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2020年12月06日

バイデン氏、新型コロナのワクチン接種は義務化しない


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バイデン氏は国民の前で
ワクチン接種を受ける用意があるという


アメリカのジョー・バイデン
次期大統領は4日、新型コロナ
ウイルスのワクチンが国内で
使えるようになっても、
接種を義務化するつもりはないと
述べた。
4日にはマイク・ペンス副大統領が
ジョージア州アトランタにある
疾病対策センター(CDC)本部を
訪れ、ワクチン承認は
「1週間半」先になるかも
しれないと述べた。
アメリカでは4日、新型ウイルスに
よる1日の死者が2500人以上、
新規感染者が22万5000人
近く確認された。

アメリカで確認された感染者の
累計は1430万人、死者は
27万8000人以上に達している。

CDCは同日、自宅にいるとき
以外は屋内でもマスクを常時
つけるよう、初めて呼びかけた。
CDCは、冬になり人が屋内で
過ごす時間が増えた現在
国内でのウイルス感染リスクが
「高いレベル」に達したと
警告している。
CDCは、新規感染の約半数は
無症状の人からの感染によるもの
だとして、屋内でもマスクを着け、
お互いの距離を保ち、屋内施設の
不要不急の使用を避け、
屋外でも混雑した場は避けるよう
呼びかけている。


バイデン氏はワクチンについて
地元デラウェア州ウィルミントンで
バイデン氏は、ワクチン接種を
義務付ける代わりに、
「大統領としてできる限りのことを
して、国民に正しい行動をとるよう
促すつもりだ」と述べた。

来年1月20日に就任する予定の
バイデン氏は、感染対策のために
就任式は小規模なものになると
述べた。
大統領就任式は通常、
連邦議事堂前に
大きな壇を整え、その前の
国立公園の敷地や沿道に
観衆が並ぶ大規模な
式典が慣例となっている。

「なんらかの形で壇を使った式には
なるだろうが、実際にどうなるのか
まだ分かっていない」と
バイデン氏は話した。

大統領選の結果については4日夜、
カリフォルニア州アレックス・パディリャ州務長官
バイデン氏勝利の選挙結果を認定した。
AP通信によると、これを受けて選挙人
538人のうちバイデン氏が過半数の
279人以上の票を獲得することが
確実になった。
11月3日の選挙結果に沿って、
12月14日の
選挙人団の投票でバイデン氏が
正式に当選することが
これで確定したという。

米ピュー研究所の調査によると、
現時点で新型ウイルス・ワクチンの
接種を受ける
用意があると答えたアメリカ人60%。
9月の51%からは増えている。

バイデン氏は3日は米CNNの
インタビューで
安全性に対する世間の不安を
和らげるため、「喜んで」公の場で
接種を受けると述べた。かつて
トランプ政権下で開発されたワクチンに
疑念を示して批判されたことのある
カマラ・ハリス次期副大統領も、
同じ番組でFDAが安全性を確認し、
自分の番が来れば「もちろん」接種を
受けると述べた。

ほかに、バラク・オバマ氏、
ジョージ・W・ブッシュ氏、
ビル・クリントン氏の
大統領経験者3人もまた、ワクチンの
安全性を示すために公の場で
接種を受ける用意があると
表明している。

米製薬ファイザーは、自分たちが
開発したワクチンは臨床試験で95%
有効だったと発表。
同モデルナは、94%の有効性を
発表している。両者とも
米食品医薬品局(FDA)に
アメリカ国内の使用承認を
申請済み。

イギリスは2日、ファイザーの
ワクチンの緊急使用を世界で
初めて承認した。

バイデン氏はさらに、
「自分が大統領に就任した初日、
皆さんに100日間のマスク着用を
求めるつもりだ。100日間だけだ。
永遠ではなく。100日間だ」と
述べている。

コメントです
米国発、
コロナウィルスについて
ワクチンの拒否率、
及び義務化可否の
発表です。
時間がたてば
コロナウィルスは
収束するでしょう。
しかし、今回の
パンデミックをきっかけに
世界中で主張の相違から
静かな紛争が起きることが
危惧されます。
実際に争うわけではなく、
あくまでも意見の相違に
よる争い。
そこに議論する余地はなく、
お互いがお互いを
認めようとしません。
また、ワクチン接種を
例にとっても、
受け入れるか、拒否するか、
二者選択しかなく、
中立は存在しません。
上記記事の米国の場合、
国内で意見の相違が
4対6で分かれたこと
なります。

※世界中でフランスを
基準においておけば、
ワクチン接種拒否率の
上限目安になるでしょう。


※宗教戦争(しゅうきょうせんそう)
宗教上の問題原因で生じた戦争紛争
単に宗教戦争と言った場合は
16〜17世紀にヨーロッパ各地で
起こった
キリスト教の新旧両派間の
戦争を指すことが多いが、
それ以外にも世界各地で宗教問題が
原因の
戦争や紛争は多数おこっており
それらも宗教戦争のカテゴリーに
分類される。
同じ話題に対して、相異なる立場を
熱狂的・宗教的に支持する者同士が
衝突し、それらの間で発生する論争を
比喩的に宗教戦争と
表現することがある。








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2020年12月05日

新型コロナ「ワクチンの接種義務化は逆効果」仏マクロン大統領

フランスのマクロン大統領は
新型コロナウイルスの
ワクチンの接種について
「義務化するのは逆効果だ」と述べ
有効性に関する情報の公開などを
通じて接種への理解を得ていきたい
考えを示しました。
フランスのマクロン大統領は4日、
オンラインメディア、「Brut.」の
番組に出演し、2時間にわたって
記者や視聴者の質問に応じました。

フランスでは、来月から始められる
としている新型コロナウイルスの
ワクチンの接種を義務化しない
ことにしています。

マクロン大統領は番組で、接種を
義務化しない理由を尋ねられ、
保健当局や研究機関による
新しいワクチンの有効性などに
ついて今後の評価が欠かせないと
指摘しました。
そのうえで「よく知られていない
ワクチンを義務化するのは逆効果だ。
義務よりも透明性で納得することが
大切だ」と述べ、有効性に関する情報の
公開などを通じて接種への理解を
得ていきたい考えを示しました。
フランスでは、政府のまとめで
これまでに220万人を超える
感染者が確認され、
ヨーロッパで最も多くなっていますが
今月はじめに行われた世論調査では、
61%がワクチンを接種しない
つもりだと回答しています。


