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2016年07月18日

新型出生前診断、3万人超が受診 臨床研究3年間で集計

朝日新聞 2016年7月16日

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妊婦の血液からダウン症など3種類の染色体異常を調べる
「新型出生前診断」の臨床研究を実施している病院グループが
16日、導入から3年間で計3万615人が検査を受け、
1・8%に当たる547人が陽性と判定されたと発表した。
確定診断のため、おなかに針を刺して採取する羊水検査などで
染色体異常が確定した417人のうち94%に当たる394人が
人工妊娠中絶を選択したという。

集計によると、陽性と判定され羊水検査を受けた458人の
うち91%に当たる417人が染色体異常と診断され、高い精度で
判定できることがわかった。一方、陽性と判定されたうち89人は
羊水検査を受けず、その多くは死産だとみられる。89人の中の
13人は研究から離脱し、人工妊娠中絶を選択したケースが
含まれるとみられるという。

94%が中絶を選択したことについて、病院グループ事務局の
関沢明彦・昭和大教授は

「当事者たちは悩んで苦渋の決断をしている。

最終的な判断は尊重されるべきだと考える」と話した。

新型出生前診断は十分な情報がないまま中絶が広がれば、

命の選別につながりかねないとの指摘もあり、2013年4月、
適切な遺伝カウンセリング体制を整備するなどの目的で
臨床研究として始まった。対象となるのは、他の検査で
染色体異常が疑われるケースや出産時の年齢が35歳以上の
妊婦で、20万円程度の自己負担がある。

日本産科婦人科学会の 指針に基づき日本医学会が認定した
施設で実施され、現在は71施設が登録されている。
病院グループへの参加は1年目の37施設から現在は66施設に
増加。 検査を受けた妊婦も1年目の約8千人から3年目は
約1万2千人と大幅に増えた。さらに同グループに参加して
いない認定施設でも検査は実施されている。関沢 さんは
「臨床研究としての目的は終えつつある。一般の診療への
移行に向けて、議論すべき時期にきている」と話している。
(南宏美)


コメントです
2013年4月に実施開始された新型出生前診断の話題です。
3年間経過して資料も集まったようで、実状の発表が
ありました。
本文にもありますが、

「当事者たちは悩んで苦渋の決断をしている。

最終的な判断は尊重されるべきだと考える」

これが実状でしょうね。



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2016年07月06日

快楽中枢への刺激、免疫力高める可能性 研究

AFP 2016年07月05日

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快楽中枢への刺激、免疫力高める可能性 研究
フランスパンの中に巣を作ったハツカネズミ。東京都内の井の頭自然文化園で
撮影(2008年1月6日撮影、資料写真)。(c)AFP/Yoshikazu TSUNO

【7月5日 AFP】マウスの脳の快楽中枢を人工的に刺激すると
免疫力が高まるとの研究論文が4日、英医学誌
「ネイチャー・メディスン(」に発表された。プラセボ(偽薬)の
効力を説明する一助となる可能性のある結果だという。

論文の主執筆者で、テクニオン・イスラエル工科大学医学部の
アスヤ・ロールズ助教は「好ましい期待に関連する脳の部位を
活性化させることが、病気に立ち向かう体の働きに影響を及ぼす
可能性があることを、今回の結果は示している」と話す。

今回の研究成果が「病気を治すために脳の潜在能力を利用する
新薬の開発につながる日が来るかもしれない」と、
ロールズ助教は述べた。

有効成分を一切含まない偽薬であっても本物の薬だと信じて
服用すると、人間の脳の快楽をつかさどる報酬系を活性化
できることは以前から知られていた。

ロールズ助教は、AFPの取材に「だが、これが肉体の健康に影響を
及ぼす可能性があるかどうかは不明だった」と語った。

また、実際に免疫反応が強化されるとしても、その場合に
免疫信号が体中に伝わる正確な仕組みも科学的に
解明されていなかった。

ロールズ助教と研究チームは、マウスの脳の報酬中枢にある
特定の細胞を刺激した後、そのマウスから採取した免疫細胞を
致死性の大腸菌にさらして培養した。

論文によると、これらの免疫細胞は、細菌を殺傷する効力が
通常の免疫細胞の2倍以上高かったという。

研究チームは次の実験で、これと同じ免疫細胞を
別の複数のマウスに接種した。

30日後、この新たなマウス群も同様に、感染症の撃退に
成功する確率が通常の2倍以上高かった。


■摂食と性行動

免疫を高める信号は「腹側被蓋野(ふくそくひがいや)」
と呼ばれる脳の部位から発せられる。この部位には、
気分を変える化学物質のドーパミンによって作動する
報酬系がある。

マウスや人間が、おいしい食事や性的接触による快感を
近い未来に体験できると知ると、脳スキャン画像では
この部位が明るくなる。

腹側被蓋野から発せられる免疫向上の指令は、危機的
状況での急な反応に関与する交感神経系を経由して体中に

送られ、細菌と闘う免疫反応を誘発することが
今回の研究で分かった。

今回の実験で観察された関連性では、進化的圧力が
重要な役割を果たしている可能性があると
研究チームは推測している。

摂食行動や性行動によって、個体は細菌にさらされる」と
ロールズ助教は説明する。「報酬系が活性化されると
同時に免疫が高まるとすれば、進化上の利点が
もたらされると考えられる」

研究の次の段階では、この因果関係を再現できると
考えられる分子を見つけるためのマウス実験を実施する
予定だ。これらの分子は、薬剤として利用できる可能性がある。
「これらは、新たな治療標的として使用できるかもしれない」と、
ロールズ助教は指摘した。(c)AFP/Marlowe HOOD


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2016年07月02日

がん発症、男女で地域差 日本海側で高い傾向 47都道府県別、初の分析

朝日新聞 2016年6月30日

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国立がん研究センターは29日、2012年に新たにがんと
診断された患者数などの推計値を発表した。47都道府県
すべてのデータがそろい、地域別の比較が可能になった。
がんと診断された人の割合(発症率)は日本海側で
高い傾向が示された。

 ■患者新たに86万人

がん拠点病院などでがんと診断された患者のデータを
都道府県から集め、がん研究センターが全国や各都道府県
ごとに患者数や発症率などを推計した。

12年は埼玉、東京、福岡など大都市から初めてデータが
提出され、推計の精度が高まった。この年に新たに診断された
患者数は86万5238人で、11年と比べて1万4千人増え、
過去最多になった。男性が50万3970人、
女性は36万1268人だった。

都道府県別のデータは患者の住所ではなく、診察した病院の
所在地でまとめた。大都市には周辺から患者が集まるなど
実態とずれる面もある。

地域住民の年齢構成の差を調整したうえで、都道府県ごとの
発症率を全国平均と比較すると、男性では秋田、和歌山、
石川の順で高く、女性では東京、福岡、石川の順で高かった。
東京は男女とも高く、特に女性の乳がんが目立っていた。

がん研究センターによると、発症率は塩分の摂取や飲酒、喫煙と
いった生活習慣のほか、肝がんにつながる肝炎ウイルスの感染者の
多さなどが反映して いるという。東京で女性の乳がんが高い理由に
ついては、リスクが高いとされる出産経験がない女性が多いことや、
初産年齢が高くなっていることが影響している可能性と説明する。

12年に診断された患者数を部位別でみると、
男性が(1)胃がん
     (2)大腸がん
     (3)肺がんの順で多く、
女性は(1)乳がん

     (2)大腸がん
     (3)胃がんの順だった。
男性では前立腺がんの増加が頭打ちになり、
大腸がんが増加しているという。

 データは国立がん研究センターの公式サイト

http://www.ncc.go.jp/jp/別ウインドウで開きます)にある。

 (川村剛志)

 ■地域で対策を

門田守人・大阪大名誉教授(消化器外科)の話 
がんにかかる傾向で地域の特徴がはっきり出たことで、
地域で日常生活の何に気をつければいいかがわ かる。
食事の塩分を減らしたり、ウイルス感染対策をしたり
するなど、行政や医療関係者らも関わって積極的に
がん予防に役立ててほしい。



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2016年06月12日

「プチ整形」まさか失明 「鼻を高く」未承認剤の注射後

朝日新聞 2016年6月11日

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鼻の高さや輪郭の矯正といった「プチ整形」に使われるフィラーは、注射器で注入される

注射だけで気軽にできる「プチ整形」の一部で、失明や皮膚の
壊死(えし)といった重篤なトラブルが起きている。専門医によると、
鼻を高くすることなどに使う充塡(じゅうてん)剤(フィラー)が
原因だという。詳しい調査はされておらず、現在も使っている
クリニックは少なくない。

近畿地方の大学病院に2014年、体のふらつきと右目の
異常を訴える20代の女性が運び込まれた。翌日、目は光を
感じなくなり、右眉から鼻にかけて皮膚が壊死した。
女性は鼻を高くするため、美容クリニックで鼻の付け根の
骨膜付近にフィラーを注射された直後だった。

