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2020年11月28日

自由恋愛が生んだ「恋愛格差」拡大という残酷さ 「現在恋人がいる率」になぜか出る男女の差

自由恋愛が生んだ「恋愛格差」拡大という残酷さ

「現在恋人がいる率」になぜか出る男女の差

2020/02/13 東洋経済


「100mを9秒台で走れ」――。

そう言われても、できないものはできません。一生懸命練習したところで、誰もがそんな速く走れるようになるわけありません。人にはそれぞれ持った能力の限界値というものがあります。

恋愛力もそれと同じです。ここでいう恋愛力とは、誰かを好きになったりするという個人の感情の話ではありません。本記事における恋愛力とは、「恋人を獲得する能力」のことを指すこととします。

この連載でも、「恋愛強者3割の法則」については何度かご紹介してきました。恋愛する能力があるのは、男女とも3割程度しか存在せず、あとの7割は広義の恋愛弱者となります(3割程度の中間層を含む)。

約40年前から変わらない傾向

「恋愛結婚が9割なのに、未婚者のうち3割しか恋愛強者がいないのなら、有配偶率6割の説明がつかないではないか」というご指摘をいただくことも多いのですが、以前こちらの記事(『最近の若者は「恋愛離れ・草食化」という大誤解』)で説明した通り、既婚男女であっても恋愛強者率は、20〜50代を平均すると大体3割程度です。

別途1000組の夫婦調査も行いましたが、その場合でもきれいに恋愛強者は3割でした。つまり、未婚既婚に関係なく、恋愛能力のある男女というのはせいぜい3割程度しか存在しないのです。
そして、この傾向は、約40年も前から変わりません。出生動向基本調査では、18〜34歳の未婚男女を対象とした「恋人(婚約者)のいる率」という指標がありますが、1982年は男性21.9%、女性23.9%に対し、2015年は男性21.3%、女性30.2%と男女とも2〜3割の間に収まっています。

途中、2000年代初め頃に大きく上昇はしていますが、長期的に見れば、男女とも「現在恋人がいる率」は平均して3割程度と言っても差し支えないでしょう。決して最近になって草食化したわけではないのです。

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現在恋人のいる率

もちろん、現在恋人がいなくても過去に付き合ったことがある人もいます。そういう人も恋愛力があると言えるのではないかと思われますが、たとえ中学生のときにモテモテでも、大人になったらまったく恋愛に縁がなくなってしまう人もいます。過去の恋愛力が、現在の恋愛力を担保するものではありません。よって、現在の恋人の有無で恋愛力を推計するほうが妥当だと思います。

今回は、「現在付き合っている恋人がいるか」という視点で、ソロ男女を見たときに生じるある不都合な真実についてご紹介します。

出生動向基本調査では、18〜34歳までのデータしかありませんので、私の主宰するラボで、全国20〜50代の未婚男女約1万5000人を対象として「現在恋人のいる率」を調べてみました。


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それによると、20代未婚女性だけは45%と高いものの、あとは男女ともすべて3割程度かそれを下回ります。出生動向基本調査の結果とそれほど大きな違いはないと言えるでしょう。

気になるのは、出生動向基本調査と本調査、双方の結果において、恋人のいる率が男女で10〜15%ほど乖離している点です。この要因はいくつか考えられます。

ひとつは、未婚男女人口差で男余りであること(『「未婚男性」は未婚女性より340万人超多い現実』)、さらには、離婚の増加に伴い、離婚男が初婚女との再婚を繰り返すことが多く発生し、事実上の「時間差一夫多妻制」になっていること(『未婚男が割を食う「バツあり男」の再婚事情』)、などです。

しかし、果たして本当にそれだけが要因でしょうか。

未婚者のうち恋人がいる人口を推計

ソロもんラボ調査で明らかとなった各年代別の「恋人がいる率」と2015年の未婚者人口とを掛け合わせて、未婚者のうちの「恋人がいる人口=恋愛強者人口」を推計してみました。