コメントです
フランス発、
コロナウィルスについて
ワクチンの拒否率の
発表です。
時間がたてば
コロナウィルスは
収束するでしょう。
しかし、今回の
パンデミックをきっかけに
世界中で主張の相違から
静かな紛争が起きることが
危惧されます。
実際に争うわけではなく、
あくまでも意見の相違に
よる争い。
そこに議論する余地はなく、
お互いがお互いを
認めようとしません。
また、ワクチン接種を
例にとっても、
受け入れるか、拒否するか、
二者選択しかなく、
中立は存在しません。
上記記事のフランスの場合、
国内で意見の相違が
6対4で分かれたことに
なります。

※宗教戦争(しゅうきょうせんそう)
宗教上の問題原因で生じた戦争紛争
単に宗教戦争と言った場合は
16〜17世紀にヨーロッパ各地で
起こった
キリスト教の新旧両派間の
戦争を指すことが多いが、
それ以外にも世界各地で宗教問題が
原因の
戦争や紛争は多数おこっており
それらも宗教戦争のカテゴリーに
分類される。
同じ話題に対して、相異なる立場を
熱狂的・宗教的に支持する者同士が
衝突し、それらの間で発生する論争を
比喩的に宗教戦争と
表現することがある。





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2020年12月04日

「培養鶏肉」の販売、シンガポールが承認 世界初


米新興企業「イート・ジャスト」のチキンナゲット


シンガポールは2日、動物の細胞から人工培養でつくる「クリーンミート」(屠殺された動物のものではない食肉)の販売を、世界で初めて承認したと発表した。

これにより、米サンフランシスコを拠点とする新興企業「イート・ジャスト」が培養鶏肉を販売できる道が開かれた。

クリーンミートはまず初めにナゲットに使用されることになるが、同社は提供開始時期については明言していない。

消費者の健康や動物福祉、環境に対する懸念から、通常の食肉の代替品への需要は急激に高まっている。

英バークレイズ銀行によると、代替肉の市場は今後10年以内に1400億ドル(約14兆6300億円)規模に膨らむと見込まれている。これは、世界の食肉産業(1兆4000億ドル規模)の約10%に相当する。

米カリフォルニア州の「ビヨンド・ミート」や「インポッシブル・フーズ」などが生産する植物性の肉は、スーパーやレストランのメニューで見かけるようになってきている。


しかしイート・ジャストの製品はこれらとは異なる。植物性ではなく、研究室で動物の筋細胞を培養してつくるからだ。

イート・ジャストは培養肉の販売承認について、「世界の食品業界にとって画期的」なことだとし、ほかの国がこの動きに追随することを期待するとしている。

過去10年間、数十の新興企業はより倫理面で配慮した製品の提供を約束することで、従来の肉を食べている人々をひきつけられると期待し、培養肉を市場に投入しようとしてきた。

そうした企業の中で最大規模なのがイスラエルを拠点とする「フューチャー・ミート・テクノロジーズ」と、米マイクロソフトの共同創業者ビル・ゲイツ氏の支援を受ける「メンフィス・ミート」だ。両社は手ごろな価格でおいしい培養肉を開発し、市場に参入しようとしている。

シンガポールの「ショーク・ミーツ」はエビなどの甲殻類の培養肉の生産に取り組んでいる。

多くが環境面へのメリットを強調しているが、一部の科学者は状況によっては気候変動へ悪影響を及ぼす可能性があると示唆している。

安全な「新規食品」

シンガポール食品庁(SFA)によると、ある専門家ワーキンググループがイート・ジャストの製造管理と培養鶏肉の安全性試験に関するデータを調査した。

「調査では、意図された使用レベルで培養肉が消費されても安全であることが判明した。イート・ジャストのナゲット製品の原材料としてシンガポール国内で販売することが許可された」と、SFAは述べた。

SFAは、培養肉やその他の代替タンパク質製品がシンガポールで販売される前に安全基準を満たしているかを確認する「新規食品」規制枠を設けていると説明した。

「規制当局による培養肉(販売)の承認は、シンガポールをはじめ世界各国において、我々が初めてになると確信している」と、イート・ジャストの共同創設者ジョシュ・テトリック氏はプレスリリースで述べた。

同社は、培養肉には抗生物質は一切使用しておらず、従来の鶏肉よりも微生物の量が少ないと説明した。

「動物の細胞から直接つくられた本物で高品質の肉を、安全に人間が消費できることが世界で初めて規制当局に認められた。これは、今後のシンガポールでの小規模な商業展開にむけて道を切り開くことになる」

<解説>今後の課題――大井真理子、BBCニュース(シンガポール)

イート・ジャストのトップは、「食品業界における最も重要な節目の1つ」だとしたが、課題は残っている。

第一に、研究室で食肉を生産するのは、植物性の肉よりもはるかにコストがかかる。

それをはっきり示しているのが販売価格だ。イート・ジャストは以前、研究室でつくった鶏肉をつかったナゲットを1個50ドルで販売することになると言っていた。

その後、コストは下がったものの、高級鶏肉と同じくらい高価なものになるだろう。

もう1つの課題は、消費者の反応だ。

しかし、シンガポールがイート・ジャストの製品を承認したことで、競合他社がシンガポールに進出する可能性が高くなり、他国の承認を促すことも考えられる。

Presentational grey line

(英語記事 Singapore approves lab-grown 'chicken' meat

コメントです。
どうでしょうか?
異常気象やコロナなど、
明らかに日常がマイナスに
変化している地球。
食料問題を大義名分に
培養肉の研究が
進んでいるようですが、
その前に食生活を
見直すことや、
先進国で大量に発生
させている廃棄食品など、
やらなければならないことが
いくらでもあるのに、
一部の科学者の
偏愛的研究方向を
推進したところで、
将来間違いなく
各弊害が発生します。






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posted by salsaseoul at 02:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 東南アジア

米、新疆綿の輸入阻止へ 「奴隷労働で生産」と断定

【12月4日 AFP】米国は、中国の新疆ウイグル自治区の綿は「奴隷労働」により生産されているとして、新彊綿の輸入を阻止すると発表した。

 中国政府は資源が豊富な同自治区における政策をめぐり、国際社会から厳しい批判を受けている。合わせて100万人ものウイグル人などイスラム系少数民族が強制収容所に拘束されていると、複数の人権団体が指摘している。

 米国が今回新たに導入する規制により、準軍事組織「新疆生産建設兵団(通称:兵団)が生産した綿を含む貨物を留め置く権限が、米税関・国境警備局に与えられる。兵団は、すでに財務省の制裁対象となっている。