検査の結果、フィラーが血管に入って周辺の血流を止めたことが
原因と判明。女性は約2週間入院し、ステロイド剤を使って
炎症を抑える治療を受けた。だが右目の視力は失われ、
顔には大きな傷が残った。

女性に使われたフィラーは、歯の主成分と同じ
ハイドロキシアパタイトの微細な粒を含んだジェル状の
注入剤。国内では未承認だが、顔の整形で一般的に
使われているヒアルロン酸より矯正した形が長持ちしやすい
として、数年前から使われ始めた。

美容医療の事故情報に詳しい日本形成外科学会理事長で
大阪大医学部の細川亙教授によると、この製品による
事故は関東や北海道の病院で報告されている。

 ハイドロキシアパタイトは分解することが難しく、術後に
血管を圧迫するなどのトラブルが起きると処置は非常に
困難だという。ヒアルロン酸でも同様の事故は起こりうるが、
薬剤注射で分解できる。

視力障害、皮膚の壊死は多くの基幹病院が経験していると
いう医師の一人は「被害者は事前に危険性について説明を
受けていなかった。自分が治療した人を含め、多くは
クリニックとの間で示談になっているため問題が知られない
できている」と話す。

この製品は米国など海外では、ほうれい線などのしわを
目立たなくするための医薬品として承認を受けている。
国内の輸入代理店の担当者は「事故については把握しており
医師には説明している。医師の技量の問題だ」と話す。

美容クリニック側の対応は分かれる。札幌市のクリニック院長は
この製品を使った隆鼻法を「安全が保てないと判断し、
昨年秋にやめた」と話す。一方、大阪市内のクリニックは
ウェブサイトで「メイク感覚」などと宣伝し、危険性には
触れていないところも多い。

フィラーを使った美容整形は、しわの治療や顔輪郭の矯正など
幅広い。皮膚を切ることなく矯正部分に注射するだけで
済み、気軽さから「プチ整形」と呼ばれる。しかし、
「統計がない」(厚生労働省)ことから実態は不明。
使用は広がっているとみられているが、国はトラブルに
ついて注意喚起をしていない。

細川教授は「プチ整形は簡単に受けられるから安全だと
思っている人が多い。だが、事故が起きた際の危険は、
整形手術より大きいこともあると認識してほしい」と話す。

■事故情報、共有されず

「論文などで事故が報告されているのに野放しなのは
美容医療ならではだ」。フィラーが原因の皮膚壊死を
治療したことがある関東地方の形成外科医は嘆く。

 美容外科などの美容医療は、医師法で医療行為として
定められている。だが、病気が原因ではない場合、
健康保険は使えない自由診療となるのが一般的だ。

 保険診療は、厳しい審査を受け、認可された手術や
薬剤に限定されている。これに対し、美容医療で
使われている薬剤の多くは未承認だ。過去には
海外製のフィラーから猛毒のヒ素が検出されたこともある。

患者の安全のためには事故や合併症の情報共有が
不可欠だが、美容医療の関連学会は出身科で二分された
ままの状態が続く。
統一的な対策を取るのが難しいのが実情だ。

日本美容外科学会(JSAPS)の百束比古(ひゃくそくひこ)

理事長は「営利追求になっていることや、形成外科の知識が
ない医師が参入していることが、問題を深刻にしている。
医師教育を高める取り組みはしているが、改善には時間が
かかる」と話す。

厚労省医療安全推進室は「現行の事故情報の収集制度では、
小規模クリニックが多い美容医療の情報はなかなか入って
こない」という。消費者事故を担当する消費者庁消費者
安全課も「こちらで医療機関のリスクを把握するのは困難。
施術を希望する際は担当医師の経歴や専門を確認してほしい」と
話している。(重政紀元)


コメントです
美容整形手術での事故についての記事です。
誰もが美を追求する気持ちはわかりますが、
健康障害や、QOL(生活水準)を落として
しますと。本末転倒ですね。
サービス提供側医療機関も利益重視に走らず、
きちんと安全性を見極めたうえで施術しないと
いけませんね。


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2016年06月09日

誕生日の自殺、普段の1.5倍 孤独感などのストレス増か

日本経済新聞 2016/6/4

誕生日に自殺する人は他の日の約1.5倍になることを、大阪大の
松林哲也准教授(公衆衛生学)らのチームが、厚生労働省の
人口動態調査データの分析で明らかにし、4日までに発表した。

チームによると、欧米では、記念日を期待通りに過ごせず
孤独感などの心的ストレスが増え、自殺が増加するとする
「誕生日ブルー」という仮説がある。

松林准教授は「文化が違う日本でも同じ傾向が示された。
自殺の恐れがある人の誕生日が近づいたら、周囲がいっそう注意、
サポートをする必要がある」と話した。

チームが1974〜2014年の人口動態調査データを分析した
結果、自殺や事故で死亡したのは約207万人で、うち約8千人が
誕生日に亡くなっていた。このうち誕生日に自殺した人は
約4100人で、それ以外の日の平均約2700人の
約1.5倍だった。

交通事故や溺死、転落などによる死者数も誕生日に
増える傾向があった。

成果は国際科学誌電子版に4月掲載された。〔共同〕


関連記事です。
「誕生日ブルー」で自殺率1.5倍 ネット民から納得の声


こうした事実にTwitterでは、

「気持ちはわかる。孤独感、、誰かに気づいてもらいたい
わけじゃないけど、自信がなかったり自分の存在価値を
考えてしまう日だよね」

「わかる気がする また生きてしまった、こんなに
生きてしまった…って誕生日思うもんな」

「わかる気がする。1年前と比べて一切成長してないのに、
なんも、めでたくねえわってなるもん」

「誕生日の自殺率上昇、何か分かる気がする。
誕生日が近付いてくると、何かちょっと憂鬱になる。
何故生まれてきたのか?何故生きているのか?
何故生きなきゃいけないのか?何の為に生まれてきたのか?
何の為に生きてるのか?いつまで生きねばならないのか?
を、一番考える日。」


と実体験と照らし合わせながら納得する声が相次いだ。
一方で
「世の中に希望を持ち過ぎてるんだよ。幸も不幸も無い、
平坦な人生を歩めば何事もなく生きていける。ホント何事も
無いんだけどね。(生きている意味は考えない)」

「容姿の美醜やらリア充だの勝ち組負け組だの、
人を追い込む要素を面白おかしく垂れ流す風潮が
いかんのじゃない?」

と社会背景を引き合いに出して、誕生日に自分を追い込んで
しまう要因を独自に分析する声もあった。

この調査結果から、松林准教授らは、自殺リスクの高い人が
誕生日を迎える際には、医療関係者や家族・友人が格段の
注意を払ったり、普段以上のサポートを提供したりする
必要があることを呼びかけている。

コメントです
友人に、最近フェイスブックを止めた者がいます。
彼女の言い分としては、もともと作文や写真が
好きではないので自分の投稿はほとんどできず、
それで人の投稿を読むだけの日々の連続で、
それも最初は楽しかったけど、そのうち、人の幸せや、
仲間どうしで仲良くやっているのを見るに耐えなくなって、
もともと友だちも少くなかったから思い切ってアカウントを
削除したと言っていました。
それから、彼女はもうひとつ言いいました。
「SNSなんて参加しようと思ったらそれなりの精神力が必要」
この言葉が痛々しかったです。


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2016年05月02日

進行性うつ病、認知症初期症状の恐れ 研究

AFP 2016年05月02日

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進行性うつ病、認知症初期症状の恐れ 研究
仏東部アンジェルビリエの老人ホームで親族の手を握るアルツハイマー病患者の女性
(2011年3月18日撮影、資料写真)。(c)AFP/SEBASTIEN BOZON

【5月2日 AFP】55歳以上で進行性のうつ病を患っているケースでは、
将来の認知症リスクが高まる恐れがあるとの研究論文が4月30日、
発表された。論文は、特定のうつ病について、認知症の初期症状で
ある可能性があるとしている。

うつ病と認知症が強い相関関係にあることは、これまでの研究で
知られていたが、その詳細については分かっていなかった。
今回の研究論文では、初めてうつ病のタイプによって、
その関係性に違いがあることが示されている。

うつ病には、一度のみ発症するものや何度も再発するものの

他にも、時間の経過とともに症状が軽減するケースや
逆に悪化するケース、さらには慢性的 なケースもある。
また、その原因をめぐっては、日常生活での有害事象に対する
反応であったり、脳内化学物質や情報伝達機能の異常で
あったりとさまざまだ。

英精神医学専門誌ランセット・サイキアトリー(Lancet Psychiatry)に
掲載された研究論文では、オランダの研究チームが1
993〜2004年に、55歳以上を対象に収集した3325人分の
データを分析。その後10年間にわたる追跡調査を行った。

研究開始当初、対象者全員にうつの症状がみられたが、
認知症患者は一人もいなかった。
最終的には434人が認知症を発症し、このうちの348人が
アルツハイマー病と診断された。

