的権利」として、
南シナ海のほぼ全域に権利が及ぶと主張する「9段線」が
国際法上、認められるかどうかが最大の焦点だった。
判決は「歴史的権利」について「(中国がこの範囲の海域を)
排他的に支配してきた証拠がない」と退け、
「法的な根拠がない」と結論づけた。

 そのうえで、中国が9段線の内側の南沙(英語名スプラトリー)
諸島の七つの岩礁や浅瀬を埋め立てて築いた人工島は、
排他的経済水域(EEZ、200カイリ以内)、大陸棚が
認められる「島」ではないと判断。そのうち3カ所は満潮時に
海に沈んでしまう「低潮高地」で、領海(12カイリ以内)も
認められないとした。南沙の海域にそもそも法的な
「島」はないとも判断した。

中国は仲裁手続きに参加しなかった。ただ、14年12月に
自国の立場を表明する文書を公表したため裁判所は
これを判断材料に加えた。

判決は各国の主張が絡んで複雑化した問題に国際法と
いう基準をあてはめた。ベトナムなどほかの国々との
権利の調整でも基準となるとみられる。
(マニラ=佐々木学、ハーグ=吉田美智子)


 ■判決の骨子

・中国が主張する南シナ海の境界線「9段線」には
法的根拠がない

・中国が岩礁を埋め立てた七つの人工島は「島」ではなく、
排他的経済水域(EEZ)、大陸棚の権利を主張できない

・南沙海域に法的な意味での「島」はない

・中国の埋め立てや、中国船による違法な漁業が、海の
環境を守る義務に違反

・中国船が、フィリピンのEEZ内などでフィリピンの
石油探査や漁業を不法に妨害


 ◆キーワード

 <南シナ海問題> 海上交通の要衝で豊かな漁場でも
ある南シナ海は、石油・天然ガス資源の存在も指摘され、
南沙諸島には中国、台湾、ベトナム、フィリピン、マレーシア、

ブルネイが領有権などの権利を主張する。中国は南シナ海の
ほぼ全域に権利が及ぶと主張。南沙諸島に人工島造成を
進め、軍事拠点化と推測される動きを見せている。

関連記事です。

(時時刻刻)9段線「違法」、中国は猛反発 南シナ海問題


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南シナ海の領有権をめぐり、フィリピンが中国を相手取った
仲裁裁判で、「9段線」などこれまでの中国側の主張が
否定された。中国は強く反発し、判決を受け入れないと表明。
今後も実効支配を進める構えで、さらなる強硬措置に出る
可能性もある。

 ■判決「歴史的支配の証拠ない」

判決の最大の焦点は、中国が自国の権利が及ぶ範囲とする
「9段線」という独自の考え方が、合法か違法かということだった。
裁判所は9段線に法的根拠はないとし、さらに中国が埋め立てた
人工島もふくめ、中国が南シナ海の大半において一切の権限を
持つことはできないと判断した。

中国は「中国人民の南シナ海における活動は2千年余りの
歴史がある」(外務省)と主張。地図上に九つの破線をUの
字に並べ、その枠内で自国の権利が及ぶと主張してきた。
南シナ海のほぼ全域が含まれ、中国は七つの岩礁を
埋め立て、人工島などを造成してきた。

1947年に当時の中華民国が刊行した地図に破線が記載され、
中華人民共和国の地図に引き継がれた。当時は「11段線」
だったが、ベトナム戦争時に中国が支援していた北ベトナムの
軍事活動を妨害しないよう2線が削られた。周辺国では
その形状から「牛の舌」「中国の赤い舌」とも呼ぶ。

だが判決は中国の主張を否定。「歴史的に中国が南シナ海を
排他的に支配してきた証拠はない」と判断した。

 ■埋め立てた岩礁、島と認めず

もう一つの焦点は、中国が埋め立ててきた南シナ海の七つの
岩礁の地形についての判断だった。「島」なのか「岩」なのかに
よって主権者の権利が大きく異なるためだ。

国連海洋法条約では、島なら12カイリ(約22キロ)の範囲を
「領海」とし、他国による漁獲や上空飛行が認められない
範囲にできる。200カイリ(約370キロ)以内の
「排他的経済水域(EEZ)」では資源の探査や人工島の
設置などの権利を持ち、EEZの海底にあたる「大陸棚」でも
開発ができる。だが、「岩」なら領海しか認められず、干潮時に
しか海面上に見えない「低潮高地」や人工島にはいずれの権利もない。

判決は「(南沙海域に)EEZと大陸棚をもつ『島』はない」と
判断した。中国は七つの岩礁を埋め立ててきたが、これらも
島ではなく「低潮高地」や「岩」とされ、中国には周辺の天然
資源探査などの権利はないという判断だ。中国による人工島の
建設や埋め立て、フィリピンのEEZ内での漁業妨害も違法だと
判断された。

東北大学大学院の西本健太郎准教授(国際法・海洋法)は、
中国が主張する「9段線」は国際法の完全な枠外にある
中国独自の主張だとし、「こうした独自の考え方が、判決で
真正面から否定されたことには大きな意義がある」と指摘。
中国が受け入れを拒んでいることについては
「聞く耳を持たない国を判決に従わせる手立ては、現状の
国際法上の制度ではないのが実情だ。各国が一致して
政治的な圧力をかけ続けていくしかない」と話す。
(鈴木暁子)

 ■実効支配、今後も進める構え

「中国の国内法と国連海洋法条約などの国際法に基づき、
中国は南シナ海の島しょに領海、排他的経済水域、
大陸棚を有する」。中国政府は判決後に声明を出し、
判決に反論。王毅(ワンイー)外相や李克強(リーコーチアン)
首相も判決を批判し、習近平(シーチンピン)国家主席は
欧州連合(EU)首脳らとの会談で「中国は仲裁裁判の
判決に基づく主張と行動を受け入れない」と表明するなど
最大限の反発を示した。