 米国土安全保障省のケン・クチネリ氏は2日、「中国の共産主義政府によって行われている人権侵害を、ドナルド・トランプ大統領と米国民は決して容認しない」と断言。

 さらに「わが省は、米国企業を含む人権侵害の加害者らが、奴隷労働から利益を得るために米国の制度を操ることのないよう、率先して法の執行に当たっている」と述べた。

 これを受けて中国政府は、米国が「強制労働などというフェイクニュース」を捏造(ねつぞう)し、「新疆の企業を圧迫」しようとしていると非難した。

 中国外務省の華春瑩道官は3日、新彊ウイグル自治区内の労働者らは「自らの希望に基づいて職業を選択」しており、同自治区内にはいかなる強制労働もないと否定した。

 新疆は綿の世界的な生産地。ある労働団体の調査で、米国に輸入された衣類のうち、わずかなりとも同自治区の綿を含むものが約20%に上ると推算されている。(c)AFP

コメントです
ウイグル自治区での劣悪な労働環境に、
米国が消費国の立場で物言いを
いれましたね。
さらに問題提起として
世界中で広く議論されれば
いいのですが。






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posted by salsaseoul at 01:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 北米

2020年12月01日

FBとグーグル、ベトナム政府の検閲手助け アムネスティ報告

【12月1日 AFP】国際人権団体アムネスティ・インターナショナルは1日、ベトナムにおいて米フェイスブックとグーグルが平和的な批判や政治的表現の検閲を手助けしていると非難し、両社のプラットフォームが「人権禁止区域」になっていると警告する報告書を発表した。

 共産主義のベトナムは独立系メディアを禁止しており、活動家にとってフェイスブックが人気のプラットフォームとなっていた。しかし政府は最近になりフェイスブックの利用者を対象とした取り締まりを強化しており、批判の声が上がっている。

 フェイスブックは今年、当局が違法と判断したコンテンツの閲覧を制限していたことを認めた。同社の最新の透明性リポートによると、政府の要請により検閲したコンテンツの量は、過去6か月と比較し約1000パーセント増加した。

 アムネスティは報告書で、今年に入ってからフェイスブック上のコンテンツについて、ベトナム国内での閲覧を制限された活動家11人にインタビューしている。グーグル傘下の動画共有サイト、ユーチューブで同様にコンテンツを制限された活動家もこの他に3人いたという。

 そのうちの一人、民主派団体のメンバーだとして逮捕状が出され国外に逃れたグエン・バン・チャン氏は、5月以降にフェイスブックに投稿したベトナム共産党のグエン・フー・チョン書記長とチャン・クオック・ブオン党書記局常務に関するすべてのコンテンツが制限されたと述べた。

 また領土問題など議論を呼ぶ問題を扱ったユーチューブの投稿は、ベトナムから閲覧できないよう制限されたという。

 チャン氏はAFPに対し、「憤りを感じる」と話す。「社会運動家にとってこれらのプラットフォームは、民主主義や人権、市民社会など進歩的な価値観について人々に影響を及ぼす上で重要な役割を果たしている」

 アムネスティは、これらソーシャルメディアはかつて、ベトナムにおける表現の自由を拡大する手段として期待されていたが、今では「人権禁止区域」へと急速に変わり始めていると指摘している。

 国営メディアによると、グエン・マイン・フン情報通信相は先月、IT企業は「悪い情報、党や国家に反対するプロパガンダ」の排除要請に、これまでになく迅速に応じていると述べたという。また、今年に入りフェイスブックはベトナム政府の要請に95%、ユーチューブは90%、それぞれ応じていると報じている。

 フェイスブックの広報担当者はAFPに対し、同社は世界各国における表現の自由を守るために尽力していると話した。

 グーグルとベトナム当局にも取材したが、回答は得られなかった。(c)AFP/Alice PHILIPSON

コメントです。
経済成長と共に、
どんどん近代化が進む
ベトナムですが、
社会主義国である以上、
国内では情報の管理統制も
必要です。
しかし、実際のところは
さらに豊かさを求めて
相当数の若年層が
世界中に留学目的で
渡航しています。
なので、いくら国内で、
情報統制したところで、
海外で知り得た情報の
流入を止めることは
事実上不可能です。
なので、今回のFBとグーグルが
非難の矛先となっていますが、
ほとんど出来レースと
いったところでしょうか。

ベトナム、国民への
基本的人権保護に
ついては、優等生の
部類に属します。










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posted by salsaseoul at 23:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 東南アジア

イングランドの新規感染者、ロックダウンで30%減少

BBC 2020 11 30

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英イングランドでロックダウン期間中、新型コロナウイルスの新規感染数が30%減っていたことが、最新の調査で明らかになった。

調査ではまた、イングランドでは感染の広がりを示す実効再生産数(R)が0.88まで下がったと推定。Rは、患者1人が感染を広げる人数を示すもので、1未満の場合は流行が縮小傾向にあることを示している。

特に感染が拡大していた地域で大きな効果がみられた。ただ、イングランドではなお多くの人が感染している。

インペリアル・コレッジ・ロンドンが行った調査「コミュニティー感染のリアルタイム評価(React-1)」は、11月13〜24日に行った10万人以上の検査サンプルを元にした。

React-1は、COVID-19の流行状況について最新の全体像が把握できるデータとして高く評価されている。

ただし、今回のデータは中間発表のもので、調査内容は精査が必要だ。


イングランドでは11月5日から2度目となるロックダウンが始まった。12月2日に解除され、3段階の警戒レベル(ティア)が導入される

<関連記事>

インペリアル・コレッジ・ロンドンの研究チームは、調査会社イプソス・モリと協力し、新型ウイルス検査のサンプルを無作為に抽出し、症状のあるなしに関わらず調査対象とした。

その結果、新規感染者は10月末の前回調査から30%減少していた。

前回の調査時点では、イングランドでは9日ごとに感染者数が2倍になっていたという。

現在では新規感染報告は減っているが、その勢いは拡大時よりも遅く、半分になるのに37日かかっている。

一方、感染者が最も多かったイングランド北西部や北東部では、新規感染が半分以下に減ったという。その結果、現在ではイースト・ミッドランズとウエストミッドランズが、イングランド国内で最も感染者が多い地域となった。

なお、COVID-19の症状が出た人のみを対象としたデータでは、ロックダウンが始まった1週間後に感染者が急増している。

新型ウイルスは感染してから検査で陽性反応が出るまでに平均5日ほどかかるため、ロックダウン前の接触を反映したものだという。

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ロックダウンにより感染者ははっきりと減っているものの、流行はなお続いている。