研究チームは、患者のデータをうつ病の種類に応じて

5グループに分類した。進行性のうつ病がみられた
グループでは、255人のうち55人が認知症を発症していた。
他のグループの発症率は約10%であったのに対し、
このグループでは約22%と約1.5倍高かった。

論文の執筆者らは声明を発表し、一定の年齢以上に
おける進行性のうつ病が認知症の初期症状である
恐れがあるとしながら、また、認知症と一部のうつ病では、
その原因が同じである可能性を研究は示唆していると
述べた。(c)AFP


コメントです
進行性うつ病と認知症の関係についての記事です。

まだまだわかっていない点が多いですが、
少しでも解明することによって、治療に向けての
研究材料になればいいですね。
今や、誰にとっても「人ごと」ではありませんから。



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2016年04月21日

脳死女性、延命55日後に出産 ポーランド

AFP 2016年04月20日

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ポーランド南部ウロツワフの町役場(2016年1月15日撮影、資料写真)。
(c)AFP/Natalia Dobryszycka

【4月20日 AFP】脳死に陥ったポーランド人女性が、
55日間の延命治療後に子どもを出産した。
病院関係者が19日、明らかにした。女性から生まれた
未熟児には、重篤な合併症の兆候はみられないという。

ポーランド南部ウロツワフ(Wroclaw)にある大学病院の
新生児部門部長バルバラ・クロラク・オレイニク
(Barbara Krolak-Olejnik)氏は、

「このように17〜18週目の初期段階にある妊娠状態を、
これほど長期間維持することに成功したのは
非常に珍しいケースだ」と語った。

この41歳の母親は、昨年末に救急車で病院に搬送され、

脳腫瘍による脳死と判定された。

クロラク・オレイニク部長は、AFPの取材に
「彼女の家族全員が、子どもの命を救うことを試みて
ほしいとわれわれに訴えた」と述べ、この男の子が1月に
妊娠26週目で生まれたことを明らかにした。

「長い55日間の闘いだった。われわれ医師チームは、
この小さな男の子にできるだけ大きく育ってもらいたいと
願っていたが、命が危険にさらされる状況となったため
(帝王切開による)分娩を選択した」

男児の出生時の体重は1キロにすぎなかったが、3か月間の
集中治療後には3キロにまで成長した。
また「合併症も全くみられない」との理由から、
先ごろ退院している。

クロラク・オレイニク部長は「われわれは辛抱強く、彼が
どのように成長するかを見守る必要がある」とコメントし、
男児が哺乳瓶からミルクを飲んでおり、自発呼吸を
していることを付け加えた。

母親の生命維持装置は、男児が生まれた後に外された。
(c)AFP


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2016年04月15日

救急隊の蘇生中止に基準 家族ら望まぬ場合、主治医指示で 学会策定へ

朝日新聞 2016年4月14日

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救急隊員が蘇生処置を中止するまでの流れ

 末期がんなどで心肺が止まった患者を救急隊員が運ぶ際、
人工呼吸などの蘇生処置を家族らが望まない場合の対応に
ついて、日本臨床救急医学会は、統一的な基準作りを始めた。
主治医の指示が確認できれば処置を中止する方向で検討し、
年内にもまとめる方針。朝日新聞の調査では、
4県で中止できる独自ルールを定めていた。

 総務省消防庁の 基準は、生命に危険がある場合、隊員に
応急処置を求めている。蘇生を望まないのに、家族らが
救急車を呼ぶ背景には、死の迎え方について事前の
意思表示が広がる一方、自宅や高齢者施設でみとる態勢が
不十分なことがある。容体が急変した時に主治医と連絡が
取れなかったり、慌てたりして119番通報につながって いる。

こうした状況を受け、日本臨床救急医学会は統一された
基準を作るための委員会を設置。救急隊からの連絡で
中止を的確に指示できるよう、本人や主治医が事前に
意思表示する書面のひな型を作ることも検討している。

委員長の丸川征四郎・医誠会病院名誉院長は
「医師の判断と合わせ、現場で患者や家族の希望に

応えられる仕組みが大切」と話す。

本人や家族が蘇生処置を望んでいない時の対応について、
朝日新聞が47都道府県の担当者に聞いたところ、
36都道府県が「国による統一のルールが必要」と回答。
岐阜、広島、長崎、大分の4県では、主治医に確認した上で
蘇生処置をやめることをルール化していた。

4県のルールは、隊員が患者らの意思と、職責との板挟みに
なって困らずに、意思に沿えるようにすることが狙い。
救急隊の対応を助言・指導するために自治体が設ける
「メディカルコントロール協議会」が2003年以降に作った。
埼玉県や千葉県の一部地域でも、同様のルールを設けていた。
一方、沖縄県では、家族らが中止を希望しても必ず
蘇生処置することを明確にしていた。

救急業務の法律問題に詳しい橋本雄太郎・杏林大教授
(医事法)は「現状では、救急隊には応急処置が求められており、
処置を続ける方が後でトラブルになりにくい」と指摘している。

 (阿部彰芳、石倉徹也)

 ◆キーワード

 <蘇生処置> 救急隊員は通常、心肺停止の人に
心臓マッサージや人工呼吸をするほか、状況に応じて
電気ショックなどを使う。救急救命士は医師の指示で、
救命効果の高い気管挿管や薬を使うこともできる。

コメントです
救急隊の蘇生措置中止の基準つくりですか。
費用負担なしで要請できる救急制度だけでも
ありがたいのに、そのうえに蘇生中止も
場合によっては選択可能になるようです。
そうなると医療行為に上乗せして倫理哲学も
考慮しなければなりません。
あくまでもガイドライン上での行動決定に
なりますが、それでも第一線の救急隊員の方々に
敬意を表します。




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2016年04月12日

動物から人、移植容認へ 1型糖尿病にブタ細胞 厚労省研究班

朝日新聞 2016年4月10日


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動物の臓器や細胞を人に移植する「異種移植」について、
厚生労働省の研究班
(班長=俣野哲朗・国立感染症研究所エイズ研究センター長)は、
これまで事実上、移植を禁じていた指針を見直す。
国内の研究グループは数年後にも、1型糖尿病の患者に
ブタ細胞の移植を計画。患者にとってインスリン注射の
重い負担を減らせる可能性がある。

異種移植は、人からの提供不足を解決する手段として
世界で研究されている。
臓器の大きさや管理のしやすさから、ブタがおもな対象で、
近年は細胞を使って強い拒絶反応を避ける技術が一部で
実用化。海外では人の治療に応用され始めている。

国内では、厚労省研究班が2001年度に作った指針で、
ブタが進化する過程で遺伝子に組み込まれたウイルスを
「人への感染の危険性が排除されるべき病原体」と
している。取り除くことが難しいため、これまで移植が
実施されたことはなかった。

だが、海外ではこのウイルスが人やサルに感染した
報告がないことなどから、危険性の評価を見直し、
新指針では移植後30年間経過を観察することを条件に、
認めることにした。
5月にも厚労省の部会に報告され、事実上の解禁となる。

国内初の臨床研究として、国立国際医療研究センター
研究所(東京都新宿区)などは、1型糖尿病の患者に、
インスリンを分泌するブタの膵島(すいとう)細胞を
移植する計画を進めている。

拒絶反応を避けるため、人の免疫細胞や抗体を通さない
特殊な膜でブタの細胞を包み、患者の皮下に移植する。
実験用のブタを生産している企業と協力して、ほぼ無菌の
ブタを供給する仕組み作りも進める。

研究グループは2〜3年後にも、安全性や動物の細胞を
人に使う倫理面について第三者委員会に諮った上で、
患者に移植する方針。同研究所の霜田雅之・膵島移植
プロジェクト研究長は「異種移植の実現で、膵島の不足を
解消したい」と話している。

 (野中良祐)

 ◆キーワード

<1型糖尿病> 膵島(すいとう)細胞が壊れて血糖を
安定させるインスリンを分泌できなくなる病気。
国内の年間発症率は、10万人当たり1〜2人と
推計されている。生涯にわたってインスリンを注射する
必要がある。膵島を移植する方法もあるが、人からの
提供は極めて少ない。


コメントです
京都大学の山中教授がips細胞を実用化したあたりから、
この類の治療法の実用化が目立ちます。
また、治療法の安全性に対して、疑念の声もあまり聞かれません。
本当に大丈夫なのでしょうか?
 