また、中国で放送されていたNHKのニュースは判決を
伝える部分で画面が真っ暗に。北京市内では12日夜、
フィリピン大使館周辺に厳戒態勢が敷かれ、
緊張感が漂っている。

中国はいかなる判決も受け入れない姿勢を鮮明に
してきたが、中国の立場が認められない場合も見据えて
手も打ってきた。北京の外交筋などによると、中国は
東南アジア諸国連合(ASEAN)各国に判決を評価する
コメントを出さないよう働きかけ、共同声明は見送られる
方向になった。

その他の国にも中国の立場への支持を表明してもらう
外交戦を展開し、王毅外相は12日、中国の立場を
理解・支持する国が60カ国以上あると表明した。

中国は同時に、軍事力を背景に南シナ海での実効支配も
強めてきた。「9段線」についていかなる判決が出ようと、
既成事実として突破していくためだ。

中国は判決を控えた5〜11日、ベトナムなどと領有権を
争う西沙(英語名パラセル)諸島を含む中国・海南島の
南東海域で軍事演習を実施。昨年の演習には西沙は
含まれておらず、今回は約100隻の艦船や数十機の
軍用機を動員し、中国海軍トップの呉勝利司令官が
異例の現場指揮をした。

中国国防省は12日、演習は「海上で起こりうる状況に
対応するため」だったとし、「いかなる仲裁結果が出ようと、
中国軍は国家主権と海洋権益を断固守る」と強調した。

今後、軍事的にも関係を深めつつあるロシア海軍との
合同軍事演習を初めて南シナ海で行うとの情報もある。

中国は南シナ海で米軍の軍用機や艦船を牽制(けんせい)
するため、人工島に地対空・地対艦ミサイルや戦闘機の
配備も進めていくとみられ、南シナ海での防空識別圏
(ADIZ)設定に踏み切る可能性もある。中国の空軍少将の
一人は「国際社会は判決に注目しているが、実際には
何もできない。我々はあらゆる準備をしている」と話す。
(北京=倉重奈苗)

 ■フィリピン新政権、対話探る

フィリピンのパーフェクト・ヤサイ外相は12日の判決直後に
会見し、「この画期的な判決を尊重することを強く確認する」と
述べた。「全ての当事者は行動の抑制を」と、中国を
含めた関係国に冷静な対応を求めた。

3年前、当時のアキノ大統領は、中国の強引な海洋進出を
ナチス・ドイツに重ねあわせ「いま国際社会が不正に沈黙したら、
事態の悪化をどう防ぐのか」と述べ、同盟国の米国の
後ろ盾を頼りに、提訴に踏み切った。

だが、6月30日に就任したフィリピンのドゥテルテ新大統領は、
今月5日の演説で「戦争をするつもりはない。

我々に有利な判決が出たら、(中国と)話し合いを始めよう」と
語り、柔軟に向き合う構えをみせた。政権幹部は、南シナ海で
中国と資源の共同調査を行う可能性も示唆する。中国から
鉄道建設支援の提案があったといい、地元の政治アナリストは
「米国と中国とどちらにつくのが有利か現実的に吟味して
いるのでは」とみる。(マニラ=佐々木学)


 ◆キーワード

<仲裁裁判> 国連海洋法条約は、紛争の平和的な
解決の手段として国際司法裁判所(オランダ・ハーグ)や
国際海洋法裁判所(ドイツ・ハンブルク)、仲裁裁判所などへ
提訴できると定めている。国際的な裁判を始めるには通常、
当事国双方の合意が必要とされるが、仲裁は一方の
申し立てだけで開始できる規定がある。フィリピンはこの
規定を使って中国を提訴。審理は、常設仲裁裁判所
(ハーグ)で行われ、裁判官はガーナ、オランダ、
フランスなど第三国出身の5人が担った。


 ■南シナ海をめぐる動き

<1992年> 中国が周辺海域の権益を主張する領海法を
制定。在フィリピン米軍が冷戦終結などを受けて撤退

<95年> フィリピンが領有権を主張するミスチーフ礁を
中国が占拠

<2002年> 中国と東南アジア諸国連合(ASEAN)が
紛争防止のための行動宣言を採択

<12年> スカボロー礁で中国とフィリピンの船がにらみ合い

<13年> フィリピンが国連海洋法条約に基づき中国との
仲裁を提起

<14年5月> 中国が西沙で石油掘削を始め、南沙の
埋め立てを本格化

<15年10月> 米軍艦が南シナ海を通過する
「航行の自由作戦」

<16年1月> 南沙の人工島の滑走路で中国機が試験飛行

コメントです
いくらグローバルスタンダードで裁こうと思っても、
結局最後はチャイニーズスタンダードですべて
自国都合で押し切ってしまうでしょう。
戦争にまでは至らないと思いますが、
何かの形で、大きな国際間摩擦が発生するはずです。





posted by salsaseoul at 06:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 中国・台湾

2016年07月13日

(離脱の衝撃)英の教訓・EUの未来、米仏独の識者に聞く

2016年7月12日

 英国の国論を二分した末に、欧州連合(EU)からの離脱を
決めた国民投票。政党が世論を束ねられず、ポピュリズムが
分断をあおる現状は英国に限らない。今回の国民投票が
浮かび上がらせた教訓とは。そして英国無きEUは
今後どのような道を進むべきなのか――。米仏独の識者に聞いた。


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 ■投票の議題、複雑すぎた 米ジョージタウン大学教授、
キャサリン・マクナマラ氏

英国の国民投票は、ご都合主義の政治家たちによって、
残念なものになった。

キャメロン首相は恐ろしい間違いをし、大惨事となりうる事態を
もたらした。賢明な人がいれば「国民投票は制御が
難しい」と忠告しただろう。

今回の国民投票は民主的な議論ができる可能性も
あったのに、そうはならなかった。EUにおける統合や
発展について誠実な議論を深める機会を政治家たちは
利用できなかった。