推計では、現在イングランドの100人1人が新型ウイルスに感染している。これは流行の第2波が始まった9月の2倍の割合だ。

調査ではさらに、この期間に陽性率が高かった属性をまとめている。

  • アジア系の人々
  • 貧困地域に住む人々
  • 世帯人数が多い場合

また、以下のような推計も発表した。

  • 1万人当たりの感染者は96人と、ロックダウン前の1万人当たり132人から減少した
  • 1日当たりの感染者数は7万2000人と、10月末の10万人から減少した

調査を主導したポール・エリオット教授は、このデータはイングランドでの流行について「前向きな兆候」を示していると話した。

「ここで示された傾向によって、ロックダウン以前のティア制が(最も感染がひどかった地域での)感染を抑え、それからロックダウンが効果をあげたことが分かった」

一方で、「感染症対策にとって厳しい季節へ向かう中、日々の活動や習慣を通じて、新型ウイルスを追い払う努力をすることが一層重要になってくる」と指摘した。

「正しい方に向かっている」

英オープン大学のケヴィン・マコンウェイ教授(統計学)はこのデータについて、「過剰に期待を持ちすぎてはいけない。9月以降上昇していた感染率がはっきりと低下に向かっているのは良いニュースだが、十分に下がっているとはまだ言えない」と述べた。

「物事は再び正しい方に向かっている。しかしロックダウンの後、それ以前にも厳しい制限があったにもかかわらず、今の状況は夏の終わりどころか、夏の初めの状態までも戻っていない。あらゆる方法で細心の注意を払い続けなくてはならない」

政府は、2日から導入するティア制が感染を縮小させ続ける「重要な」要素になるとしている。

このティア制では、ロックダウン以前に行われていたものよりも厳しい基準が採用されている。

「ティア1(中程度)」、「ティア2(高い)」、「ティア3(非常に高い)」の3段階のうち、イングランドの99%の地域はティア2に分類される。ティア2では、屋内での他世帯との集会は禁じられ、パブやレストランの営業にも制限がかけられる。

一方、コーンウォールとワイト島、シリー諸島の3カ所だけがティア1となる。

イングランド以外の地域については、北アイルランドが2週間のサーキットブレーカー(短期間のロックダウン)を開始。スコットランドでは5段階の警戒レベルが導入され、各地域ごとに対策が取られている。

ウェールズのマーク・ドレイクフォード自治政府首相は、4日以降にパブやレストラン、バーに対してより厳しい制限を設ける予定だと発表した。

(英語記事 Covid infections fall by 30% over lockdown - study

コメントです。
この手のポジティブな
記事が上がっても、相変わらず
コロナ陰謀説派、マスク不要派は
まったく耳を貸そうとせず、
どこからか自分たちに都合のいい
統計データを提示して、
自己主張を改めようと
しません。

正当化と正当評価、
音はすごく似ていますが
意味は正反対になります。
コロナに関しての真実は、
現在はだれも知りません。

そして、先で答えが出たときに、
自分の考えが間違っていた側は
どのような態度に出るのでしょうか。





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2020年11月29日

【解説】 英オックスフォード大のワクチンに疑義 原因は「投与量の間違い」

今月23日、英製薬大手アストラゼネカとオックスフォード大学が共同開発している新型コロナウイルスワクチンが、臨床試験で高い効果を示したことが発表された。

すでに90%以上の有効性が発表されていた米ファイザーと独ビオンテック、そして米モデルナのメッセンジャーRNAワクチンよりも安価で流通させやすいという点で、この一報はCOVID-19との闘いに新たな希望を与えてくれた。

しかしこのお祝いムードの後、ネガティブな報道が続いた。

26日には、英米の複数メディアがオックスフォード大のデータに疑義があると伝えた。安全性ではなく、有効性に関する疑問だった。

臨床試験では、3つの有効性に関する数値が公表された。全体の有効性が70%、最低値が62%、最高値が90%だ。この数値の揺れは、臨床試験での投与量に間違いがあったことから生まれた。一部の被験者は、予定されていた量の半分しか投与されなかったのだ。しかしこの「間違った」量が、最終的には勝者となった。

どういうことなのか?
一部の被験者は、予定よりも弱いワクチン、つまり免疫をつけるのに必要な要素が少ないワクチンを投与された。オックスフォードのワクチンは全部で2回、1カ月の間を置いて接種する必要がある。被験者のほとんどが、2回とも正しい量のワクチンを接種したが、そうでない人もいた。規制当局はこの間違いについて早期に報告を受けており、臨床試験の続行と、被験者を増やすことで合意していた。この間違いは、ワクチンの安全性には影響を及ぼしていない。
結果はどうなった?
結果的に、約3000人のボランティアが1回目に規定の半量のワクチンを、4週間後の2回目には規定量のワクチンを投与された。

そしてこのグループが、約90%という最も高い有効性を示した。

1回目と2回目に規定量を投与された約9000人については、有効性は62%だった。

アストラゼネカはこの数値をどちらも公表し、平均では70%の確率でCOVID-19を防ぐと発表した。しかしこの数字の違いに、一部の科学者が頭を悩ませることになった。

免疫の専門家で、王立国際問題研究所(チャタム・ハウス)で健康プログラムに携わっているデイヴィッド・ソールズベリー教授は、「異なる投与量について2つの研究を行って、どちらの投与量についても反映していない、混ぜ合わせの1つの結果が出ている。多くの人が、このことに困っている」と説明した。

アストラゼネカは、23日に発表された内容は暫定的なもので、完全な最終結果ではないと強調している。これはファイザーについても、モデルナについても同様だ。

完全な結果がそろった時には各社とも、公の考査を受けるために医学誌にデータを掲載することになる。

また、緊急使用認可を得るために規制当局にも完全なデータを提出している。そうすれば各国で、国民全員に免疫をつけるために3つのワクチンが使われ始めることになる。

今回のことで何が変わるのか?