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2016年03月03日

脊髄損傷患者の幹細胞治療、承認審査の期間を短縮へ

朝日新聞 2016年2月11日

脊髄(せきずい)を損傷した患者自身の骨髄から採取した幹細胞を
使って神経の機能を再生させる治療法について、厚生労働省は
10日、画期的な効果が期待できるとして、承認審査の期間を
短縮する「先駆け審査指定制度」の対象とすることを決めた。
脊髄損傷の患者は国内に約20万人いるとされ、リハビリ以外に
有効な治療法がほとんどなく、新しい治療法が求められている。

制度の対象になると、事前調整を進めることで通常1年程度の
審査期間を半年程度に短縮するなど、優遇措置を受けられる。

この幹細胞治療は、札幌医科大が開発。脊髄損傷を対象と
した初めての再生医療の臨床試験(治験)が進められている。
患者から骨髄液を数十ミリリットル採取し、神経や骨、筋肉などに
なる能力を持つ「間葉系幹細胞」を取り出す。1万倍に培養し、
患者の静脈に注射する。傷ついた神経に集まって、神経の
働きを取り戻すという。

治験の成績は明らかにされていないが、厚労省は
「高い有効性を示唆する結果が出ている」という。
同大は2018年までの承認取得を目指している。

厚労省によると、脊髄損傷の患者は、交通事故などで
年に5千人程度増えている。脳からの指示を伝える神経が
傷つくため、手足に重いまひなどの障害が残る場合もある。

同大の本望修教授(神経再生医療学)は「指定で実用化への
スピードが上がるのはよかった。治験を着実に進め、新しい
治療法をなるべく早く患者さんに届けたい」と話す。

先駆け審査指定制度は15年度に始まった。
今回は、再生医療と医療機器を対象に計5種類を指定した。
1〜3年以内の承認を想定しているという。

指定されたのはほかに、ウイルスを用いた悪性脳腫瘍
(しゅよう、神経膠腫〈こうしゅ〉)の遺伝子治療、小児先天性
心疾患への幹細胞治療、若い女性に多い発声障害を改善
させる治療、糖質の一種の水溶液を使って手術後の臓器
の癒着を防ぐ治療。(竹野内崇宏)



コメントです
脊髄損傷による肢体麻痺は、リハビリで車椅子の
自立生活にまでたどり着くことさえ困難なのが
現状ですが、再生医療で失った運動機能が
取り戻せる可能性がでてきたようです。

最近の医療技術の進歩は、まるでひと昔のSF映画の
ようで少し怖い気もしますが、それでも
脊髄損傷患者
だけでなく、難病指定の患者にとっても明報です。


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2016年02月19日

疫抑制剤なしで生活=生体肝移植、拒絶抑える−北大

時事通信社 2016 2 18

201602181.jpg
記者会見で生体肝移植の拒絶反応抑制法を発表する山下健一郎特任教授(手前右)ら
18日午後、札幌市

生体肝移植を受ける患者とドナー(臓器提供者)のリンパ球から
培養した特別な免疫細胞を使い、免疫抑制剤を使わず拒絶反応を
抑えることに成功したと、北海道大病院が18日発表した。
移植の1年半後には免疫抑制剤が不要になり、治療法として
確立されれば、患者の負担を大きく減らすことができる。

一般的に、臓器移植を受けた患者は拒絶反応を抑えるため、
免疫抑制剤を飲み続けなければならない。
患者にとっては多額の医療費負担に加え、免疫抑制剤の
副作用として感染症にかかりやすくなるなどのリスクがあった。

北大病院は順天堂大と共同で、2010年11月から臨床研究を
実施した。患者とドナーの血液から移植前に採取したリンパ球を
混ぜ合わせ、特別な制御性T細胞を培養。
この細胞を再び患者の体内に戻すことで、移植された肝臓を
患者の免疫システムが異物と捉えて攻撃する拒絶反応が
起きなくなるという。

北大病院で臨床研究の対象となった30〜60代の男女10人の
うち、7人は移植から18カ月後に免疫抑制剤の使用を中止。
その後2年以上服用せず、生活しているという。

山下健一郎特任教授は記者会見で「良い結果が出た。
なるべく多くの患者に、この治療が役に立てるよう
尽力していかねばならない」と語った。 
(2016/02/18-17:30)

コメントです
臓器移植手術後の免疫抑制剤を不要にする
治療法は、前から研究が盛んに行われていましたが、
今日の北大の発表によると、かなり具体的に
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2016年01月31日

母乳で36兆円の経済損失回避、賢く高収入の子ども育つ

AFP 2016年01月29日

201601312.jpg
コロンビアのアンティオキア州メデジンで母乳推進イベントに参加する母子
(2015年7月31日撮影、資料写真)。(c)AFP/RAUL ARBOLEDA

【1月29日 AFP】より多くの赤ちゃんにより長期間にわたり母乳を与え、
賢く高収入の子どもを育てることで、世界で年間約3000億ドル
(約36兆円)の経済損失を防げるとの研究論文が29日、
英医学誌ランセット(Lancet)に発表された。

論文はまた、年間80万人以上の子どもと約2万人の乳がん患者の
死を回避できるとしている。

論文執筆者の一人、ブラジル・ペロタス連邦大学
(Federal University of Pelotas)のセザール・ビクトリア
(Cesar Victora)氏は、「母乳は、富裕国も貧困国も同様に、
あらゆる国で命とお金を救う」と述べている。

研究結果は、健康面と経済面で実証された母乳の効果に
対する科学的検証とメタ分析28件の結果を基にしたもの。

論文は、母乳は平均寿命を「劇的」な向上に導くと結論づけている。

高所得国では、幼児の突然死のリスクを3分の1以上低下させ、
中低所得国では、下痢症状の約半数と呼吸器感染症の
3分の1以上を減らせるという。

合計すると、毎年約80万人の子どもの命を救えることになる。

声明では、「知能も増す」とされており、研究で実施された
モデリングでは、母乳を与えないことが原因の認知力の
低下による2012年の世界経済の推計損失額は、
3020億ドル(約36兆円)に達したという。
(c)AFP/Mariëtte Le Roux

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2016年01月22日

がん10年生存率58% 5年経過後、部位で差 3.5万人調査

朝日新聞 2016年1月20日

201601212.png


国立がん研究センターな どの研究グループは19日、
がん患者を10年間追跡して集計した10年後の生存率を
初めて公表した。全てのがんの10年生存率は58・2%で、
5年生存率 より5ポイント近く低かった。
胃や大腸では5年生存率とほとんど変わらない一方、乳房や
肝臓は5年後以降も下がり続けており、部位別の傾向が
浮き彫りとなった。

研究グループは一般的な5年生存率のほか、より長期の
分析を進めており、全国規模の10年生存率が初めてまとまった。
がんと診断された場合、治療でどのくらい生命を救えるかを
示す国の指標となる。

県立のがんセンターや国立病院機構など全国16の
がん専門病院で、1999年から2002年に、がんと診断された
約3万5千人を追跡した。初期から末期まですべての進行度合い
(ステージ)が含まれている。

主な部位別では、甲状腺の91%が最も高く、前立腺(84%)、
子宮体がん(83%)、乳房(80%)と続いた。
低いのは膵臓(すいぞう)(4・9%)で、肝臓(15%)、

胆嚢(たんのう)胆道(20%)、食道(30%)と続いた。

5大がん(胃、大腸、肝臓、肺、乳房)のうち、胃と大腸は
5年生存率と比べて2ポイント前後しか変わらなかった。
臨床現場では現在、5年間が治療や経過観察の目安と
されており、それを裏付けた格好となった。

一方、乳房の場合、5年生存率は9割近いが、5年後以降も
ほぼ同じ割合で生存率が下がる。集計した千葉県がん
センター研究所の三上春夫・がん予防センター部長は
「何年経っても再発し、根治が難しいことを示している」と話した。

肝臓は約3割の5年生存率が1割台に下がる。
肝臓がんは慢性肝炎や肝硬変を経て発症することが多く、
手術ができても再発率が高い。

ただ、調査の対象となったのは10年以上前にがんと診断
された患者で、研究グループでは「医療の進歩で、現在の
生存率は向上している」とする。国立がん研究センターの
堀田知光理事長は「10年前は(治療効果が期待できる)
抗体医薬や分子標的薬が出て間もなかった。
今、診断された人の10年先の生存率はずいぶん
変わっているだろう」と話している。

 (石塚広志)


《調査の詳細》
研究に参加した全国32のがん専門病院のうち、信頼性を
担保するため患者数50人以上、追跡率90%以上などの
条件を満たした岩手から大分までの16病院が対象。
白血病などを除く計28種類のがんと初めて診断された
3万5287人(5〜94歳)を分析した。
患者はがん以外の病気や事故などで亡くなる場合もあるため、
がん以外の死亡の影響を補正した「相対生存率」で示している。
集計結果は全国がん(成人病)センター協議会のサイト
http://www.zengankyo.ncc.go.jp/)で見ることができる。


コメントです
がん発病後の生存率についての話題です。



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2015年12月20日

化学工場で5人膀胱がん 約40人勤務、発がん性物質扱う

朝日新聞 2015年12月19日

厚生労働省は18日、染料や顔料のもとを製造する事業場で
5人が膀胱(ぼうこう)がんを発症したと発表した。
発がん性がある「オルト―トルイジン」を含む複数の化学物質を
扱っていた事業場で、働いていた約40人のうち40〜50代の
男性4人と退職した1人が、昨年から今年にかけ相次いで
膀胱がんを発症した。国は原因の特定を急ぎつつ、業界団体に
防止対策をとるよう要請した。