国民投票は、的を絞った限定的で単純な設問の場合に
はうまくいく。例えば「大麻を合法化すべきか」などだ。

もちろん、あらゆる公共政策に関する質問はある程度の
複雑さがある。しかし、EUの加盟の是非を問うというのは、
並外れた複雑さを持っている。私は20年もEUの研究を
しているが、必ずしも理解できていない。学生たちにも
そう伝えている。それほど複雑な組織なのだ。

英国の有権者もEUが何なのかきちんと分かっていなかったと
思う。離脱派のキャンペーンの中には明らかなうそや
誇張もあった。移民についてひどい扱いをするポスターもあった。

現代社会は、泡のように階層や文化などによってそれぞれに
分かれている。お互いに同意できる人としか話さない傾向が
ある。それが、人々がうそを信じ、実際に起きていることを
熟慮しない状況を作っているのだと推測する。

国民投票での投票は、投票日の数日前に起きたことにも
左右される。有権者が感情的に投票する傾向にあるという
指摘もある。EU離脱のような複雑な問題には、有権者が
選ぶ代表者が吟味する方が、公共のためには断然よい。

米国の大統領選でも、共和党候補となるドナルド・トランプ氏が
今回の離脱決定を利用しようとしている。離脱派の勝利と
トランプ現象には共通点もある。

広がる格差や多文化主義などで、社会から取り残されている
気がしている人たちがいる。未来に不安を抱き、疎外感や
怒りを感じる人たちが離脱派を支えた。年配の人たちが
多いのも特徴的だ。米国でも、同様の怒りを覚える、
特に年配の白人がトランプ氏を支持している。

ただ、離脱決定がトランプ氏への追い風となるわけでは
ないだろう。トランプ氏の支持者は米国外に興味はなく、
実際、内向きだからだ。

 (聞き手・杉山正)

     *


 1962年生まれ。コロンビア大学で政治学の博士号を取得。
EUの発展論が専門。著書に「日々の欧州の政治学」などがある。




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 ■加盟国間で歩みに差を パリ政治学院教授、
クリスチャン・ルケンヌ氏

EUは、東南アジア諸国連合(ASEAN)や南米南部
共同市場(メルコスル)の手本だった。地域統合の成功
モデルとして世界に影響力を発揮してきた。

だが「ひとつの欧州」は失われた。パワーバランスは変わるだろう。

中国にとってはどうか。貿易などの交渉相手にとどまらず、
国連などで米国と向き合う力としても「ひとつの欧州」が望ましい。

ロシアはどうか。プーチン大統領は喜んでいるだろう。
ウクライナなどがロシアのコントロールを離れ、EUへの接近を
指向する中、「西洋」の失敗を望んできたのだから。

EUは今、28カ国にまで膨らんだが、紡いだ物語は異なっていた。

出発点は第2次世界大戦後の和解と平和の希求、復興だった。
だが1970年代に加盟した英国やデンマークは単一市場に
関心を寄せた。とりわけ英国にとって、
EUは市場でしかなかった。

また冷戦の崩壊後に加わった旧共産圏、東欧の国々に
とっては「民主主義と人権の回復」が目的だった。EUの
存在理由は、それぞれの国でばらばらだった。

冷戦後のEUの拡大期は経済のグローバル化の進展期と
重なった。(EUを担う)エリート層はそれに対応できたが、
一方で「自分たちは負け組だ」と感じる人が生まれた。
それが反エリートやポピュリズムの流れになった。
米国のトランプ現象にもあてはまる。

英国の離脱は避けられなかったのかもしれない。それでも
「EUモデルの失敗」だとは思わない。改革を進め、将来を
考えるべきだという意識を親EU派に呼び覚ました効果もある。

英国という「ややこしいやつ」が去った後、EUがとりうる
現実的な道は、加盟国間で歩みに差をつける
「ツー・スピード」しかない。

より深い政治や安全保障の統合を求める「中核国」と、
市場統合の現状にとどまる国に分かれて進むことだ。
深化を望む国々の首脳会議などの組織を、設立するのが
よいのではないか。

ただ、統合のエンジンたる独仏両国には財政規律などで
立場の違いが目立つ。妥協点を見つけるのは容易ではない。
EU懐疑派の「ドイツのための選択肢」(AfD)や
仏右翼・国民戦線(FN)が存在し、17年にはそれぞれ
総選挙や大統領選がある。EUの再興には、
しばらく時間がかかるだろう。

 (聞き手・青田秀樹)

     *

 1962年生まれ。仏ストラスブールの政治学院などで
学び、97年から現職。EUや、その加盟国の外交政策に詳しい。





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 ■「欧州共和国」めざす時 独シンクタンク所長、
ウルリケ・ゲロ氏

冷戦後の世界は、米同時多発テロやユーロ危機、
アラブの春など世界秩序を揺るがすできごとを
経験してきた。英国のEU離脱もそれに匹敵する事態だ。

複雑な要因が絡み合った出来事ではあるが、
根底にあるのは失業問題だ。職を失った人々の
不安や不満が増幅され、社会システムを壊すほどの
衝撃となった。

ユーロ危機が引き金だ。ユーロ圏に属していない英国も、
影響は避けられなかった。そこに中東などからの
難民問題が起き、ポピュリストが国民の不安をあおった。
不満の矛先は英政権だけでなく、EUに向けられた。
いわば、スケープゴート(身代わり)だった。

かつてノーベル平和賞を得たEUの威信は、大いに
傷つけられた。影響は、民主主義の理念はもとより、
気候変動や女性の地位向上など欧州が世界を
主導してきた課題にまで及ぶ。そこに米国の
トランプ現象に通じるナショナリズムやポピュリズムが
つけ込み、人々の不安をあおっている。