アメリカの食品医薬品局(FDA)は、パンデミックに対抗するには少なくとも50%の有効性が必要だとしている。

もしオックスフォード・ワクチンを接種して有効性の最低値を示したとしても、このボーダーはクリアできるだろう。

このワクチンの臨床試験では、被験者のうち131人がCOVID-19を発症した。

うち101人は偽薬を投与されていた。残りの30人はワクチンを投与されていたが、うち少ない量を接種していたのが3人、規定量を接種していたのが27人だった。

オックスフォード大学の研究者は現在、なぜ弱いワクチンを打ってから規定量を打つことで有効性が上がるのかを調べている。

可能性のひとつとしては、弱いワクチンを打ってから強いワクチンを打つことが新型ウイルスの感染に似ているため、より高い免疫反応が得られたという説が挙げられる。

しかし、ワクチンを半分の量しか受けなかったボランティア本人に、他の人とは違う要素があったのかもしれない。

米政府のワクチン開発計画の科学主任、モンセフ・スラウイ博士は、半分の量を接種したグループには、55歳以下のボランティアしか含まれていなかったと指摘した。

COVID-19では年齢が高くなるほど重症化リスクが高まるため、高齢者をウイルスから守るワクチンは非常に重要視されている。

一方で、オックスフォードのワクチンに関する治験初期の研究では、すべての年齢層に強い反応が得られることが分かっている。

アストラゼネカは「これらの研究は最高の基準に沿って進められている」と説明した。

「これからもっと多くのデータが蓄積され、追加分析によってより正確な有効性が示されるとともに、免疫が続く期間も明らかになるだろう」

その上で、高い有効性を示した少量のワクチン接種について、新たな研究を行うとしている。

同社のパスカル・ソリオ最高経営責任者は、「国際的な研究も行われるだろうが、こちらの方が早いだろう。ワクチンの有効性はとても高いので、被験者は少なくてすむ」と語った。

専門家の意見は?

投与量こそ違っていたものの、研究のその他の部分は当初の計画通りに進んだ。

英インペリアル・コレッジ・ロンドンのピーター・オープンショウ教授は、もうすぐ3種類の有望なワクチンが手に入り、人命が救えるというメッセージこそ大事だと指摘した。

「完全なデータを待ち、規制当局が結果をどう判断するかを見なければならない」

「我々はいま、限られたデータでしか判断していない。オックスフォードとアストラゼネカのワクチンは、ほかのメッセンジャーRNAワクチンより効果が薄いかもしれないが、結果を待たなくてはならない」

その上でオープンショウ教授は、「長年、ワクチンの到来を待っていて、まだ完成していない病気がたくさんある。HIVや結核、マラリアなどが良い例だ」と話した。

「これまでの結果から、COVID-19にはワクチンができそうで、これはとても良いニュースだ」


(英語記事 Oxford's Covid vaccine 'dose error' explained

コメントです
コロナウィルスのワクチンに
ついての話題です。
まだまだ未知数のウィルスに
向けての戦いが続きますが、
日々、精度(ワクチンの有効性)が
上がっています。







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英オックスフォード大の新型ウイルスワクチン、どうやってこんなに速くできたのか

10年かかるワクチン開発を10カ月で行う。設計や臨床試験、製造で近道はできない。

この2つの文章は一見、矛盾している。英オックスフォード大学がこのほど急ピッチで開発した新型コロナウイルスのワクチンについて、こんなにあっという間にできたものの安全性は大丈夫なのかと、疑念が出ているのも、そのせいだ。
【解説】 英オックスフォード大のワクチンに疑義 原因は「投与量の間違い」
英オックスフォード大の新型コロナ・ワクチン、有効率70% 安価で保管しやすい利点
オックスフォード大のワクチンがなぜこんなに早く作れたのか。そのあらましを説明する。

幸運と、そして傑出した科学的才能。エボラ出血熱のアウトブレイクと、チンパンジーの鼻風邪。こうしたものが、その背景にある。そして研究チームの置かれている状況は、貯金ゼロの状態から出発して、やがてチャーター機を借りられるまでに一変した。


何年も前から始まっていた

オックスフォードのワクチンについて最大の誤解は、パンデミックが始まってから開発に着手したというものだ。

2014〜2016年に起こったエボラ出血熱のアウトブレイクは大惨事だった。対応は遅れに遅れ、1万1000人が亡くなった。

オックスフォード大で今回の新型ウイルス・ワクチンの開発に携わったサラ・ギルバート教授は当時を振り返り、「世界はもっと上手に対応すべきだった」と語った。

エボラ対策の遅れに非難が集まる中、次の大きなパンデミックに向けた検討が始まり、計画が作られた。何が脅威となり得るかというリストには、既知の感染症の次に「感染症X」という不吉な名前が記載された。「感染症X」。つまり、新しい未知の感染症。世界の意表を突くような感染症のことだ。

オックスフォード大学には、1796年に世界で初めてワクチンを開発したエドワード・ジェンナーにちなんだジェンナー研究所があり、世界有数の専門家が集まっている。そしてこの研究所が、未知の敵を倒すための戦略を練り上げた。

ギルバート教授は、「できる限り最短時間で人にワクチンを投与できるよう、本当に素早く対応するにはどうしたらいいか、計画していた」と話す。

「この計画はまだ終わっていないが、それでもよくやったと思う」

不可欠だった技術

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ジェンナー研究所の計画の中心には、「プラグ・アンド・プレイ(起動後すぐに作動すること、元はコンピュータ用語)」と呼ばれる、画期的なワクチンの仕組みがあった。素早く柔軟で、未知の病気に対応するにはうってつけだった。

幼少期に受ける予防接種で使われる従来のワクチンは、弱体化、もしくは不活化したウイルスや、その一部を体内に投与する。ただし、こうしたワクチンは開発に時間がかかる。

オックスフォード大の研究者はこれに代わるものとして、「チンパンジー・アデノウイルス・オックスフォード1(ChAdOx1、チャドックス1)」を作り出した。

チンパンジーが感染する普通の風邪のウイルスを操作し、あらゆる感染症に対応できるワクチンの建材となるようにした。

COVID-19以前には、インフルエンザやジカ熱、前立腺がん、チクングニア熱などの治療に、「チャドックス1」をもとにしたワクチンを計330人が投与されている。

チンパンジーから採取した風邪ウイルスは遺伝子操作されているため、人間が感染することはない。ここにさらに、治療したい病気の遺伝子コードを組み込むことでワクチンが完成する。対象の病原体が体内に入れば、免疫系が反応して攻撃する仕組みだ。免疫反応を引き起こすものを「抗原」と呼ぶ。

チャドックス1は言わば、ミクロの世界の、優秀な郵便配達人のようなものだ。科学者は治療したい病気によって、チャドックス1に託す荷物、つまり抗原を変えるだけでいい。

ギルバート教授は、「(抗原を)入れたら、あとはおまかせ」と話した。

2020年1月1日

大みそかの行事がひと段落して、世界の大半がのんびりと過ごしていた2020年1月1日、ギルバート教授は中国・武漢で「急速に広まっている肺炎」に関する気がかりな情報に気づいた。

