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2014年03月02日

検問「ここから先撃たれるぞ」 クリミア半島に記者入る

検問「ここから先撃たれるぞ」 クリミア半島に記者入る
朝日新聞 2014年3月1日

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ロシアへの帰属を求める動きが強まるウクライナ南部クリミア半島の
クリミア自治共和国。駐留ロシア軍の基地がある南部セバストポリでは
空港が封鎖され、軍車両がひっきりなしに行き交っていた
1日、首都シンフェロポリから南西へ約120キロの沿岸部
セバストポリへ向かった。ブドウ畑が広がる田園地帯を貫く
幹線道路を進むと、ロシア国旗を掲げた検問所が突然現れた。
「ここはロシアだ」と書いた横断幕が張られている。

検問所を運営しているのは親ロシア派の市民だ。4日前から
テントを張って寝泊まりしながら検問を続けているという。
「キエフのファシストからクリミアを守らなければならない」。
運転手のバシリ・ブシュコさん(42)は話す。武装はしていないが、
「何かあれば、15分以内に武器を持った人々が来る」。
ロシア軍と協力しているのかと聞くと
「自主的にやっており、誰とも協力していない」と否定した。

ベルベク空港付近の道路には別の検問所があった。
3台の乗用車や金属棒で封鎖されている。道路の先には
ロシア黒海艦隊の基地があるという。
「ここから先へ入ると撃たれるぞ」。検問で見張りを続ける
ウラジーミル・ビノグラドフさん(56)に忠告された。
腕にはオレンジと黒のしまのリボンを巻いている。
過去の戦争でのロシアの勝利を象徴しているという。

その100メートルほど先に軍車両と約10人の武装した
兵士が見えた。所属を示す腕章は着けていない。
幹線道路をカーキ色の軍車両がひっきりなしに通り過ぎた。

一方、シンフェロポリの議会庁舎にもロシア国旗が掲げられ、
武装集団が占拠している。庁舎へ続く道は閉鎖され、
銃を持った兵士が警戒にあたっていた。発足したばかりの
ウクライナ新政権は、ロシアによる露骨な挑発とみる。
アバコフ内相は2月28日、同艦隊の部隊が半島内の
2空港や幹線道路に展開したと批判。トゥルチノフ大統領代行も、
「ロシアがクリミアに軍を送った」と強く批判。
「(ロシアの)プーチン大統領に、挑発をやめてクリミアから
軍を撤退させるよう強く求める」と話した。
(セバストポリ=山尾有紀恵)


関連記事です
ウクライナ ロシア軍事介入か重要局面

ウクライナ南部で、欧米寄りの暫定政権とロシア系住民の
対立が深まり、緊迫した状況が続くなか、ロシアのプーチン
大統領は議会上院から軍がウクライナ国内で行動するための
承認を取り付けウクライナ情勢はロシアが実際に軍事介入に
踏み切るのかどうかを巡って重要な局面を迎えました。

ロシアのプーチン大統領は、1日「ウクライナに滞在している
ロシア国民や協定に基づいて南部のクリミアに駐留している
ロシアの軍人の生命が脅威にさらされている」として、情勢が
正常化するまでウクライナ国内でロシア軍が行動することへの
同意を議会上院に求め全会一致で承認されました。
これについて、ロシア大統領府のペスコフ報道官は
「ロシア軍の部隊を派遣する決定は出されていない」と
述べたほか、カラシン外務次官も「上院が承認したと言っても
ただちに実行されるという意味ではない」と述べ、ロシア軍が
すぐに行動に踏み切るわけではないと説明しています。
しかし、ロシア軍の最高司令官であるプーチン大統領は、
いつでもウクライナ国内での行動を命じることが可能となり、
ウクライナ情勢はロシアが実際に軍事介入に踏み切るのか
どうかを巡って重要な局面を迎えました。
すでにクリミアに駐留するロシア軍の黒海艦隊は、軍事施設
などの警備を強化するとして駐留地の外での動きを活発化
させているほか、ウクライナの暫定政権はロシア軍が大型
輸送機や軍用ヘリコプター、装甲車を展開し、ここ数日で
6000人を増派したと批判しており緊迫した状況が続いています。