厚労省は事業場名を公表していない。
関係者によると、がんの発症者が出たのは、化学製品を
つくる企業の北陸地方の工場だ。

厚労省によると、現職でがんを発症した人の就労歴は
18〜24年。退職した40代の男性1人も発症し、事業場が
今月3日に労働局に報告した。死亡者はいないが、
発症者が労災保険を請求する動きが出ている。

発症者はオルト―トルイジンなど「芳香族アミン」に分類される
化学物質を反応させたり、生成物を乾かしたりする作業を
していた。オルト―トルイジンは発がん性を指摘されており、
事業者には法令で、空気中の濃度が有害にならないように
するために物質を密閉して使うことなどが求められている。
この企業の担当者は取材に「マスクで防護をしている」と話した。
厚労省などは、作業実態や発症の原因を調べている。

オルト―トルイジンなどを年1トン以上扱う事業場は国に
届け出る必要がある。経済産業省によると、2013年には
31事業場が利用を届け出た。従業員の数は、多いところで
1500人近くいた。厚労省は31事業場の実態についても調べるという。
(末崎毅、北川慧一)

関連記事です。
「顔や服、粉で真っ白」 化学工場、がん発症の男性証言


北陸地方の従業員約40人の化学工場で、昨年から今年に
かけて4人の従業員と1人の退職者が相次いで膀胱(ぼうこう)
がんを発症した。厚生労働省が18日、業界団体に対策を
とるよう要請した化学物質「オルト―トルイジン」は発がん性
が指摘されており、現場からも会社側に取り扱い中止を
求める声が上がっていた。

「会社に作業の危険性を何度も訴えたのに無視された」。
今年11月に膀胱がんを発症した男性従業員(56)は言う。
工場で正社員として約18年間勤務し、塗料やインクの原料となる
顔料のもとを製造する現場で働いていた。

男性によると、「芳香族アミン」に分類されるオルト―トルイジン
など液体状の化学物質を混ぜ合わせて固体化し、乾燥させて
粉状の製品にする。乾燥や袋詰めの作業では、粉状の
化学物質が作業場に飛び散った。仕事を終えると顔や
作業服は小麦粉のような粉で真っ白になったという。

防毒マスクをして作業し、現場には集じん機も設置されて
いたが、「袋の詰め替えや乾燥機の修理は、特に集じん
機能が働かない場所で作業する危険な状態だった」という。
この工場では4年前、会社から「芳香族アミンは動物に
対して発がん性がある」という文書が配られていた。
男性は「そんな危険な物質は使わないでほしい」と訴えたが、
会社側は「人間の健康に影響があるわけではない」と
操業を続けたという。

男性に自覚症状はなかったが、今年11月14日、起床後の
トイレの際に血尿が出た。勤務を休んで病院に直行。
膀胱がんと診断された。昨年3月には同僚の発症が判明。
今年に入り本人を含め4人が発症した。

「会社には化学物質のリスクを調べる専門部署があり
以前から危険性を知っていたはずだ。
なぜ危険な作業を中止しなかったのか」

発覚のきっかけは、男性の労働組合「化学一般関西地方本部」
(大阪市)への相談。今年9月、男性が「職場でがん患者が
急に増えている」と訴え、組合の勧めで会社側に労災申請の
意向を伝えると、会社側は今月に入って厚労省に相談した。

発症した5人は平均20年程度勤めており、袋詰めの
作業などに従事していた。会社の担当者は「工場では
操業から27年間、局所排気などの改善を続けてきたが、
従業員が膀胱がんを発症したのは事実。関係機関の
調査に全面的に協力していくとともに、改善努力を続けていく」と
話している。

 ◆キーワード

 <オルト―トルイジン> 薄い黄色の液体で、染料や顔料の
原料や、接着剤の一種である樹脂の硬化剤として使われる。
芳香族アミンの一種。国際がん研究機関(IARC)は
「人間への発がん性がある」と位置づけており、膀胱がんを
引き起こすと指摘している。




関連記事です。
胆管がんを労災認定へ 発症メカニズムほぼ解明

厚生労働省は14日、大阪市の印刷会社に勤務し
胆管がんを発症した16人について月内に労災認定する
ことを決め、元従業員らは早期認定に安堵の表情を
見せた。同省の専門家検討会は化学物質による発がん
メカニズムをほぼ解明。ただ、労災の判定基準を示すには至
らず、同省は残る労災申請者について職場な どの
実態を踏まえて個別に判断していく方針だ。

検討会がまとめた報告書によると、胆管がん発症の
原因とされたのは化学物質
「1、2ジクロロプロパン」と「ジクロロメタン」。
印刷機のインクを落とす洗浄剤に大量に含まれていた。
検討会は2つの化学物質について「発症原因と医学的に
推定される」とした。

この2つの化学物質を吸入すると解毒作用のある肝臓で
主に分解されるが、高濃度になると肝臓だけでは追いつかず、
胆管内にある酵素も分解に加わる。この分解の過程で
胆管の細胞ががん化すると考えられるという。

海外の文献などから、胆管内の酵素も働く高濃度の
状態は1、2ジクロロプロパンが150〜250PPM
(PPMは100万分の1)、ジクロロメタンが
400〜500PPMと推測している。

大阪市の「サンヨー・シーワィピー」の元従業員ら16人は、
3年8カ月〜13年2カ月の長期間にわたり
1、2ジクロロプロパンが高濃度になる換気が不十分な
地下作業場で作業しており、発症との因果関係を認めた。

厚労省によると、印刷会社に勤務し、胆管がんを発症したと
して労災申請したのは2月末現在で64人
(うち申請時の死亡39人)。今回の16人(同7人)を除く残る
48人(同32人)が検討会で今後判断される。

厚労省幹部は今回の労災認定で「一律に基準や目安が
定まったわけではない」と説明。労災申請が出ている他の
45社の労働環境は明らかになっておらず、「調査報告を
待って個別に判断していく」としている。

今回の問題では同省研究班による疫学調査も進行中。
検討会座長を務めた産業医学振興財団の桜井治彦
理事長は「化学物質と胆管がんの関係が十分解明されているとは
言い難く、新たな知見の収集に努める必要がある」としている。

サンヨー・シーワィピーの代理人弁護士は14日、今後の
対応について「労災決定され次第、可及的速やかに
記者会見する」とコメントした。

申請の時効なくすべき

胆管がん問題の調査にあたった熊谷信二・産業医科大
准教授の話
 労災認定は当然。職業病の場合は
潜伏期間が長いため、退職後に発症するケースや
発症しても職場環境が原因と気付かないケースも多く、
労災申請の時効はなくすべきだ。

未規制の化学物質についても一定の基準を超えていれば
対策を取るように求める必要がある。
悲劇が起こってから規制するのでは遅い。


コメントです。
化学工場で使用されている化学物質「オルト―トルイジン」

原因で膀胱(ぼうこう)がんを
発病する内容の記事です。

少し前に、印刷工場で使われていた洗浄液に含まれる
「1、2ジクロロプロパン」と「ジクロロメタン」が原因で
胆官がんを発病、そして労災認定されましたが、
今日の記事もこれに類似します。
今後も、これまで汎用で広くいきわたってる化学物質が
原因でがん発病するケースが発生するかもしれませんね。

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2015年12月14日

女子の体力「ダンス効果」 小5・中2、過去最高 全国調査

朝日新聞 2015年12月12日

201512131.jpg201512132.jpg


11日発表された全国体力調査で過去最高となった女子の
体力。これまで、男子に比べて運動不足とされてきたが、
解決法として採り入れられたダンスの 効果が注目されている。
一方、ボール投げは男女ともに過去最低。
幼少期の「外遊び」の少なさが影響したとの指摘もある。

歌に合わせた軽快なステップに、ヒップホップのような上下の
動き。和歌山県教育委員会が2013年度、県内の中学生向けに
作ったダンスDVDの一場面だ。
主に女子の運動不足解消をめざしたという。

県教委が行った09年度の調査で、生徒に「授業以外の1日の
運動時間」を尋ねたところ、中学3年の場合、「2時間以上」の
男子は55%、女子は 38%だった。
そこで、12年度に中学で必修化されたダンスなら女子も
楽しめそうだと、独自のダンスDVDを作ることにした。
14年度、県内中学の65% が体育の授業でこのDVDを
活用。ほかに、小学生向けエクササイズ版も作り、元五輪体操
選手で和歌山出身の田中理恵さんが振り付けした。

今年度の全国体力調査で、和歌山県の中学女子の合計点は
18位。09年度の44位から大きく順位を上げた。

「運動が苦手な子でも始めやすい工夫だ」として、北九州市
教委もダンスDVDを作った。今年度の全国体力調査で、
中学女子の合計点は47・70点。全国平均より低いが、
前年度より1・34点上がった。