それから2週間もしない内に、ウイルスは特定され、人から人へ感染するかもしれないと疑われるようになっていた。

「私たちは感染症Xに向けて備えて、感染症Xを待ち構えていた。私は、これがそうかもしれないと思った」と、ギルバート教授は言う。

この時点でオックスフォード大のチームは、自分たちの研究がいずれどれほど重要なものになるか、分かっていなかった。まずはワクチンがどれだけ素早く作れるのか試すため、そして「チャドックス1」技術の実用性を示すために、作業を開始した。

ギルバート教授は、「研究プロジェクトだけで終わるかもしれない、私たちがワクチンを作っても、そのころにはウイルスは消えてなくなっているかもしれないと、そう思っていた。実際はそうはならなかった」と語った。

奇妙な幸運


こう言うと奇妙な、ほとんど不謹慎な発言にさえ思えるが、今回のパンデミックの原因がコロナウイルスだったのは、不幸中の幸いだった。

コロナウイルスは過去20年の間に2度、動物から人間へと感染範囲を広げようとした。2002年の重症急性呼吸器症候群(SARS)、そして2012年の中東呼吸器症候群(MERS)だ。

つまり、科学者らはこのウイルスの生物学的特徴や活動の仕方、そして「スパイクたんぱく質」がウイルスの「アキレス腱」、つまり弱点だということも、すでに承知していたわけだ。

オックスフォード大のワクチン開発チームの一員、アンドリュー・ポラード教授は、「すでに研究が相当進んでいる段階から、(ワクチン開発を)始めることができた」と話した。

スパイクたんぱく質とは、ウイルスが人間の細胞に入り込むため、扉を開ける鍵のようなものだ。研究チームは、この「スパイク(くさび)」を攻撃するよう免疫系を訓練するワクチンが作れれば、成功の確率はかなり高くなると承知していた。

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加えて研究チームはすでに、スパイクたんぱく質を標的とする、チャドックス1を使ったMERSワクチンを開発済みだった。オックスフォード大学のチームは、ゼロからスタートしたわけではなかったのだ。

「これがもし全く未知のウイルスだったら、状況はかなり違っていたはずだ」とポラード教授は言う。

また、コロナウイルスによる感染が短期的なことも運が良かった。感染期間が短いとはつまり、人体がウイルスを倒せるということで、ワクチンはその自然の治癒プロセスを後押しすればいいということを意味した。

もしこれが、たとえばHIVウイルスのように、人体が治すことのできない長期的、慢性的な症状を引き起こすものだった場合、ワクチンが効く可能性は低かった。

1月11日になると、中国の科学者たちが新型ウイルスの遺伝子コードを公表し、世界と共有した。

これによってオックスフォード大のチームには、COVID-19ワクチン開発に必要な材料が全てそろった。

あとはチャドックス1に新型ウイルスのスパイクたんぱく質の遺伝子情報を挿入すれば、ワクチンはできる。

お金、お金、お金

ワクチン開発には非常にお金がかかる。

「最初のころは、かなりつらかった。銀行口座の残高がまったくない時期があった」とポラード教授は振り返る。

大学からの資金提供もあったが、オックスフォード大のチームは、世界中の競争相手にはない大きな強みがあった。

オックスフォード市内には大学のチャーチル病院がある。その敷地内に、独自のワクチン製造工場を持っているのだ。

「他のすべての製造を中断して、このワクチンを作るよう指示することもできた」とポラード教授は言う。

研究を進めるには十分な施設だが、大規模な臨床試験に必要な大量のワクチン製造には足りなかった。

ギルバート教授は、「4月までは資金集めが自分の主な仕事だった。今すぐ資金援助をしてくださいと、ともかく大勢に頼み込んだ」と話した。

やがて新型ウイルスの感染が世界に広がり、各国が次々とロックダウンに突入すると、資金が入り始めた。ワクチン製造拠点はイタリアの施設に移され、ロックダウン中の欧州でいったいどうやって物資を運ぶのかという悪夢のような問題を含め、治験中断につながったかもしれない諸問題は、資金が解決した。

イタリアにあるワクチンが翌朝にはイギリスのクリニックで必要で、飛行機をチャーターする羽目になったこともある」と、ギルバート教授は言う。

華やかではないが重要な検査

品質管理がプロジェクトの花形になることはない。しかし実験的なワクチンを大勢に投与するには、それが十分に高い基準に沿って作られているという確証が必要だ。

製造過程のひとつひとつで、ワクチンがウイルスやバクテリアに汚染されていないかを確認する必要があった。かつて、これはとても時間のかかる作業だった。

「どうやったら時間を短縮できるか考慮しなければ、仮に3月にワクチンが出来上がっていても、6月まで治験を始めなかっただろう」

<関連記事>

結果としては、動物実験で安全性が示された後、オックスフォード大のチームは4月23日から臨床実験に入ることができた。

臨床試験に次ぐ臨床試験

オックスフォード大のワクチンはそれからというもの、通常のワクチンと同じ臨床試験の段階を通ってきた。

臨床試験には次の行程がある。

  • 第1相:少人数を対象に行う治験で、安全性を確かめる
  • 第2相:安全性を確認する検査を、さらに大人数で行う。また、ワクチンが、必要な反応を引き起こしているかどうかを確かめる
  • 第3相:数千〜数万人を対象とした大規模な治験で、実際に病気を予防するかどうかを確かめる

オックスフォード大のワクチンはこれまでに全ての段階を進み、第3相には3万人の志願者が参加。開発チームは十分なデータを得られた。

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通常は、各行程の間に何年もの待機時間が過ぎていくが、今回はそうはならなかった。

ケンブリッジ市内で治験に携わったマーク・トシュナー医師は、ワクチン開発には10年かかるものだという考えは誤解を招くと言う。

「その間、何も起きていないことがほとんどだからだ」と、トシュナー氏はBBCに話した。

こうした期間には、治験の認可申請書を書いたり、それが拒否されたり、書き直したり、認可が下りたり、製造業者と交渉したり、参加者を募ったりするプロセスに使われているという。一つの段階から次の段階に進むのに何年もかかる場合もある。