首都キエフの市民は

ロシア上院がウクライナ国内でのロシア軍の行動を承認した
ことを受けて、ウクライナの首都キエフでは市民の間で
驚きと怒りの声が上がっています。
ヤヌコービッチ政権への抗議デモの拠点となったキエフ
中心部の独立広場では、設置された大型モニターで
ロシア議会上院の審議について伝えるニュースが流れると、
集まった人たちは、「恥を知れ」と口々に叫んでいました。
また、トゥルチノフ大統領代行が「世界中の文明的な国家が
われわれを支持している。外交的手段で打開策を
模索していく」と国民に呼びかけたテレビ演説も流され
人々は硬い表情で見つめていました。
友人と広場を訪れた若者は「ショックだ。ほかにことばが
見つからない。プーチン大統領は独裁者だ。21世紀の
いまこんなことが許されるなど信じられない。
犠牲者が出るのはもうたくさんだ」と話していました。
初めてニュースを知った女性は、「恐ろしい。ロシアが何を
考えているのかさっぱり分からない。神に祈るしかない」と
涙を流していました。また、テントを張って広場にとどまっている
男性は「軍事衝突が起こらないことを祈っている。国連の安全保障
理事会が正しい決議をしてくれると期待している」と話していました。

クリミアではロシア介入求める声

クリミア自治共和国の中心都市シンフェロポリではロシア系
住民が連日集会を開きロシアの介入を求める声が強まっています。
シンフェロポリでは、1日も行政府の前の広場でロシア系住民の
集会が開かれ、参加者の1人は「本当の名前に戻る時がきた。
私はロシア。ウクライナではありません」と書いた紙を掲げて
ロシアとの連帯を訴えました。
シンフェロポリでは、先月27日以降所属不明の武装した
グループが議会と地方政府それに空港を次々と管理下におき、
1日からは警察に代わって市の中心部でも警備にあたるように
なりました。この武装グループは、いまも自分たちについて明らかに
していませんが、市民の間では階級章を外したロシアの軍人では
ないかという見方が広がっています。
このため、ロシアへの編入を求めるロシア系市民には好意的に
受け止められていて、集会に参加した女性は「ロシアだけが
私たちを守ってくれる」と話していました。一方、暫定政府を
支持する少数民族クリミア・タタール人の男性は「ウクライナの
ままがいい」としたうえで「でもロシアはきっとこの町を奪ってしまう」と
話していました。

EUロシアに自制求める

ウクライナ情勢の緊張の高まりを受けてEU=ヨーロッパ連合の
アシュトン上級代表は声明を発表し「ロシアがウクライナ国内で
軍の行動を認めたのはむやみに緊張を高めるだけだ」と
強い懸念を表明したうえで「軍の派遣を取りやめるよう求める」と
してロシアに自制を求めました。
EUは週明け3日に緊急の外相会議を招集して対応を
協議するほか、アシュトン上級代表がロシアのラブロフ外相と
会談しウクライナの緊張緩和に向けた外交努力を強める方針です。

仏大統領 強い懸念

ロシアの議会上院がウクライナ国内でロシア軍が行動することを
承認したことについて、フランスのオランド大統領は1日声明を
発表し「ウクライナの領土と主権を著しく脅かすものだ」と
述べて強い懸念を示しました。
そのうえで「外部による介入と差し迫った危機を回避するため
あらゆることがなされなければならない」と述べ、週明けの
3日に開かれることが急きょ決まったEUの外相会議で
一致した対応を直ちに決断するよう呼びかけました。

NATOがロシアに自制促す

ウクライナ情勢の緊張の高まりを受けて、
NATO=北大西洋条約機構のラスムセン事務総長は
緊急の声明を出し、「ロシアはウクライナの主権と領土の
一体性を尊重しなければならない」と述べウクライナ国内での
ロシア軍の行動を承認したロシアに自制を促しました。
NATOは先月27日にブリュッセルで開いた国防相会議でも、
「緊張を高め誤解を招くような行動を慎むようロシアに対して
求める」とする声明を発表し、軍事介入をちらつかせる

ロシアを繰り返しけん制していました。
また、EU=ヨーロッパ連合は週明け3日に緊急の外相会議を
招集し、対応を協議することになりました。
ウクライナ情勢を巡ってEUが緊急の外相会議を招集するのは、
先月20日に続いて2回目です。
会議ではロシアの議会上院がウクライナ国内でロシア軍が
行動することを承認したのを受けて、ロシアに自制を促す
とともに緊張の緩和に向けた対応を協議するとみられます。


コメントです。
政権は崩壊したウクライナで緊張が続いて
いるようです。
しかし、欧州では、古今東西なにかしらの
緊張状態が絶えませんね。
その元をたどっていけば、ほとんどが
民族紛争、もしくは宗教戦争にいきつく
ような気がします。


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posted by salsaseoul at 11:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 欧州
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