横浜国立大の高橋和子教授(舞踊教育学)らが昨年度、
全国の中学生約8千人にアンケートした結果、女子の
大半がダンスの授業を「楽しい」「やや楽しい」と答えた。
「授業以外でもやりたい」という回答も男子より多かった。

 ■ボール投げ、伸びぬ力

「体力調査があるので、子どもにボール投げを教えてほしい」。
体育家庭教師の派遣会社「スポーティーワン」(東京都)には、
親からそんな依頼がある。22年前から指導する
水口高志社長(42)は「子どもの体力は一時期の低水準から
戻りつつあるが、ボール投げの力は低いままという印象」と話す。

体をひねらず、手だけで投げる子どもが多いという。
「体は相手に垂直に」「軸足に体重を乗せて」……。文字通り、
手取り足取り教える。

水口さんによると、ボール投げは複数の動きが組み合わさり、
その動きは幼少期の外遊びで自然に身につく。
ボール投げが苦手な子どもの親に尋ねる と、外で遊んだ
経験が少ないという。スポーツ庁の担当者は
「ボール投げを禁じた公園も少なくない。
学校以外でボールを投げることが少ない」と話す。

長野市立川田小学校ではこの6年間で、児童のボール投げの
平均記録が男女とも6〜8メートル伸びた。
ドッジボールのときに、少し空気を抜いたソフトバレーボールを
使うことで、しっかり握って投げる習慣がついたという。
吉越秀之教頭は「学校で野球やバスケットボールなど、

保護者も参加したスポーツ指導がさかんになったことも
影響していると思う」と話す。(岡雄一郎、伊木緑)

関連記事です。
小5男子は最低に 全国調査


スポーツ庁は11日、小学5年と中学2年を対象にした
2015年度の「全国体力調査」の結果を公表した。
女子は小5、中2ともに、測定した8種目の成績を点数化
して合計した「体力合計点」が、調査を始めた08年度
以降で過去最高となった。同庁学校 体育室の担当者は
「運動に距離がある女子を巻き込む取り組みが、
ある程度結実した」とみる。

今年4〜7月、全国の小5と中2のほぼ全員の約213万人を
対象に実施した。女子の体力合計点は中2が49・0点
(昨年度48・5点)、小5が 55・2点(同55・0点)で
いずれも過去最高を記録。種目別でも小5で「長座体前屈」
「反復横跳び」「20メートルシャトルラン」「50メートル走」
「上体起こし」(腹筋運動)の5種目、中2では「立ち幅跳び」
「持久走1千メートル」を加えた7種目が過去最高だった。

かねて指摘されてきた女子の運動不足もわずかに改善が

みられた。同時に実施した児童生徒へのアンケートによると、
体育の授業を除く週の合計運動時 間が「60分未満」と
答えた子の割合は中2女子で20・9%
(昨年度比0・9ポイント減)、小5女子で12・9%
(同0・4ポイント減)だった。

スポーツ庁の鈴木大地長官は11日の会見で、ダンスを
採り入れて女子の体力向上を図る和歌山県の例を挙げ、
「体を動かす喜びを理解してもらう効果がある。
成功例を全国に周知することも必要」と話した。

一方、小5男子は「上体起こし」「長座体前屈」で過去最高を
記録しながら、3種目が過去最低だったため体力合計点も
過去最低となった。特に「ソフトボール投げ」は過去最高
だった09年度と比べて2・9メートル低下した。
また「握力」「ボール投げ」は小中男女すべてで過去最低だった。

調査を担当した筑波大の西嶋尚彦教授(スポーツ統計学)は
「体力向上の効果が出た種目があるなか、実際の運動能力を
問うボール投げのような種目は下がり続けている。
部活動や体育などをきっかけに運動能力向上に
取り組んでほしい」と話した。(伊木緑)

     ◇

 全国体力調査の8種目 @握力A上体起こし
B長座体前屈C反復横跳びD50メートル走
E立ち幅跳びFソフトボール投げ(中学はハンドボール)
G20メートルシャトルラン(中学は持久走でも可)




コメントです
サルサでもアルゼンチンタンゴでも社交ダンスでも、
ダンスサークルでは女子がだんぜん元気です。
なので、女子児童がダンス効果で体力が向上している
ことは、しごく当然です。
それに対して男子児童。
ポータブルゲームのやりすぎですね。
もう少し外で遊んだほうがいいでしょう。


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2015年12月05日

血液製剤不正、40年前から 化血研第三者委「組織的隠蔽」

朝日新聞 2015年12月3日

血液製剤やワクチンの国内有力メーカー
「化学及(および)血清療法研究所」(化血研、熊本市)が国の
承認と異なる方法で製品をつくっていた問題があり、化血研は
2日、第三者委員会の報告書を公表した。
報告書は、不正は40年以上前から始まり、血液製剤12製品
すべてで行われ、虚偽の製造記録を作成するなどして組織的に発覚を
免れていたと認定。「常軌を逸した隠蔽(いんぺい)体質」と批判した。

第三者委は、重大な副作用は報告されておらず、安全性には大きな
問題はないとしている。厚生労働省は近く化血研を行政処分する方針。
化血研は2日、宮本誠二理事長はじめ理事9人全員の辞任・辞職を
発表した。

化血研が設置した第三者委は、元東京高裁長官の吉戒(よしかい)
修一氏を委員長に元検事や専門家ら計6人で構成。

報告書によると、不正製造は、血液製剤12 製品の31工程で
あった。製造効率を高める目的で、承認書にはない添加剤を
入れたり、添加剤の量や加熱方法を勝手に変更したりしていた。
本来は製造方法の 一部変更の承認を得る必要があったが、
その手続きをとっていなかった。不正製造は、遅くとも1974年ごろ
から始まり多くは80年代から90年代前半に実施するようになった。

不正が起きた背景として、薬害エイズ問題によって国内での
加熱製剤の生産増強が要請され、早期の製品化や安定供給を
最優先に開発・製造を急いでいたことを挙げた。
さらに、「自分たちは専門家であり、当局よりもよく知っている」
「製造方法を改善しているのだから、当局を少々ごまかしても、
大きな問題はない」という研究者のおごりがあったと指摘した。

前理事長や現理事長らは、不正な製造や隠蔽を認識していながら
放置してきた。品質管理部門や品質保証部門の一部管理職は、
不正な製造や隠蔽を認識しながら、故意にその事実を明らかに
しなかったとした。

報告書では、製薬会社としてはあってはならない重大な違法
行為と認定。化血研の役員たちは「先人たちの違法行為に
呪縛されて、自らも違法行為を行うという悪循環に陥っていた」と
指摘した。また、薬害HIV訴訟の和解のころに経営陣が不正
製造の報告を受けていたとし、「和解における誓約がうわべだけの
ものに過ぎなかったと非難されてもやむを得ない」と批判した。

一方、ワクチンについては、重大な不正や隠蔽を認める証拠は
存在しないとした。

宮本理事長は2日夜、厚労省で会見し、「患者の皆さま、医療関係の
皆さま、国民の皆さまにご迷惑をおかけしておりますことを、
深くおわび申し上げ ます」と頭を下げた。隠蔽工作を続けたことに
ついては「研究者意識で技術的な面が先行し、対応が遅れていった」と
語った。薬害HIV訴訟の原告団らに対しても
「大変申し訳ないことをした」と謝罪した。

 ■「決定的な裏切り」 薬害訴訟原告団

薬害HIV訴訟の大阪原告団の花井十伍代表は2日夜、都内で
会見し、「和解に調印したときにも不正行為は続いており、
非常に悔しく、悲しい思いをしている」と述べた。
「和解に踏み切った私たちに対する決定的な裏切り」として、
化血研の宮本誠二理事長に抗議書を手渡した。

一方、日本医師会の小森貴常任理事は2日の会見で
「かなり以前から、問題が放置されてきたことは極めて遺憾だ
。国民の健康、命にかかわる重要な問題で、二度とないように
要請していきたい」と語った。

血液製剤に詳しい大戸斉・福島県立医大副学長(輸血学)は
「競争のない社会ではコンプライアンスや意欲が必要とされない。
血液製剤メーカーに対する国の過剰な保護政策も、コンプライ
アンス精神を失わせた背景にあるのではないか」と指摘する。

■手口は… 書類を二重に作成・紫外線あて紙を変色

国の調査・査察で不正製造が発覚しないように、化血研は
計画的に隠蔽工作を繰り返していた。

報告書によると、隠蔽工作が本格化したのは97年ごろ。
ある製造チームでは、査察で見せるための偽の製造記録は
ゴシック体で、実際の製造記録は明朝体で書類を二重に
作成し、区別できるようにしていた。

別のチームでは、不正製造による記録のページ数には
「2・5」などと小数を加え、査察の時にはそのページを
抜き取っていた。当時の部長は「このままでは見せられん。
査察対応のものをもう一つ作らざるを得ない」と指示していた。