「時間がかかるのは、その必要があるからでも、その方が安全だからでもなく、現実の世界とはそういうものだからだ」

今回のワクチンは異例のスピードで開発と治験が進んだが、安全性は犠牲にならなかった。代わりに、この臨床試験を実現させるため、科学界から前例のない後押しがあり、大勢が進んで治験参加に志願し、そしてもちろん資金援助があった。おかげで、通常のワクチン開発にはつきものの遅れが、消し飛んだというわけだ。

かと言って、今後何か問題が絶対に起きないということではない。医療研究に「絶対」の保証はないからだ。たとえばワクチンの副作用は通常、そのワクチンが投与された直後に、あるいは数カ月後に発覚する。数百万人が接種した段階で、異例の問題が出来する可能性もある。しかし、これは過去のあらゆるワクチンに言えることだ。

今後のプロセスも急ピッチで

COVID-19をめぐっては、ワクチンの認可取得と製造のプロセスも劇的にスピードアップされている。
イギリスではすでに400万回分のワクチンが製造され、供給を待つばかりだ。オックスフォード大の開発チームは製薬大手アストラゼネカと提携し、臨床試験の結果が出る前から製造を開始した。その時点では賭けだったが、結果的に大成功だった。

通常は臨床試験の終了を待ってから動く規制当局も、今回は早くからワクチンに関わっている。

イギリスの医薬品・医療製品規制庁(MHRA)はオックスフォード・ワクチンの安全性や製造基準、有効性について「逐次審査」を実施してきた。この結果、ワクチンの使用認可の判断は通常より早く判明することになる。

オックスフォード大のワクチンは、ファイザーやモデルナのワクチンと同様、世界中が必死の思いで待ち望んでいる中、記録的な速さで出来上がったというわけだ。

コメントです。
オックスフォードとアストラゼネカが
共同開発しているコロナワクチンに
ついての話題です。
有効性が確認されて、いよいよ
世界規模で出荷でしょうか?





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2020年11月28日

自由恋愛が生んだ「恋愛格差」拡大という残酷さ 「現在恋人がいる率」になぜか出る男女の差

自由恋愛が生んだ「恋愛格差」拡大という残酷さ

「現在恋人がいる率」になぜか出る男女の差

2020/02/13 東洋経済


「100mを9秒台で走れ」――。

そう言われても、できないものはできません。一生懸命練習したところで、誰もがそんな速く走れるようになるわけありません。人にはそれぞれ持った能力の限界値というものがあります。

恋愛力もそれと同じです。ここでいう恋愛力とは、誰かを好きになったりするという個人の感情の話ではありません。本記事における恋愛力とは、「恋人を獲得する能力」のことを指すこととします。

この連載でも、「恋愛強者3割の法則」については何度かご紹介してきました。恋愛する能力があるのは、男女とも3割程度しか存在せず、あとの7割は広義の恋愛弱者となります(3割程度の中間層を含む)。

約40年前から変わらない傾向

「恋愛結婚が9割なのに、未婚者のうち3割しか恋愛強者がいないのなら、有配偶率6割の説明がつかないではないか」というご指摘をいただくことも多いのですが、以前こちらの記事(『最近の若者は「恋愛離れ・草食化」という大誤解』)で説明した通り、既婚男女であっても恋愛強者率は、20〜50代を平均すると大体3割程度です。

別途1000組の夫婦調査も行いましたが、その場合でもきれいに恋愛強者は3割でした。つまり、未婚既婚に関係なく、恋愛能力のある男女というのはせいぜい3割程度しか存在しないのです。
そして、この傾向は、約40年も前から変わりません。出生動向基本調査では、18〜34歳の未婚男女を対象とした「恋人(婚約者)のいる率」という指標がありますが、1982年は男性21.9%、女性23.9%に対し、2015年は男性21.3%、女性30.2%と男女とも2〜3割の間に収まっています。

途中、2000年代初め頃に大きく上昇はしていますが、長期的に見れば、男女とも「現在恋人がいる率」は平均して3割程度と言っても差し支えないでしょう。決して最近になって草食化したわけではないのです。

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現在恋人のいる率

もちろん、現在恋人がいなくても過去に付き合ったことがある人もいます。そういう人も恋愛力があると言えるのではないかと思われますが、たとえ中学生のときにモテモテでも、大人になったらまったく恋愛に縁がなくなってしまう人もいます。過去の恋愛力が、現在の恋愛力を担保するものではありません。よって、現在の恋人の有無で恋愛力を推計するほうが妥当だと思います。

今回は、「現在付き合っている恋人がいるか」という視点で、ソロ男女を見たときに生じるある不都合な真実についてご紹介します。

出生動向基本調査では、18〜34歳までのデータしかありませんので、私の主宰するラボで、全国20〜50代の未婚男女約1万5000人を対象として「現在恋人のいる率」を調べてみました。


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それによると、20代未婚女性だけは45%と高いものの、あとは男女ともすべて3割程度かそれを下回ります。出生動向基本調査の結果とそれほど大きな違いはないと言えるでしょう。

気になるのは、出生動向基本調査と本調査、双方の結果において、恋人のいる率が男女で10〜15%ほど乖離している点です。この要因はいくつか考えられます。

ひとつは、未婚男女人口差で男余りであること(『「未婚男性」は未婚女性より340万人超多い現実』)、さらには、離婚の増加に伴い、離婚男が初婚女との再婚を繰り返すことが多く発生し、事実上の「時間差一夫多妻制」になっていること(『未婚男が割を食う「バツあり男」の再婚事情』)、などです。

しかし、果たして本当にそれだけが要因でしょうか。

未婚者のうち恋人がいる人口を推計

ソロもんラボ調査で明らかとなった各年代別の「恋人がいる率」と2015年の未婚者人口とを掛け合わせて、未婚者のうちの「恋人がいる人口=恋愛強者人口」を推計してみました。

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結果は表のとおりで、20〜50代未婚男女全体の単純な人口比較では男性が300万人多いですが、恋人あり人口は男性291万人に対し、女性330万人と女性のほうが39万人も多くなります。年代別に見ると、30代以上はすべて男のほうが多いのに対して、20代だけ女性のほうが51万人も多いのです。

もちろん、彼女たちの恋愛対象は未婚者だけではなく、離婚や死別を経験した独身者もいます。が、仮に、恋人の有無にかかわらず20〜30代の離別・死別男性を全員合計しても24万人にすぎず、50万人の男女差を補えるほど多くありません。理屈上、女性が10代の男性または60代以上の男性とお付き合いしていることも考えられますが、それにしても無理があります。つまり、どう考えても数が合わないのです。

