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2013年09月24日

未婚の親、自治体が救済 保育料・家賃に「みなし寡婦控除」 国の動き待たず

未婚の親、自治体が救済 保育料・家賃に
「みなし寡婦控除」 国の動き待たず

朝日新聞 2013年9月22日

未婚のひとり親家庭の保育料や公営住宅の家賃を、結婚歴の
あるひとり親家庭並みに安くする自治体が増えている。
料金の基準となる所得を算出する際、未婚のひとり親家庭には
国の制度上適用されない「寡婦(かふ)(夫)控除」=キーワード=を
“みなし適用”し、独自に支援する。
朝日新聞が都道府県と主要都市を調べたところ、1県11市が実施し、
東京都の2区が新たに実施する方針であることがわかった。
結婚していない男女間の子の遺産相続の取り分を、結婚した
男女の子の半分とする民法の規定について、最高裁は今月4日、
「法の下の平等」に反すると違憲判断を下した。
結婚歴の有無により適否を決める寡婦控除についても
制度改正を求める声が高まっている。

保育料や公営住宅の家賃は、収入から所得控除などを
差し引いた所得に応じて決まる。しかし所得税法は未婚の
ひとり親を寡婦控除の対象とせず、税金に加え保育料や
家賃負担も重い。自治体は税制改正はできないが、
保育料などに寡婦控除をみなし適用して減額するようになった。

朝日新聞は全国の都道府県、東京23区、政令指定市、
県庁所在市、人口50万人以上の各市計126の自治体を

対象に、保育料や公営住宅の家賃について、未婚の
ひとり親家庭に寡婦控除をみなし適用しているかどうか
調査した。その結果、沖縄県と札幌、新潟、千葉、
東京都八王子、奈良、岡山、高松、高知、松山、熊本、
那覇各市が適用していた。

保育料では11市が適用。1997年度から適用している

岡山市を始め、2009〜11年度に各1市、12年度に3市、
13年度に4市と、ここ5年で拡大。公営住宅の家賃に
ついては沖縄県と2市が適用していた。東京都新宿区は
10月から、文京区は来年度から保育料などに適用する方針だ。

適用の理由については「子は親を選べないということを

根拠に踏み切った」(八王子市)、「離婚のひとり親世帯と
状況は何ら変わりない」(高知市)など、
多くが現制度の矛盾を挙げた。
適用していない自治体は「税法上の『寡婦』の定義に従う。
まずは法改正が必要」(名古屋市)、
「市の負担が増える」(横浜市)などとしている。

財務省税制第1課は「個別の税の優遇策は各省庁の
要望を受けて議論する。他の控除も関係するので全体で
議論しなければならない」として制度改正の検討はしていない。
住民税を所管する総務省市町村税課も「勝手に控除の
対象を変えるわけにはいかない」、厚生労働省保育課は
「税制の問題」としている。

厚生労働省の11年度全国母子世帯等調査によると、
ひとり親家庭の大半を占める母子家庭のうち、未婚の
母の割合は7・8%。1952年の調査開始以来、初めて

夫との死別(7・5%)を上回った。
20歳未満の子を育てる未婚のひとり親家庭は
推計で約10万世帯に上る。

(中塚久美子、丸山ひかり)

 ◆キーワード

<寡婦(夫)控除> 所得税法で定める所得控除のひとつ。
1951年、戦争で夫を失った妻の支援のため創設された。
81年に父子家庭にも拡大。離婚・死別でひとり親になった
ときの経済的配慮として措置されている。扶養する子がいる
母子家庭の場合、27万円控除され、控除前の所得が
500万円以下なら35万円に増える。父子家庭は所得が
500万円以下の家庭に限り、27万円控除される。

 ■“みなし寡婦控除”の開始年度と適用状況

<保育料>

1997 岡山市

2009 松山市

  10 千葉市

  11 高知市

  12 高松・那覇・札幌市

  13 奈良・新潟・八王子・熊本市、東京都新宿区(10月から)

  14 文京区

<公営住宅の家賃>

  13 八王子・那覇市、沖縄県、東京都新宿区(10月から)

  14 文京区

 (千葉、新潟、八王子各市、新宿、文京各区は学童保育など
  他事業にも適用)

 ■結婚歴の有無で年額はこんなに違う

      所得税   住民税   保育料    合計(円)

結婚歴なし 28300 63100 128400 219800

結婚歴あり 10800     0      0  10800

差額    17500 63100 128400 209000


 (東京都八王子市が、年収約201万円、子ども2歳の
  シングルマザーのケースで試算した。
  同市では今年度から保育料の差をなくした)