国民投票のリスクも浮かび上がった。英国の国民投票では
数ポイントの差が勝敗を決した。政権への不満だけで
投票した英国民も少なからずいたはずなのに。

「EUのシステムは民意を反映していない」という離脱派の
主張は、正しい。だが国民投票は正しい解決手段では
なかった。EU離脱ではなく、国家の枠を超えた成熟した
民主主義とは何かを問うべきだった。

民主主義の歴史は浅くない。だが、その枠組みはいまだ
国家の域を出ない。今のEUのシステムでは、母国の
議会を選ぶために投票し、税金も国ごとに違う。

今こそ「欧州共和国」をめざす時だ。全ての人々は法の下に
平等でなくてはならない。投票権や納税、社会福祉への
アクセスなど全てにおいてだ。

EUはどうすればいいのか。まず域内の市民が政治的に
平等に扱われる仕組みの青写真と工程表を示し、
例えば「今後30年で実行する」と宣言するべきだ。

そこで欧州最大の経済大国ドイツはどう振る舞うべきか。
英国の離脱で、EU内でドイツの力が突出する。
他の加盟国は独主導のEUに厳しい目を向ける。

EU再建のためには、摩擦はなるべく避けたい。
来秋のドイツ総選挙の前に、メルケル政権は
「ドイツのための欧州」というイメージを払拭(ふっしょく)し、
「欧州のためのドイツ」という立場を明確に打ち出すべきだ。

 (聞き手・玉川透)

     *

1964年生まれ。ベルリンのシンクタンク
「ヨーロピアン・デモクラシー・ラボ」所長。
欧米で欧州の民主主義を研究する。



◆キーワード

 <英国のEU離脱の是非を問う国民投票> 
6月23日に投票があり、離脱支持(51.9%)が、
残留支持(48.1%)を小差で上回った。投票率は
72.2%。28カ国が加盟するEUから脱退する
初のケースとなる。
残留を訴えていたキャメロン首相は辞意を表明した。

移民規制や主権回復を訴えた離脱派の政治家が
投票後に次々と前言を撤回。残留支持が多い若年層を中心に、
投票の再実施を求める請願への署名が400万件を超えた。
しかし政府は再実施の拒否を表明した。



posted by salsaseoul at 06:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 英国

2016年07月11日

全米で警察への抗議デモ、収まる気配なし

朝日新聞  2016年07月10日

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全米で警察への抗議デモ、収まる気配なし
米ニューヨークで、黒人に対する警察の暴力行為に反対する運動「Black Lives Matter
(黒人の命も大切)」を支持するデモ中にパトロールする警察官(2016年7月9日撮影)。
(c)AFP/KENA BETANCUR

【7月10日 AFP】警察の暴力行為に抗議するデモは9日も全米
各地で続けられ、抗議のうねりは収まる気配を見せていない。

黒人に対する警察の暴力行為に反対する運動
「Black Lives Matter(黒人の命も大切)」に率いられたデモの
参加者たちは、2日間で立て続けに起きた警官による黒人男性
2人の射殺に抗議した。2人の死の瞬間を捉えた映像は拡散し、
全米を震撼させた。

「Black Lives Matter」は数か月にわたり、警察の黒人に
対する暴力行為に抗議するデモを全米で行っており、こうした
暴力行為をエスカレートさせずに根絶することを求めている。

ニューヨーク(New York)では9日、3夜連続で大勢が平和的に
デモ行進を行い、今回の大規模なデモのきっかけとなった、
ルイジアナ(Louisiana)州とミネソタ(Minnesota)州で
起きた2件の事件で死亡したアルトン・スターリング
(Alton Sterling)さんとフィランド・キャスティル
(Philando Castile)さんの名前が書かれた横断幕が掲げられた。

シアトル(Seattle)、インディアナポリス(Indianapolis)、
フィラデルフィア(Philadelphia)などでも同日、デモが計画され、
主催者は「怒りの週末」を呼び掛けた。

アリゾナ(Arizona)州フェニックス(Phoenix)では8日、投石した
デモの参加者たちに警察が催涙スプレーを使用する事態となった。
ニューヨーク州ロチェスター(Rochester)では、
座り込み抗議を行った74人が逮捕された。

だがアトランタ(Atlanta)、ヒューストン(Houston)、
ニューオーリンズ(New Orleans)、デトロイト(Detroit)、
ボルティモア(Baltimore)など他の都市では平和裏に
デモが行われた。(c)AFP


コメントです
この抗議活動、イギリスまで飛び火しているようですが、
大丈夫でしょうか。

2011年、イギリスでも警官による黒人男性の射殺事件を
きっかけとした大暴動は記憶に新しいです。


posted by salsaseoul at 00:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 北米

2016年07月10日

(時時刻刻)黒人射殺に強い怒り 容疑者、高い場所から狙撃

朝日新聞 2016年7月9日

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米テキサス州ダラスで警察官が連続狙撃され、5人が死亡する
凶行が起きた。警察官による黒人の射殺が相次いで問題となり、
抗議デモが全米に広がる中 での犯行。死亡した容疑者は
こうした事件に怒り、「白人の警察官を殺したい」と語ったといい
警察は全容の解明を急いでいる。

狙撃事件が始まったのは7日午後9時前。デモが終わりに
近づきつつあったといい、数百人がダラス中心部で
行進を続けていた。

ツイッターに投稿された動画では、連続して銃声が何度も
響く様子が映されている。近くのレストランで食事していた
キシャン・クンブラさん(50)は「一度外に出て、マシンガンの
ような連射音が聞こえ、あわてて店内に戻った」と話した。

しかし、銃口はデモの参加者ではなく、警備をしていた
警察官たちに向けられていた。ダラス市警のデビッド・ブラウン
本部長は当初、2人の容疑者が 高い場所から狙撃をしており、
「なるべく多くの警察官を殺そうとしていたようだ」と話した。
撃たれた人たちが逃げる方向を考慮し、狙撃場所を計画的に
選んでいたとの見方も示した。ただ、警察と会話した後に死亡した
容疑者は「単独で行動した」と話したといい、単独犯か、複数の
犯行なのかが、今後の捜査のポイ ントの一つになりそうだ。