結論から言えば、これは、恋人ありの未婚男性が複数の未婚女性と付き合っているか、または、未婚女性が付き合っている相手が既婚男性であるということになります。もう1つ、男性側には恋人である意識はないが、女性側だけが恋人同士だと思い込んでいる可能性もありますが、今回は複雑になるので省略します。要するに、この男女差は男性の二股、三股および既婚男性の浮気疑惑ということになります。

週刊誌では途切れなく芸能人の浮気ネタが記事化されていますが、そもそも一般の既婚男性の浮気率とはどれくらいのものでしょうか。調査したところ、グラフの通り、20〜50代にかけて男性はおおむね3割前後、恋愛強者率と一致します。恋愛強者は浮気もする傾向があるのです。未婚男性の恋愛強者率と違うのは、20代から50代へと年代が上がるごとに浮気率も上昇するという点です。

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既婚者同士で浮気をしている場合も考えられますが、30代以上の年収のある既婚男性が、独身を装って婚活にいそしむ20代未婚女性を欺いている可能性は否定できません。

そんな相手に時間と感情の無駄遣いをさせられる婚活女性もたまったものではありませんが、割を食うのは、彼女たちだけではありません。そうした恋愛強者たちの陰で、結果的に生涯誰にも選ばれることのない恋愛弱者の未婚男性が取り残されてしまいます。まさに、恋愛強者によるWinner-take-all(勝者総取り)です。

ネット婚活で結婚する人も増えている

かつて、結婚のきっかけはお見合いと職場が大多数でした。これらはある意味、社会的な結婚お膳立てシステムといえるものです。だからこそ、明治末期から1980年代まで日本はほぼ全員が結婚する皆婚社会を実現してきたのです。しかし、今やその2つとも減少傾向にあり、総婚姻数の減少はこれらお見合いと職場結婚の減少数と一致します(『100年前の日本人が「全員結婚」できた理由』)。

結婚を支えてきた大きな二本柱の代わりとして、婚活・恋活アプリなどのネット婚活サービスに関心が高まっています。

事実、リクルートマーケティングパートナーズが運営するブライダル総研の「婚活実態調査2019」によれば、婚活アプリなど「ネット婚活サービスを利用し、そのサービスで結婚できた」という割合は、2000年のわずか0.1%から2018年は7.4%まで伸長しています。

確かに「出会いがない」という課題を抱えている未婚男女にとっては、こうしたサービスはひとつの光明でしょう。しかし、「出会いがあればその先なんとかなる」というのはそもそも能動的に動ける恋愛強者の論理であることも確かなのです。

お見合いや職場婚は、「選ぶ自由は制限」されていましたが、その代わり「選ばれないという不安」はありませんでした。だからこそ7割を占める受け身の恋愛弱者のマッチングを実現したと言えます。とはいえ、今さら伝統的なお見合い婚や職場婚が復活することもありえないでしょう。


結婚が滅亡する。決してそれは大袈裟な話ではないのかもしれません。結婚する・しないという各個人の意思の問題以前に、もうすでに、構造的に男女のマッチング不全を起こしていると言えないでしょうか。

コメントです。
時間差一夫多妻には
笑ってしまいました。
ホンのピンポイント発言ですが、
女性が条件ばかり優先するから
上記の状況になる気もします。
でも、その競争率も成熟化社会に
おいて、人工増加抑制等、
自然の摂理かもしれませんね。











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posted by salsaseoul at 00:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 医療

2020年11月27日

中国の医師、違法に臓器摘出し有罪判決 交通事故の被害者など標的に

2020 11 26 BBC

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交通事故の被害者から違法に臓器を摘出していたとして、中国で医師ら6人が収監された。地元メディアが伝えた。

報道によると、医師4人を含むグループは、亡くなった人々の遺族をだまし、正式な臓器提供をすると思い込ませた。

2017年から翌年にかけ、中国東部・安徽省の懐遠県人民医院で、11人から肝臓や腎臓を摘出したという。

中国は移植用の臓器の需要が高く、公的な臓器提供だけでは大幅に不足している。

交通事故の被害者ら狙い

報道によれば、関与した医師らは病院幹部で、臓器の手配を担当していた。
交通事故の被害者や、脳出血に見舞われた患者を狙っていたという。

同医院の集中治療部門を統括していた医師が患者の家族に接近し、臓器提供に同意するか尋ねた。家族はのちに偽と判明した同意文書に署名していた。医師らはその後、亡くなった人を真夜中に病院から搬出し、救急車に似せたバン型の車両に移動した。医師らは車内で臓器を摘出したという。
臓器は、グループのメンバーがひそかに接触した個人や病院に販売されたという。

母親の臓器提供への疑念から

違法な臓器摘出が発覚したのは、ある被害者の息子が疑いをもったためだった。

2018年に母親を亡くしたその息子は、数カ月後に臓器提供に同意した際の書類を改めて確認したところ、空欄があるなど不自然な点を発見したという。

息子はその後、地元当局にも、北京の臓器提供を統括するセンターにも、母親の記録がないことを発見。

臓器提供をもちかけてきた医師に問いただすと、医師は「口止め」のため、多額の金額を提示してきたという。

「そのとき、何かおかしいことが起きていると確信した」と息子は地元メディアに語った。

息子はすぐに当局に通報したという。

死刑執行後の摘出は中止

臓器売買グループの医師ら6人は、7月に「死体を意図的に破壊した」罪で有罪判決を受けた。

今回、息子がメディアに語ったことで、事件が表面化した。

中国では長年、臓器の需要に応えるため、死刑が執行された囚人から臓器を摘出していた。この慣行は各国から批判された。

2015年になって、中国は正式にこうした臓器摘出を中止。だが当局は当時、現場に徹底させるのは難しいと述べていた。

中国は現在、全国的な臓器バンクへの臓器提供に頼っている。

近年、中国のドナー率は上昇し、100万人あたり4.4人になっている。ただ、スペインは100万人あたり49人となっているなど、国際的にはまだかなり低い。

BBCは2015年、オンラインで臓器売買の「商談」がなされる中国の闇市場について報告した

コメントです。
以前は中国で死刑囚から
移植用臓器の摘出は
半ば公然と行われていました。
また、多数のブローカーが
存在するのも事実です。

そして現在はどうでしょう?
倫理的
(ethical)に判断するか、
それとも廃棄物の有効利用と
判断するか?
人権の重さの違いがあるかも
しれませんね。







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posted by salsaseoul at 23:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 中国・台湾