偽の製造記録などは過去の分も書き直し、かつての上司の
承認欄には筆跡が似ている社員にサインをさせたり、紙に
紫外線をあてて変色させ古くみせかけたりもしていた。

調査に備え、国の承認書に沿った想定問答集をつくり
予行演習もしていたという。

 ◆キーワード

<化学及血清療法研究所(化血研)> 
旧熊本医科大(熊本大医学部)の研究所が母体で
1945年12月に設立。薬害HIV訴訟の被告の一つで
96年に和解が成立した。ワクチンや血液製剤の老舗で、抗
がん剤や動物用の薬も製造している。
ワクチンではインフルエンザは国内の約3割のシェアを持つ。

関連記事です。
血液製剤・ワクチンの10製品出荷できず 化血研

■不正20年 止まったワクチン
血液製剤やワクチンの国内有力メーカー「化学及血清療法研究所」
(化血研、熊本市)が、20年以上にわたって不正な方法で製品を
つくっていたことが判明し、現在も10製品が出荷できないでいる。
化血研は近く、第三者委員会による調査の結果を発表する。 

■在庫なく予約中止

厚生労働省は、流通中や出荷予定の化血研製の血液製剤1
2種類とワクチン10種類、その他7種類の計29種類について、
9月までに出荷自粛を要請。安全性が確認された製品や緊急性の
高い製品を順次解除しているが、まだ血液製剤7種類と
ワクチン3種類は出荷が止まっている。

B型肝炎ワクチンは国内シェアが8割。宇都宮市内のある
診療所は在庫がなくなり、予約の受け付けを中止した。
インフルエンザワクチンと4種混合(百日ぜき、ポリオなど)
ワクチンは解除されたものの、一部の医療機関では
予約延期などの影響が出た。

血友病患者に必要な血液製剤も条件付きで解除された。
ただ荻窪病院(東京)の花房秀次医師によると、
「本当に安全か」と不安を訴える患者もいるという。

■記録偽り発覚回避

不正な製造は、承認内容と異なるつくり方をしていたこと。
化血研によると、1989年ごろから、血液製剤の製造効率を
高める目的で、添加剤を入れていた。
発覚を免れようと記録を偽造し、国の定期検査で示していた。
ワクチンでも同様の不正な製造や、書類の誤記が見つかった。

■承認外製法問題 近く第三者委報告

化血研は9月、元裁判官らによる第三者委を設置、原因を
調べ始めた。厚労省は第三者委の報告書をもとに
行政処分を検討する。

化血研は旧熊本医科大(熊本大医学部)の研究所が母体。
薬害HIV訴訟の被告企業の一つで96年に和解した。
大阪原告団の花井十伍代表は「訴訟のさなかにも
不正行為を続けていたことになる。不正を見逃してきた国も
これまでの対応を検証すべきだ」と話す。(竹野内崇宏)

■出荷が止まっている主な製品

()内のパーセントは国内シェア

【ワクチン】

・日本脳炎(36%)

・A型肝炎(100%)

・B型肝炎(80%)

【血液製剤】

・重症の感染症などに使う「献血グロブリン」

・出血性ショックなどに使う「献血アルブミン」

※インフルエンザワクチン、4種混合
(百日ぜき、ジフテリア、破傷風、ポリオ)ワクチンは出荷を再開

化血研の血液製剤不正、内部告発で発覚

血液製剤やワクチンの国内メーカー「化学及(および)
血清療法研究所」(化血研、熊本市)による不正製造問題で、
発覚のきっかけの一つは内部告発だったことが、
厚生労働省への取材でわかった。この情報をもとに今年5月に
抜き打ちで調査をし、40年以上にわたる不正が明らかに
なっていったという。

厚労省によると、5月に匿名の投書が厚労省に届いた。
化血研の職員を名乗り、法令違反をしていることに「心が痛む」と
記載。国に承認された方法とは異なって、添加物を無断で
加えていたことなどが書かれていた。

厚労省は、内容が具体的で化血研内部からの情報提供と判断。
通常している事前通告をせずに立ち入り調査をし、投書の
内容を重点的に調べると不正が確認できたという。

化血研の第三者委員会の報告書によると、化血研では、
国の調査・査察で不正製造が発覚しないよう、製造記録を
偽造するなど、組織的な隠蔽(いんぺい)工作を1997年
ごろから本格化させていた。不正製造を解消しようとする
動きは何度かあったが、不正を隠しながら行っていたという。
(竹野内崇宏、武田耕太)

 ■化血研本所に立ち入り調査 厚労省

厚生労働省は3日午後、熊本市北区の化血研本所に
立ち入り調査に入った。化血研の第三者委員会の報告書で
指摘された問題点などを確認したうえで、医薬品医療
機器法(旧薬事法)違反で行政処分をする方針。

午後1時過ぎ、厚労省の職員5人と独立行政法人医薬品
医療機器総合機構(PMDA)の職員1人が本所に到着。
スーツケースを引きながら、次々と建物の中へ入っていった。

化血研本所の正門前には3日朝から多くの報道陣が集まり、
警備員が待機場所に誘導するなどして対応した。
昼休みには職員が報道陣の様子を遠巻きに眺めていた。

コメントです。
つまり、上の記事群を要約すると、
内部告発により不正が発覚するまでに
40年かかったということです。
不正行為の継続について、どれだけ結束が
高い組織、いえ、組織体制だったの
でしょうか?
ふつう、健全な組織内では、長期にわたる
不正行為など、
通常業務とくらべて
それを継続させるほうが逆にエネルギーを
必要とします。
自動車の運転で、ずっと信号無視して
目的地まで到達するのと、ふつうに
信号に従って運行するのに例えてみれば
わかりやすいですね。
この組織、よほどスリリングな業務指向が
好みだったようです。


posted by salsaseoul at 22:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 医療

2015年11月29日

心臓マッサージ、恐れずに 心肺蘇生の手順が5年ぶり改訂

朝日新聞 2015年11月24日

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意識や呼吸のない人への対処法を示した「蘇生ガイドライン」
(日本蘇生協議会作成)が10月、5年ぶりに改訂された。
心停止が疑われるときにはただちに胸骨圧迫
(心臓マッサージ)を始めることが強調され、回数の目安も
明記された。

2013年10月、京都大学のグラウンド(京都市)。
運動部でトレーナーを務めていた福田瑞穂さん(24)は、
当時1年生の中島貴洋さん(20)がランニング中に
突然倒れたことに気づいた。

意識がなく、顔は土気色で、呼吸もしていないようだ。
「AEDと救急車」と叫び、血液を循環させるための
「胸骨圧迫」を始めた。数カ月前に救命処置の講習を
受けたばかり。
「肋骨(ろっこつ)が折れてもいい」と強く押すことを心がけた。

他のトレーナーがグラウンド脇に設置してあった
自動体外式除細動器(AED)を持ってきた。
AEDの自動音声の指示に従い電気ショックを実施。
その合間にも別の部員と交代で胸骨圧迫を繰り返した。

 一連の措置は蘇生ガイドラインに記された手順=図=に
沿っており、改訂作業にも携わった京都大学の
石見拓教授(蘇生科学)によれば「理想的」だという。

中島さんは搬送先の病院で意識を取り戻した。
「あの時、先輩が心肺蘇生をしてくれたから後遺症も
なく元気でいられる」と話す。

中島さんは何らかの原因で心臓が細かく震える「心室細動」を
起こしたとみられる。成人の突然の心停止の多くは心室細動に
よって引き起こされる。一方、大人だけでなく、小・中・高校での
心停止も年間100件以上あると言われる。

 ■1分間に100〜120回

総務省消防庁に よると、13年に一般市民に目撃され、心臓が
原因で心肺停止状態になった2万5千人余りのうち、市民によって
心肺蘇生が実施されたのは約1万3千人 (51%)
そのうち、1割の約1400人が1カ月後に日常生活に
戻れた。一方、実施されなかった約1万2500人で
日常生活に戻れたのは約600人 (5%)にとどまる。

心停止状態になっても、「死戦期呼吸」というしゃくり
上げるような異常な呼吸が出ることがある。
そのため、改訂ガイドラインでは「心停止でなかった場合の
危害を恐れずに、ただちに胸骨圧迫を開始」と明記された。

心停止でない場合に胸骨圧迫して骨折した人は
345人中6人(1・7%)で、内臓損傷はなかったなどと
する研究結果も掲載。ガイドライン編集委員の
坂本哲也・帝京大教授(救急医学)は「現状では、
蘇生処置をする方が世の中のメリットが大きいことを
重視した」と話す。

一方、10年版ガイドラインで「1分間に100回以上」と
された胸骨圧迫の回数は、「1分間に100〜120回」と
上限が記された。この範囲で処置を受けた人が最も
救命率が高い傾向にあったためという。

人工呼吸については訓練を受けていないと難しいうえ、
胸骨圧迫の中断が長くなるため、「技術と意思がある人」に
限定した。
ただ、子どもについては「人工呼吸を組み合わせた心肺蘇生が
望ましい」とした。