現場近くのホテルにいた男性が撮影したビデオからは、容疑者と
みられる人物がビルの柱の陰からライフル銃を発射したり、
警察官に近づいて至近距離 で撃ったりしたこともわかる。
銃の扱いに慣れていた様子で、高い場所からの狙撃の
ほかにも、警官を狙った銃撃が続いたとみられる。

容疑者はその後、ダラス中心部にあるビルの駐車場に
立てこもって銃撃戦を続けた。ブラウン本部長によると、
容疑者は立てこもっている間、警官による黒人射殺事件に
怒りを覚えていることや、「白人、特に白人警官を殺したい」
などと口にしたという。

また、容疑者は「複数の爆弾を持っている」という趣旨の発
言もしていたが、爆発物は見つかっていない。

 ■ネット拡散、抗議デモ激化

狙撃事件が起きたときにダラス中心部で行われていた
デモは、ルイジアナ、ミネソタ両州で黒人男性が警察官に
射殺された事件に対する、抗議の行進だった。
運動は「ブラック・ライブズ・マター(黒人の命も大切だ)」と
呼ばれ、全米の主要都市でデモが起きていた。

ダラスの事件で死亡した容疑者は警察との交渉の中で、
黒人男性が射殺されたことや、白人警察官への怒りに加え、
「ブラック・ライブズ・マター」に対しても怒りを口にしたという。
ブラウン本部長は「意味が通じない」と語り、殺人事件の
動機としては理解しがたい様子だった。

ただ、警官の黒人殺害が引き金となり、各地で抗議デモが
激化するというパターンはこの数年、ミズーリ州ファーガソン、
メリーランド州ボルティモアなどで繰り返されている。

背景にあるのは、犯罪捜査の現場で人種によって明らかな
対応の差があるという現実だ。ミネソタの事件を受けて
オバマ大統領が「捜査当局に昨年撃たれた黒人の比率は

白人の2倍以上だった」と指摘したように、ワシントン・ポスト紙に
よると今年に入って米国内で警察の発砲によって死んだ
約500人のう ち、黒人は約4人に1人を占め、
人口比率の倍近い。

ネットの動画サイトやソーシャルメディアによって、警察官に
よる黒人殺害の現場の様子が生々しく全米に広まり、
人種対立が顕在化しやすいのも近年の特徴だ。

ミネソタの事件では、警察官に胸を撃たれた男性の車に
同乗していた女性が「神様、どうか彼を死なせないで」と
祈り、警官に対して「あなたが彼を4回撃った。
彼はただ免許証を取り出そうとしていただけだ」と
話す生々しい様子などが動画で公開されている。

こうしたなか、警察と市民の対立の深刻化も懸念されている。
ブラウン本部長は8日の会見で「不和を止めなければならない」と
訴えた。
(ダラス=金成隆一、ニューヨーク=中井大助、真鍋弘樹)

 ■銃社会、悲劇の連鎖招く

 一連の事件は、銃規制の観点からも議論になりそうだ。
政治的に保守的なテキサス州では、自己防衛のために
銃所持を認めるべきだという意見が強く、近年は銃規制を
緩和する方向に動いてきた。

テキサスでは今年1月から、人に見える形で銃を携行する
「オープンキャリー」を認める法律が施行された。
全米ライフル協会(NRA)など銃規制に反対する団体が
「市民の権利を守る」として推してきた内容だ。

また、ライフル銃のように銃身が長い銃は拳銃と異なって
隠すことが困難であるため、以前から公共の場で持ち歩く
ことが認められてきた。7日の事件 の後で、ダラス市警は
ライフル銃を肩から下げ、迷彩色のTシャツを着てデモに
参加する黒人男性の写真を公開して情報を求めたが、
こうした形でのライフル銃の携行そのものは合法だ。
この男性は結局、事件には関係なかったとみられ、
警察に出頭した後に釈放された。

ダラスでの警官狙撃事件前に起きた、黒人男性が警官に
射殺された二つの事件でも、被害者が銃を持っていたり、
ポケットから取り出そうとしていると 疑われたりしたことが、
警官の発砲と関係しているとの見方もある。誰しもが容易に
銃を持てる社会の中で、悲劇の連鎖が起きている。



コメントです
ヴィシャス サークル(vicious circle) 悪循環の
意味ですが、事態はどんどん悪い方に向いて
います。
どうすれば負の連鎖を断ち切れるでしょうか?
ですが、少し歴史を振り返ってみれば、人種差別の
撤退運動等で
瞬間、断ち切れたことがあります。
ですが、時間が経てば、再び負の連鎖の始まりです。
人間の愚かさを象徴しているようです。



posted by salsaseoul at 03:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 北米

電力販売、勝負の夏 自由化3カ月、契約変更2%止まり

朝日新聞 2016年7月9日


家庭でも電気を買う会社が選べる電力小売り全面自由化が4月に
始まって3カ月がすぎた。
実際に契約変更を申し込んだ人は全体の2%にとどまり、
当初ほどの勢いはないという。
ただ、電気販売に参入した各社は、エアコンなど電気の消費量が
増える夏が「商機」とみて、新料金プランなどで巻き返しを狙う。

電気の契約変更業務を支援する「電力広域的運営推進機関」が
8日発表したまとめによると、6月末までに全国で計126万件が
電気の契約の切り替えを申し込んだ。全国の家庭や商店
6260万件の2%にあたる。

新電力が相次いで参入した大都市圏で切り替えが集中し、
東京電力と関西電力の管内が、126万件の80%を占めた。
北陸や中国電力の管内では、変更も少ない。ある新電力幹部は
「まだ様子見の家庭が多い」とみる。