関連記事です。

税法、結婚歴で差別 
「未婚の母へのペナルティーでしょうか」

同じひとり親家庭でも、結婚歴の有無によって税や保育料の負担に
差をつける国の制度に、未婚のひとり親家庭が苦しんでいる。
創設63年目の寡婦(かふ)(夫)控除。
窮状を受け止め動き出したのは、自治体だった。
「未婚の母へのペナルティーでしょうか」

大阪市の薬局事務員、西崎麻衣さん(28)は年収約300万円で
5歳のひとり息子を育てている。結婚歴はなく、寡婦控除は

適用されない。昨年度は所得・
住民税計10万1千円、保育所の
保育料27万6千円を納めた。結婚歴のあるシングルマザーなら、
西崎さんよりも所得・住民税は計5万円、
保育料は4万5600円少なくてすんだ。

6年前、就職した東京で出会った男性と交際し、子を宿した。
妊娠5カ月目、相手の親から手紙で「なかったことにしてください」と
婚約破棄を通告され、実家のある大阪で出産した。

区役所で寡婦控除を適用するようかけ合ったが、「私たちは制度を
変える担当ではない」と門前払いされた。署名を集め市議会に
陳情したが、動きはない。「払いたくないんじゃない。
平等でないことに納得がいかない。この差は何ですか、と問いたい」

東京都八王子市の派遣社員の女性(65)は、大学生の
ひとり息子(20)と都営住宅で暮らす。父親の男性との
結婚を望んだが、妊娠を告げると離れていった。
年収170万〜300万円で息子を育て、無職のときもあった。
控除を受けていたら、税や家賃など少なくとも80万円は
払わずにすんだ。

市は今年6月から、市営住宅の家賃について未婚のひとり親
家庭にも寡婦控除の“みなし適用”を始めた。だが、都営住宅には
適用されないまま。
「法律で未婚の母は『不道徳だ』と差別されていると感じる」

 ■法改正求める動き

2009年11月、寡婦控除を受けられず公営住宅を退去
せざるを得なくなるなどした東京都新宿区、八王子市、那覇市の
未婚の母3人が、日本弁護士連合会に人権救済を申し立てた。

日弁連は「子どもの不利益を拡大する差別に合理性を見いだす
ことは困難」「『法の下の平等』を定めた憲法に反する」と
今年1月、知事や3市区の首長らに改善を求めた。
これを受けて沖縄県と那覇、八王子市が公営住宅の家賃などに
みなし適用した。
「婚姻の有無は生まれてくる子の責任ではない」。
新潟市は今年2月に届いた市長あての市民の手紙を受け止めた。
議会からも「格差を是正すべきだ」との声が上がり、8月から適用。
対象は保育料や学童保育料など11事業に及ぶ。沖縄県では
41市町村のうち19市町村が保育料について適用または
今年度中に適用する。

政令指定市などでつくる「大都市民生主管局長会議」は7月、
みなし適用による保育料の軽減を国に要望。東京都世田谷、
新宿、北各区と八王子、千葉県船橋各市の議会も、すべての
ひとり親家庭に寡婦控除を適用するよう法改正を求める
意見書などを可決した。

寡婦控除や民法の遺産相続は親の結婚の有無で区分されるが、
児童扶養手当の支給や母子及び寡婦福祉法は未婚の
ひとり親家庭も対象にしている。遺産相続は4日に最高裁が

違憲判断を下した。立命館大の二宮周平教授(家族法)は
「最高裁は子の立場を重視する流れにあり、寡婦控除の
ゆくえにも影響するだろう」と話す。

 (中塚久美子、丸山ひかり)

 ■公平・中立が原則、統一的な対応を

元国税庁職員で国士舘大法学部の酒井克彦教授(租税法)の話
同じ所得水準なら、税金を担う能力は変わらない。税制は
公平・中立であることが基本原則であり、特定の価値観に
誘導するためのものではない。結婚せず産むことが道徳に
反するかどうかという問いを持ち込んではいけない。
未婚のひとり親が不利に扱われる合理的な理由はない。
法改正で控除の対象に含めるべきだ。みなし適用では
ばらつきが出て、根本的な解決にならない。



コメントです。
自治体を中心に、「みなし寡婦控除」についての
柔軟な対応例が広がっているようです。
ところで、少子化が進む中、未婚にもかかわらず
(男性親の身勝手)、あえて出産に踏み切って
一人親を選択したことは賞賛に値すると思います。
しかし、法律は世相の変化に対応しきれない事例が
数多くあり、今日の話題もその例のひとつでしょう。
いずれにしても、自治体
が独自で「みなし寡婦控除」を
適応した切れ味の良さには感心しますし、
長期的に
見て
、それらに公的資金を費やすのにはかなりの
有効性が感じられます。


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posted by salsaseoul at 02:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本・社会
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