 ■AED利用率向上が課題

何もせずに、AEDの使用が1分遅れると救命率が7〜10%
下がるともいわれ、その利用率向上が課題だ。
すでに50万台以上販売され、全国に設置 されているが、
13年に使われたのは、心臓が原因の心肺停止が
目撃された人の3・6%(907人)。その人たちの1カ月後の
日常生活復帰率は4割を超えて いる。

一方、一般市民による心肺蘇生について、京大の石見さんは
「実施する人は年々増えているが、まだまだ救える命はある。
全ての人が実施できるようになるのが望ましい」と訴える。

ただ、救えないケースはある。うまく救命処置ができなければ、
責任を問われるとの懸念からためらうこともありうる。
日本蘇生協議会の岡田和夫名誉 会長は
「善意による処置の結果責任は問わないという理解が重要。
救命処置は『善』という周知がもっと進んでほしい」と話す。
(田内康介)

コメントです。
今日は、一般市民による緊急蘇生措置の話題です。
実際、その場に出くわした人が、どれだけ冷静に
措置に移行できるか、もちろん緊張や動揺もするでしょうし、
想像しただけでも相当大変な行動だと思います。
ですが、今日の記事にもあるように、日ごろから公的機関発信の
情報にふれておけば、緊急時にきっと役立つと思います。



posted by salsaseoul at 23:16| Comment(0) | TrackBack(0) | 医療

漢方の原料、国内調達拡大 伸びる需要・中国産の価格高騰

朝日新聞 2015年11月28日

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ツムラなど漢方薬をつくる各社が、原料となる生薬の国内での
調達を増やそうと動いている。
漢方薬が見直され、国内の需要は伸びているが、生薬は
約8割を中国産に頼っており、価格も高騰しているためだ。

医療用の漢方薬で約85%のシェアを持つツムラは27日、
北海道夕張市の工場で新たに動かし始めた設備を報道陣らに
公開。生薬についた土や石などの不純物を機械や人の手で
取り除く選別工程を新設したほか、生薬の保管能力を
約2倍の約2千トン分に広げたという。

同社は北海道を 国内調達の約半分の量をまかなう重要
拠点に位置づける。今年に入り、自社農場の栽培面積を
60ヘクタールから約150ヘクタールに拡大した。
今後も契約農 家などを増やし、2014年時点の栽培面積
250ヘクタール、生産量710トンを、20年ごろを目標に
それぞれ1千ヘクタール、2千トンに伸ばす方針。

杉田亨専務は「(拡張で)工場の基盤は整ったが緒に
就いたばかり。
生産者と協力して生薬の生産拡大に励む」と話した。
生産品目もいまの10から28に増やす方向で試験栽培中。
全調達量に占める国内比率を20年以降、いまの
約15%から20〜25%に上げる方向だ。

医師の処方箋(せん)なしに買える一般医薬品(OTC)で
漢方薬シリーズを売るロート製薬も今秋、奈良県宇陀市で
生薬の試験栽培を始めた。小林製薬はOTCで使う
生薬の栽培技術の開発で農家に協力する。
化学最大手の三菱ケミカルホールディングスは7月、
最も使用量が多い生薬のカンゾウを国内で量産する
技術にメドをつけたと発表した。

ツムラなどが生薬の国内調達拡大に力を注ぐのは、
価格を抑えつつ、安定した量を確保する必要に
迫られているためだ。

製薬会社などが漢方薬の効き目を科学的に立証したり、
04年度からすべての大学医学部、医科大で漢方教育が
始まったりしたため、漢方薬を扱う医師が増加。
医療用は14年度までの10年間で数量が約2倍に伸び、
今後も増えるとみられる。

ただ、業界団体の日本漢方生薬製剤協会(日漢協)の
調べでは、12年度の国内使用量の80・7%を
中国産に依存。
品目数で45・6%にあたる1
23品目は全量が中国産だった。

経済成長で中国国内の生薬の需要が伸びたことや
天候不順による不作、投機資金の流入などが重なり、
14年の生薬の調達価格は06年に比べ約2・4倍に

上昇。薬用ニンジンは約5・8倍に高騰し、
製薬企業の生産コストを押し上げた。

特定の国や地域からの供給に依存すればするほど
価格変動の幅が大きくなるのは、ハイブリッド車などの
モーターに使うレアアース(希土類)の例でもあった。
技術開発で国内栽培できる品種や量を増やし、
あらかじめ決めた価格で生薬を買い入れる
契約栽培農家を開拓するなどの対策が喫緊の
課題だという。

 (伊沢友之)

 ◆キーワード

 <漢方> 
5〜6世紀以降に伝わった中国の医学を起源とし、
独自に発展した日本の伝統医学。
薬のつくりかたは約1800年前に編纂(へんさん)された
中国の古典「傷寒論」などにもとづく。日本の医療用では
葛根湯など148種類ある。2013年の生産額は
約1600億円で、医薬品市場全体に占める割 合は2%強。


コメントです
漢方薬。効き目を実感するまでに時間と費用が
必要ですが、効き目が有効な場合は体にやさしくて
いいですね。
さて、今日の話題は漢方薬の材料調達について
ですが、確かに中国産は長年のノウハウがあるので
頼向性が高いです。
しかし、調達の安定性から、国内産の供給体勢が
強化されれば、より安心ですね。


posted by salsaseoul at 22:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 医療

梅毒、若い女性で急増 5年で患者5倍に

朝日新聞 2015年11月28日

201511291.jpg

今年の梅毒患者の数が、感染症法で届け出が義務づけられた
1999年以降で初めて2千人を超えたことが、国立感染症研究所の
まとめでわかった。10月28日時点で2037人。
特に若い女性で増えているという。妊娠中に感染すると死産や
胎児に障害が起きる可能性があり、厚生労働省は注意を
呼びかけている。

梅毒は、主に性的接触で病原体の細菌が感染し、陰部などに
しこりや潰瘍(かいよう)ができる。抗菌薬で治療できるが、
放置すると全身に発疹ができ、重症化し死亡することもあるという。

年間患者数は67年の約1万1千人をピークに減少。
2001〜05年は500人台で推移していたが最近は増加傾向にある。
今年は男性が1463 人、女性が574人。女性は10年の124人の
約5倍になり、男性より増え方が著しかった。
今年の女性患者の76%は15〜35歳だった。厚労省は
「リスクの高い不特定多数との性的接触は避け、コンドームを
適切に使用して欲しい」と呼びかけている。

 (福宮智代)

コメントです
本文にもあるように、梅毒はほとんど終息傾向にあると
思っていましたが、最近はそれも情勢が変わってきている
ようですね。
残念な事実ですが、梅毒にかぎらず各種性病は個々が
個人責任のもと、気をつけるしかないですね。
私的な感想ですが、もし大事なパートナーがいるのなら、
緊張した行動を保てると思うのですが。


posted by salsaseoul at 22:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 医療

2015年11月21日

ハトを使って乳がん発見、米研究チームが実験

CNN 2015.11.20

pigeon-detect-breast-cancer.jpg

乳房の細胞の画像からがんの有無を見分けるハト=Ed Wasserman/U. of Iowa


(CNN) ハトを使って乳がんの画像診断をすることが可能で
あることを、カリフォルニア大学デービス校の
リチャード・レベンソン教授(病理学・臨床検査学)らの
研究チームが明らかにした。

鳥は紫外線など、人間よりも幅広い波長の光を「見る」ことが
できる。

また、これまでもハトを訓練すれば視覚的な手がかりから
画像を分類できることは分かっていた。アルファベットの文字を
識別したり、着ているものが違っても人を見分けることもできる。

そうしたハトの視覚能力を知ったレベンソン教授は、この能力を
何かに役立てることはできないかと「知的な遊び心」から
考えたという。

そこでアイオワ大学のエド・ワッサーマン教授(実験心理学)と

組み、乳癌検査画像をハトに見せる実験に取り組んだのだ。

実験では8羽のハトを使い、目の前の画面に乳房の細胞の
拡大写真と、青と黄色の四角を同時に映し出した。
そして写真にがん細胞が映っていれば青の、そうでなければ
黄色の四角をつつくよう、えさを使って教え込んだ。

15日間の訓練の結果、ハトは初めて見る画像であっても
がん細胞の有無を85%の確率で見分けることができる
ようになったという。

ただし、がんの可能性がある乳腺密度の高い画像などは
うまく識別できなかった。
米放射線医学会乳房画像委員会のデブラ・モンティチオーロ博士に
よれば、乳房は脂肪や乳腺密度のパターンが人によって異なるため、
人間でもそうした画像からがんを見つけ出すことができるように
なるには「長年の経験が必要に なる」という。

論文は、インターネット科学誌「プロスワン」で発表された。


コメントです
ハトを使って乳ガン検査を行う実験の記事です。
どこまで実用性が確定できるかはわかりませんが、
参考記事として掲載しました。




posted by salsaseoul at 22:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 医療