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2020年11月23日

「アイデンティティーの一掃」 内モンゴル抗議もむなしく進む中国語教育

AFP 2020年11月22日

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中国・内モンゴル自治区通遼の学校に戻った生徒ら。
新カリキュラムに反対し、約1週間にわたって
学校をボイコットした(2020年9月10日撮影)
(c)NOEL CELIS / AFP



【11月22日 AFP】
内モンゴル自治区では、
標準中国語での教育の義務化に
対し、住民らは当局に
激しく抗議し、子どもたちは学校を
ボイコットした──。
しかし、私服警官の厳しい目が
光るなかで学校に戻る息子の姿に
中国の少数民モンゴル族の父親は
敗北感でいっぱいだった。

 匿名を希望した父親は、
「(抵抗の)精神はまだあるが、
我々は恐怖を感じている」と語る。
目の前には、1週間に及ぶボイコットが
終わり、自治区通遼市にある
中等教育校に、重い荷物を
抱えて戻る子どもたちの姿があった。
この父親は、標準語教育によって
モンゴル族の文化が抹消されて
しまうことを恐れているのだ。

中国北部に広がる内モンゴル
自治区での8月末からの抗議デモや
ボイコットには数万人が参加し、
地元当局が発表した標準中国語で
教育を行うというカリキュラムの変更に
反対を訴えた。

同自治区での抗議デモはまれだ。
しかしそのデモは、同国が過去
数十年で経験したなかでは
最大規模となった。

抗議の後、政府による取り締まりが
始まった。
装甲車両がデモの拠点となった
通遼市内に展開し、複数の学校を
包囲した。

住民の約半数がモンゴル民族である
通遼市での弾圧は、新疆ウイグル
自治区やチベット自治区における
中国政府の動きに呼応する。
どちらの地域でも、少数民族を
多数派の漢民族に同化させる
ことを目指す政策が
遂行されている。 

文化的アイデンティティーを打ち出す
ことによって、国家とイデオロギーを
統一しようという習近平国家
主席のビジョンだ。

当局は子どもを学校へ送り出すことを
拒否する親たちには、解雇や罰金、
そして子どもの退学という脅しを
ちらつかせ、ある地域では、
復学するよう他の生徒らを
説得した子どもたちへの金銭の
提供を申し出た。

内モンゴル自治区滞在中、AFPの
記者らは政府当局者と
正体不明の男らに尾行された。
このことで取材対象者は神経質になり
記事に名前がでることを不安がった。




「受け入れられない」

新たなカリキュラムが通知されたのは
9月の新学期が始まる直前だった。
変更は、二つの言語を併用する
自治区内全ての寄宿学校で、
標準中国語の授業を第1学年から
始めることが義務付けられた。

開始時期が1年前倒しと
なるかたちだ。

 歴史、政治、そして文学も、

モンゴル語ではなく標準中国語で
教えることが必要となった。

「これは受け入れられない」と
前出の父親は述べる。

「いま7〜8歳の子どもたちは、
10年または20年のうちに自分たちの
言語で祖父母と話せなくなるだろう」

 8月には、中国で利用できた
唯一のモンゴル語SNSアプリ
Bainuu」が当局によって
使用が禁じられた。

 11月になってもそのアプリは
使用できない状態だ。
オンライン上のやりとりは
警察によって監視され、
大多数の子どもたちは学校に
戻された。

 AFPは、9月に通遼市在住の
ある男性から話を聞いた。
この男性は、地元警察からの
脅迫が続くなか、自宅で子どもの
勉強を見ていると話していた。

「私の子どもの考え方は
まだ伝統的なモンゴル人のままだ。
(標準中国語教育を実施する)
学校環境に行けば、子どもらは
モンゴル人のアイデンティティーを
失うだろう」

 米ニューヨークに拠点を

置く南モンゴル人権情報センター
トゴチョグ・エンフバト代表は、
カリキュラムの変更は「モンゴルの
言語文化、アイデンティティーを
一掃する」という中国の決意を
示すものだと指摘する。

「モンゴル族の人々は言語を
失うことを本当に嫌がっている。
もし失えば、全てを無くすこと
になるからだ」
(c)AFP/Laurie CHEN

コメントです
中国55の少数民族と
漢民族。
もともと国境を守るため
自治区で統括するのが
目的です。
なので一人っ子政策
適用外など優遇政策を
取られていましたが、
ここにきて方針変換の
ようです。
他の少数民族に
対しての見せしめでしょうか?







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posted by salsaseoul at 07:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 中国・台湾
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