大手電力同士の競争はほとんど起こっていない。
首都圏では北海道と沖縄電力を除く大手7社が参入しているが、
いずれも苦戦している。中部地方では東電、関西地方では
東電と四国電力が進出したが、あまり浸透していない。
営業基盤に乏しく、積極的な宣伝もしていないためだ。

 ■相談会・訪問を強化

主戦場の首都圏では夏に向けて、新電力各社が契約獲得に
てこ入れを図る。

東京都江戸川区にある東京ガスの販売店「ライフバル江戸川」は
6月末、店の一角で「電気の相談会」を開いた。
東電の検針票を持参した顧客に、東京 ガスに乗り換えた場合の
電気代を試算。一人暮らしの女性(74)は年2千円安くなると
出た。「今年は猛暑で電気をたくさん使うかも。少しでも
安くなるな ら」と契約書に印鑑を押した。

東京ガスは6月末までに37万件の契約を獲得し、新電力の
トップを走る。各店の営業員がガスを多く使う家を訪問し、
この店でも5千件の契約を得 た。ただ4月以降は伸びが
鈍いという。担当者は「得意先には声をかけ終えた。
イベントなどで新しいお客を呼び込まないと」と話す。

首都圏で参入したJXエネルギーは4月に10万件に達したが、
その後は横ばい。これまでは給油所やネットで契約を受け付けて
いたが、系列LPガスの営業員が戸別訪問して契約を
取る手法を強化する。

同じく首都圏で参入した昭和シェル石油は7月に新しい料金プランを
投入した。夜間の料金単価を東電の主力プランより抑えた。
「寝苦しい夜でも電気代をあまり気にせずエアコンが使えます」と
担当者は売り込みに力を込める。(米谷陽一)


 ■電気の契約切り替え申し込みは、東京電力と
  関西電力管内が高くなっている

管内    切り替え件数 割合(%)

北海道   6万3200 2.29

東北    3万2400 0.59

東京   76万2500 3.32

中部    8万3700 1.10

北陸      3100 0.25

関西    26万500 2.59

中国      3200 0.09

四国      5800 0.30

九州        5万 0.80

沖縄         0 0.00

合計  126万4400 2.02

 (6月30日時点)

コメントです

電気保安協会会社の社員から
聞いた話ですが、顧客に電力会社の
再検討を提案したら、年間150万円節減できると
試算しても、まるで受け付けなかったそうです。
リスクを嫌って安全策かもしれませんが、
日本ってホント保守的ですね。
契約変更2パーセントも、うなずけます。



posted by salsaseoul at 02:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 環境

2016年07月08日

リオ警察で「超法規的」殺害横行、過去10年で8000人超 拷問も

AFP 2016年07月08日

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リオ警察で「超法規的」殺害横行、過去10年で8000人超 拷問も
ブラジル・リオデジャネイロで、麻薬密売組織と衝突した際に警察が10歳の少年を
死亡させたことに抗議するデモで警備に当たる警察官ら
(2015年4月4日撮影、資料写真)。(c)AFP/CHRISTOPHE SIMON

【7月8日 AFP】五輪開幕を来月に控えたブラジル・リオデジャネイロ
(Rio de Janeiro)州の警察が昨年殺害した人の数は少なくとも
645人に達し、過去10年間では8000人を超えると、国際人権団体
ヒューマン・ライツ・ウオッチ(HRW)が7日発表した。

HRWの報告によると、死者の合計には同州の警察が通常の
職務遂行中に行った処刑スタイルの殺人と死に至った
数十件の暴力が含まれている。

HRWは、リオ警察が司法手続きを踏まずに少なくとも24人の
未成年者を含む合計116人を殺害し、そのことを隠蔽(いんぺい)
しようとした事例を過去8年間で64件特定したとしている。

HRWの聞き取り調査に応じた警官30人のうちの一人は、
「われわれが職務をよく果たしていることを示すため、
上司から犯罪者の殺害を要求されていた」と証言した。

この警官はリオで最も危険な地区の一つに駐在し、
重武装した麻薬密売人を取り締まる作戦に加わっていた。
犯罪を減らすため武装した麻薬密売人を殺害するという
戦略だったという。現在も捜査チームの一員である同警官は、
報復を恐れて匿名を条件に語った。

■目撃者を殺害することも

HRWの報告によると、警察は武器や麻薬を遺体に仕込んだり、
目撃者を脅迫したりすることもあったという。報告書に引用された
ある検事の証言によれば、2011年には警官による殺人を
目撃した女性の息子(14)が拷問を受け死亡したこともあった。

犯罪発生率が上がっているとの批判に対し警察は、警察の任務は
あまりに危険になっておりリオデジャネイロ州では今年だけで
50人以上の警官が死亡したと主張している。

2015年にリオデジャネイロ州の警官に殺害された民間人の数は、
任務中に死亡した同州警官の24倍以上に上った。この比率は
南アフリカの2倍以上、米国の約3倍に相当する。
(c)AFP/Laura BONILLA CAL

コメントです。
今日の記事を、日本の常識にあてはめたら
眉をひそめたくなるなりますが、日本の常識が
ブラジルでは非常識なのでしょう。
現地の治安事情によっては、このような
警察の強引な正当防衛行為も必要なのかも
しれませんね。



posted by salsaseoul at 23:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 中南米

HPVがん、米国で増加傾向 若者のワクチン接種率低く

AFP  2016年07月08日

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HPVがん、米国で増加傾向 若者のワクチン接種率低く
米フロリダ州のマイアミ大学ミラー医学部で13歳の少女にヒトパピローマウイルスの
予防ワクチンを接種する医師(2011年9月21日撮影)。
(c)AFP/Getty Images/Joe Raedle


【7月8日 AFP】ヒトパピローマウイルス(HPV)に関連するがんの
患者数が米国で増加傾向にあり、年間3万9000人近くに達して
いるとする政府報告書が7日、発表された。