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結果は表のとおりで、20〜50代未婚男女全体の単純な人口比較では男性が300万人多いですが、恋人あり人口は男性291万人に対し、女性330万人と女性のほうが39万人も多くなります。年代別に見ると、30代以上はすべて男のほうが多いのに対して、20代だけ女性のほうが51万人も多いのです。

もちろん、彼女たちの恋愛対象は未婚者だけではなく、離婚や死別を経験した独身者もいます。が、仮に、恋人の有無にかかわらず20〜30代の離別・死別男性を全員合計しても24万人にすぎず、50万人の男女差を補えるほど多くありません。理屈上、女性が10代の男性または60代以上の男性とお付き合いしていることも考えられますが、それにしても無理があります。つまり、どう考えても数が合わないのです。

結論から言えば、これは、恋人ありの未婚男性が複数の未婚女性と付き合っているか、または、未婚女性が付き合っている相手が既婚男性であるということになります。もう1つ、男性側には恋人である意識はないが、女性側だけが恋人同士だと思い込んでいる可能性もありますが、今回は複雑になるので省略します。要するに、この男女差は男性の二股、三股および既婚男性の浮気疑惑ということになります。

週刊誌では途切れなく芸能人の浮気ネタが記事化されていますが、そもそも一般の既婚男性の浮気率とはどれくらいのものでしょうか。調査したところ、グラフの通り、20〜50代にかけて男性はおおむね3割前後、恋愛強者率と一致します。恋愛強者は浮気もする傾向があるのです。未婚男性の恋愛強者率と違うのは、20代から50代へと年代が上がるごとに浮気率も上昇するという点です。

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既婚者同士で浮気をしている場合も考えられますが、30代以上の年収のある既婚男性が、独身を装って婚活にいそしむ20代未婚女性を欺いている可能性は否定できません。

そんな相手に時間と感情の無駄遣いをさせられる婚活女性もたまったものではありませんが、割を食うのは、彼女たちだけではありません。そうした恋愛強者たちの陰で、結果的に生涯誰にも選ばれることのない恋愛弱者の未婚男性が取り残されてしまいます。まさに、恋愛強者によるWinner-take-all(勝者総取り)です。

ネット婚活で結婚する人も増えている

かつて、結婚のきっかけはお見合いと職場が大多数でした。これらはある意味、社会的な結婚お膳立てシステムといえるものです。だからこそ、明治末期から1980年代まで日本はほぼ全員が結婚する皆婚社会を実現してきたのです。しかし、今やその2つとも減少傾向にあり、総婚姻数の減少はこれらお見合いと職場結婚の減少数と一致します(『100年前の日本人が「全員結婚」できた理由』)。

結婚を支えてきた大きな二本柱の代わりとして、婚活・恋活アプリなどのネット婚活サービスに関心が高まっています。

事実、リクルートマーケティングパートナーズが運営するブライダル総研の「婚活実態調査2019」によれば、婚活アプリなど「ネット婚活サービスを利用し、そのサービスで結婚できた」という割合は、2000年のわずか0.1%から2018年は7.4%まで伸長しています。

確かに「出会いがない」という課題を抱えている未婚男女にとっては、こうしたサービスはひとつの光明でしょう。しかし、「出会いがあればその先なんとかなる」というのはそもそも能動的に動ける恋愛強者の論理であることも確かなのです。

お見合いや職場婚は、「選ぶ自由は制限」されていましたが、その代わり「選ばれないという不安」はありませんでした。だからこそ7割を占める受け身の恋愛弱者のマッチングを実現したと言えます。とはいえ、今さら伝統的なお見合い婚や職場婚が復活することもありえないでしょう。


結婚が滅亡する。決してそれは大袈裟な話ではないのかもしれません。結婚する・しないという各個人の意思の問題以前に、もうすでに、構造的に男女のマッチング不全を起こしていると言えないでしょうか。

コメントです。
時間差一夫多妻には
笑ってしまいました。
ホンのピンポイント発言ですが、
女性が条件ばかり優先するから
上記の状況になる気もします。
でも、その競争率も成熟化社会に
おいて、人工増加抑制等、
自然の摂理かもしれませんね。











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posted by salsaseoul at 00:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 医療
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