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2013年08月12日

フィリピンの貧困支援金融サービス 返済率99%の秘訣

フィリピンの貧困支援金融サービス 返済率99%の秘訣
朝日新聞 2013年08月12日

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【寺西和男】貧しい人々に少額のお金を貸し出し、自立を後押しする
金融サービス「マイクロファイナンス(MF)」。フィリピン最大のMF
機関「CARD MRI」は200万人を超える顧客を抱え、99%の
返済率を誇る。格差が広がるアジアで「脱貧困」の切り札となるか。
来日したハイメ・アリストトゥル・アリップ会長(56)に聞いた。

フィリピンでは農家の多くが土地を持たず、地主に小作料を
納めており、1日2ドル(約200円)以下で暮らしている。
アリップ氏は1986年、こうした貧しい農家を支援するNGOを
立ち上げ、97年には同国初のMF専門の銀行を設立した。
無担保で50〜100ドル(約4800〜約9600円)を貸し出し、
毎週1ドルから数ドルずつ返してもらう。金利は年12〜24%だ。

日本の感覚からすれば高めの金利だが、返済率99%を
実現している理由を、アリップ氏は「顧客のほぼ100%が女性。
フィリピン女性は家族の生活を最優先し、無駄に使わない」と
説明する。過去に男性に対象を広げたが、返済率が落ちた。
「男性は友人との飲み代に使ってしまう」。一定条件を
満たした顧客は銀行の株主になれる仕組みも取り入れ、
「自分の銀行との意識が広がり、きちんと返済してくれる」と言う。

融資を受ける顧客は200万人を超え、うち約25万人が
中小・零細の企業を立ち上げた。
16年末までに顧客数550万人を目指す。

経済成長が著しいアジアだが、成長に取り残される貧困層
多く、格差は広がるばかりだ。貧しさから抜け出せないのは
「資金、健康、教育へのアクセスが限られているからだ」と、
アリップ氏は分析する。

このため融資だけでなく安価な後発医薬品ジェネリック医薬品)の
販売会社や、顧客のビジネスを支援・指導する機関を設立。
現在運営する20カ所の診療所に加え、地方の病院を買収して
医療支援の充実を目指す。顧客への奨学金制度も広げる考えだ。

ベトナムやラオスなど5カ国・地域に加え、昨年は経済開放が
進むミャンマーでも地元のNGOと連携し、マイクロファイナンスを
始めた。
今後は日本企業との連携に期待を寄せる。アリップ氏が
86年にNGOを立ち上げた時、初めて資金援助してくれたのが
日本の支援組織だった。今月、アジアのNGOなどを支援する
「アジア・コミュニティ・センター21」会合などに参加するため来日。
日本企業関係者らが集まるセミナーで「我々が今あるのは
日本のおかげ。今後は、貧困層向けのビジネスで対等な立場の
パートナーとして協働したい」と呼びかけた。

顧客が増えれば資金もますます必要になる。一方で、貧困層
低利で貸すには資金の調達コストを抑えなければならない。
「世界でも低金利でお金が借りられる日本の銀行とも取引を
目指したい」と話している。

     ◇

マイクロファイナンス(MF) 貧困層向けの少額融資や保険などの
金融サービス。事業を立ち上げる意欲がある人たちに無担保で
お金を貸し、貧困から抜け出すのを支援する。MFの普及を
支援するマイクロクレジット・サミット・キャンペーンのリポートに
よると、世界でMFを利用する顧客は約2億人。

バングラデシュでマイクロファイナンスを手がけるグラミン銀行
貧困層
の自立に貢献したとして同行と創設者のムハマド・ユヌス氏が
2006年にノーベル平和賞を受賞。
「CARD MRI」も08年にアジアのノーベル賞といわれる
「ラモン・マグサイサイ賞」を受けた。

関連記事です。

マイクロクレジットの問題点
(バングラデシ
Bマイクロクレジットの問題点
・5人組による社会的弱者の排除・・・障がいのある人や働き手の
いない家など、何らかの理由で5人組に入れない者は排除される
・5人組による連帯責任・相互監視によるコミュニティーの崩壊
・女性への過度の負担・・・グラミン銀行は女性を対象としているが、
家事と商売の両立は難しい
・強引な取立て・・・スタッフによっては強引な取立てを行う者もおり、
女性たちは売春して返済に充てることもある

(マイクロクレジットは実は貸し倒れが多く、顧客は事業で稼いだ
金ではなく、売春や日雇い労働で返済しているのではないか、
とも言われているそうです。借入金で仔牛を買った場合、
すぐに商品化することは無理ですが、そんなことは関係無しに
返済は借入れから1週間後に始まってしまうのです。
そのため顧客は日雇い労働・売春に向かってしまう。
特に売春の場合は、最終的には人身売買に繋がります。)
マイクロクレジットの本を読んで基礎情報は知ってましたが、
今回の講演を聞くまで、以上のような問題点に気づく事は
出来ていませんでした。
( 2008年の記事です )





コメントです
フィリピンでのマイクロクレジット・マイクロファイナンスの
話題です

ところで、それらの融資を受けて始めたビジネスが
100%成功したとは限りません。
もちろん、明らかに失敗して赤字を出した債務者も
いるはずです。

ところが、返済率は99%とありますこの数字は
途上国で商業向けに受けた融資を、借りた側が
なにがなんでも返した結果によるものです。

れらから、先進国のだらしなく感じる豊かさと、
途上国の清い貧しさを感じさせられました。
また、本文に、返済率アップの秘訣として
貸出先を女性に限定したと
あります
場所限らず、女性は
やはり偉大ですね。



posted by salsaseoul at 02:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 東南アジア
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