米疾病対策センター(CDC)によるこの推定患者数は、
2008年〜2012年の期間のもので、2004年〜2008年の
年間患者数3万3000人強より増加していた。

HPVがんは、男性と女性の生殖器部や、子宮頸(けい)部、
頭、首、のどなどに多くみられる。

今回の報告書に記載されているがん患者には、女性の
子宮頸がん患者約1万1700人、男性の口腔(こうくう)
がん患者1万2600人あまりが含まれていた。

一般的な性感染症の一つであるHPV感染は、予防のための
ワクチンが存在し、男児と女児ともに11歳から使用できる。

だが、多くの10代若者は、通常は3回に分けて投与される
このワクチンの接種を受けていない。

CDCの報告書によると、2014年には、13〜17歳の思春期の
少女のうち、1回目の接種を受けた割合が60%で、3回
すべて受けた割合は40%にすぎなかったという。

10代少年のワクチン接種率はさらに低く、1回目を受けた
割合が42%、3回すべて受けた割合が22%だった。

CDCは「HPVを原因とするがんの症例2万8500件は、
HPVワクチンで予防できたと、CDCの科学者らは強調している」と
指摘した。

「子宮頸がんのスクリーニング検査では、がんに発展する
前の前がん状態を発見できる」

米オハイオ州立大学(Ohio State University)
がん制御研究計画(Cancer Control Research Program)の
共同ディレクターを務めるエレクトラ・パスケット
(Electra Paskett)氏は、米国の現在のHPVワクチン接種率を
「極めて嘆かわしい」と表現した。

HPVワクチンの接種率を高めるためには、HPVワクチンに
対する認識を、性感染症を予防するものから、がんを予防する
ワクチンへと変える必要がある」と、パスケット氏は指摘した。

「これは、がんの治療に勝るもの、がんの予防なのだ」(c)AFP


コメントです。
この記事、HPVがんが米国で増加傾向にある…
程度の記録記事でとどめておいてください。
少数ではありますが、近年、日本でも子宮頸がんの
ワクチン接種による深刻な副作用が発表されて
います。
よって、行政はワクチンの接種推進のため、
時には安全性の100%裏付けがなくても

見切りで使用することがあります。




posted by salsaseoul at 23:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 北米

「母親になると後悔するのか」…ドイツで一大論争に

「母親になると後悔するのか」…ドイツで一大論争に
AFP 2016 7月 7日


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「母親になると後悔するのか」…ドイツで一大論争に
ドイツ・ベルリンで、学校に11歳の娘を迎えに行き、一緒に帰宅する母親
(2016年6月23日撮影)。(c)AFP/John MACDOUGALL

【7月7日 AFP】母親になったことを後悔する──
そんなことがあり得るだろうか? イスラエルの研究者が
提起したこの問いが、ドイツで長年のタブーに切り込んだ格好となり、
一大論争を巻き起こしている。

社会学者で、昨年「Regretting Motherhood
(母親になって後悔する)」という研究を発表したオルナ・ドーナト
(Orna Donath)氏は、「この話題はイスラエルでは1週間程度で
落ち着いたのに、ドイツでは何か月も続いている」と
その状況を比較する。

子どもを持たなければ「将来後悔する」という周囲の声に
うんざりしていたドーナト氏は、子どものことは愛しているけれども、
本音を言えば子どもを持たなければよかったと考える
女性23人からの言葉を集めた。

ドーナト氏の問題提起について、2001年に
「ドイツの母親という神話性」を題材に研究論文を発表している
学者のバルバラ・フィンケン(Barbara Vinken)氏は、
ドイツ人の心の琴線にこの研究が触れたのだと指摘する。

フィンケン氏は、「母親に何もかもが求められ、母親自身も自らに
全てを要求する社会で、子どもを持つことの喜びについての
根本的な問いを投げ掛け た」ためとその理由を述べる。
同氏によると、「ドイツでは、大学で教育を受けた女性の3
分の1以上が子どもを持っていない。これは欧州では他に
例を見ない状況だ」という。

ドイツには、子どもの幸福は社会や父親ではなく母親によって
決まるという考えが深く根付いており、女性のキャリア形成への
大きな問題となってい る。フィンケン氏はドイツに比べ出生率が
ずっと高い隣国フランスと比較して、「妊娠中でもグラス1杯の
シャンパンを飲むことができ、早期に断乳して産後3 か月も
すれば仕事に復帰し、以前のような『大人』の生活を取り戻すことが
容認されているフランスとは違う」ことを指摘する。

■「文化的な変化」は…

アンゲラ・メルケル(Angela Merkel)氏が10年前に首相に
就任してからは政策的議論も活発となり、保育施設の増設や
父親の育児休暇取得奨励策など、出生率の引き上げを
目的に新政策が導入された。

だが、文化的な変化は、これに後れを取っている。
国内最大の発行部数を誇る日刊紙ビルト(Bild)紙は昨夏、
「キャリアを追求してパンツスーツを着用し、スムージーを飲み、
体を鍛える」女性を批判するコラムを掲載した。

寄稿した男性コラムニストはさらに、「(このような女性たちは)
まるで男のようだ。もはや母親ではない。自分の子どもが夜、
雷におびえていても起きやしない」とも続けている。

しかし、父親の関与を促そうという考えもさほど広がりを
みせていない。シンクタンク「ドイツ経済研究所(DIW)」が
最近発表した研究によると、家事に費やす時間では、
フルタイムで働く女性でも1日3時間と、男性よりずっと多いという。

他方で、この「母親論争」から距離を置くことを選択した
女性もいる。彼女たちは、子どもを持たないという権利を
擁護し、ドイツにおける親としての 役割や就業機会に
関して日常的に行われている論争には関わるまいとの
態度を示している。(c)AFP/Coralie FEBVRE



コメントです
ドイツでの婚姻男女の社会的地位は、

欧州の他の国と比べて微妙に差異が
ある話は聞いたことがあります。
少し話がそれますが、ドイツでは

ショッピングモールに
託児所ならぬ、「託夫所」なるものが
存在します。
買い物に来た時、夫を有料で預けるという
目的なのですが、ドイツ社会、経済に関しては
欧州一の規模を誇りますが、成人男性に関しては
かなりインマチュアーなのかもしれませんね。



posted by salsaseoul at 22:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 欧州

米警官狙撃、ダルビッシュらスポーツ界からも声「銃暴力に終わりを」

AFP 2016 07 08

201607081.jpg
米警官狙撃、ダルビッシュらスポーツ界からも声「銃暴力に終わりを」
米テキサス州ダラスで、抗議デモ中に警察官が狙撃された事件を受け、
封鎖された区画のそばに立つ警察官(2016年7月7日撮影)。
(c)AFP/Laura Buckman

【7月8日 AFP】米テキサス(Texas)州ダラス(Dallas)で7日夜に
警察官が狙撃され、これまでに警察官5人が死亡、警察官6人と
民間人1人が負傷した事件を受け、米スポーツ界からも8日、
事件への衝撃の声が相次いだ。

女子サッカー米国代表チームのアレックス・モーガン(Alex Morgan)は
「ダラスのことで傷ついている」、
「私はこの悪夢から目覚めたい」と語った。

米プロバスケットボール(NBA)のスター選手、
レブロン・ジェームズ(LeBron James)はツイッター(Twitter)で
「今夜、誰もが傷ついている」と語り、「さらなる暴力は
答えではない」と続けた。

事件は、警察の暴力と人種差別に抗議する平和裏に
行われていたデモの最中に起きた。

米大リーグ(MLB)で2度のワールドシリーズ制覇を経験している、
シェーン・ビクトリーノ(Shane Victorino)はツイッターで
「これが全部悪い夢だったと思いたい…けれど違う」とコメントした。

MLBシアトル・マリナーズ(Seattle Mariners)の捕手、
クリス・アインネッタ(Chris Iannetta)は、双方の側に
発砲を止めるよう呼び掛け、「みんな、お願いだから
暴力を止めてくれ。もう十分だ。われわれはみんな人間だ。
みんなに幸せに生きる権利があるんだ!」とつづった。

MLBテキサス・レンジャーズ(Texas Rangers)で5年目の
シーズンを送っている、
ダラス在住のダルビッシュ有(Yu Darvish)は
「地元のために祈りを」とツイートした。(c)AFP


posted by salsaseoul at 22:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 北米

2016年07月06日

快楽中枢への刺激、免疫力高める可能性 研究

AFP 2016年07月05日

2010607052.jpg
快楽中枢への刺激、免疫力高める可能性 研究
フランスパンの中に巣を作ったハツカネズミ。東京都内の井の頭自然文化園で
撮影(2008年1月6日撮影、資料写真)。(c)AFP/Yoshikazu TSUNO

【7月5日 AFP】マウスの脳の快楽中枢を人工的に刺激すると
免疫力が高まるとの研究論文が4日、英医学誌
「ネイチャー・メディスン(」に発表された。プラセボ(偽薬)の
効力を説明する一助となる可能性のある結果だという。

論文の主執筆者で、テクニオン・イスラエル工科大学医学部の
アスヤ・ロールズ助教は「好ましい期待に関連する脳の部位を
活性化させることが、病気に立ち向かう体の働きに影響を及ぼす
可能性があることを、今回の結果は示している」と話す。

今回の研究成果が「病気を治すために脳の潜在能力を利用する
新薬の開発につながる日が来るかもしれない」と、
ロールズ助教は述べた。

有効成分を一切含まない偽薬であっても本物の薬だと信じて
服用すると、人間の脳の快楽をつかさどる報酬系を活性化
できることは以前から知られていた。

ロールズ助教は、AFPの取材に「だが、これが肉体の健康に影響を
及ぼす可能性があるかどうかは不明だった」と語った。

また、実際に免疫反応が強化されるとしても、その場合に
免疫信号が体中に伝わる正確な仕組みも科学的に
解明されていなかった。

ロールズ助教と研究チームは、マウスの脳の報酬中枢にある
特定の細胞を刺激した後、そのマウスから採取した免疫細胞を
致死性の大腸菌にさらして培養した。

論文によると、これらの免疫細胞は、細菌を殺傷する効力が
通常の免疫細胞の2倍以上高かったという。

研究チームは次の実験で、これと同じ免疫細胞を
別の複数のマウスに接種した。

30日後、この新たなマウス群も同様に、感染症の撃退に
成功する確率が通常の2倍以上高かった。


■摂食と性行動

免疫を高める信号は「腹側被蓋野(ふくそくひがいや)」
と呼ばれる脳の部位から発せられる。この部位には、
気分を変える化学物質のドーパミンによって作動する
報酬系がある。

マウスや人間が、おいしい食事や性的接触による快感を
近い未来に体験できると知ると、脳スキャン画像では
この部位が明るくなる。

腹側被蓋野から発せられる免疫向上の指令は、危機的
状況での急な反応に関与する交感神経系を経由して体中に

送られ、細菌と闘う免疫反応を誘発することが
今回の研究で分かった。

今回の実験で観察された関連性では、進化的圧力が
重要な役割を果たしている可能性があると
研究チームは推測している。

摂食行動や性行動によって、個体は細菌にさらされる」と
ロールズ助教は説明する。「報酬系が活性化されると
同時に免疫が高まるとすれば、進化上の利点が
もたらされると考えられる」

研究の次の段階では、この因果関係を再現できると
考えられる分子を見つけるためのマウス実験を実施する
予定だ。これらの分子は、薬剤として利用できる可能性がある。
「これらは、新たな治療標的として使用できるかもしれない」と、
ロールズ助教は指摘した。(c)AFP/Marlowe HOOD


posted by salsaseoul at 02:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 医療