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2020年11月21日

新型コロナワクチン、極低温輸送の準備急ぐ航空各社

ロイター 2020年11月20日

202011211.jpg
10月18日、航空各社がこのところ忙殺されているのが、
極低温輸送・保管施設の準備である。
写真はベルギーのプールスにあるファイザーの研究施設で、
新型コロナウイルス向けワクチン試薬が保管された
冷凍庫の前を移動する関係者。ファイザー提供(2020年 ロイター)


[パリ/フランクフルト 18日 ロイター]
航空各社がこのところ忙殺されているのが
極低温輸送・保管施設の準備である。
運ぶものはファイザー
PFE.N
モデルナ
MRNA.O
が開発する
COVID−19ワクチンだ。
最初に流通する可能性が高い両社の
ワクチンだが、いずれも極低温での
輸送・保管が必要となる。

航空貨物関連の業界団体、医薬品輸送
企業の団体に対する最近の調査では
この業界に参入している企業のうち
ファイザー製ワクチンが必要とする
摂氏マイナス70度
(華氏マイナス94度)近い低温
での輸送に対応できるとの感触を
得ているのはわずか15%だ。
モデルナのワクチンが必要と
する条件はマイナス20度と
やや緩く、約60%の企業が
対応できるとしている。

通常、航空会社が医薬品を
輸送する場合、ドライアイス
などの冷却剤を投入したコンテナを
利用するが、温度調整ができない
ものもあり製品が運航の遅延など
予期せぬ出来事の影響を受けやすい。

航空各社は現在、極低温を必要と
するワクチンの輸送に向けて
小型車ほどのコストがかかる
大型の電気冷蔵設備から、
液体窒素を用いる多層構造の
冷蔵容器に至るまで
さまざまな選択肢を
検討している。

こうした高度な梱包技術に
対する潜在的需要が見込まれる
ため、クライオポート
CYRX.O
独バキューテック
VQTG.DEなど
冷蔵コンテナ専門企業の株価は、
ここ数カ月で2倍以上に上昇している。

大韓航空003490.KSの広報担当者は
「大韓航空では、温度管理コンテナの
メーカー5社と直接契約し十分な量の
コンテナを確保している。
現在、それ以外のコンテナメーカー
とも契約締結のプロセスに
入っている」と話している。

エールフランスKLMAIRF.PAでは
製薬会社1社とのワクチン輸送
実地試験を急いでいるという。
相手企業名については明らかに
しなかったが、恐らく
アムステルダムのスキポール
空港経由で、ダミーのサンプルを
極低温で輸送することになる。

エールフランスKLMの特殊貨物
担当マネジャーを務める
ベアトリス・デルプエク氏が
ロイターに語ったところでは
この実地試験では、
1個当たり最大5000回
投与分を収容するボックスを使い
全てドライアイスによって
冷却するという。
その後の輸送ではバキューテックから
貸与されるもっと大型の極低温
コンテナを使う可能性がある。

デルプエク氏は「航空輸送のセグメントも
含め、始点から終点までロジスティクス
全体を検証する必要がある」と語る。

「私たちのチーム全体と、プロセスの
ステップを逐一検証する
専門タスクフォースを用意して、
どこにも何の障害も残らないように
している」と話す。


<ドライアイスでは限界あり>

だが、ワクチン輸送における
難問の1つは、航空機では
限られた量のドライアイスしか
運べないという点だ。
ドライアイスは凍らせた
二酸化炭素であり、
時間が経つにつれて気体に
戻り、機内の呼吸可能な
空気を追い出してしまう
からだ。

DHLが作成したワクチン
輸送に関する白書によれば、
ワイドボディの航空機の場合、
どの機種でも、
冷蔵・断熱コンテナで
運搬可能なドライアイスは
最大で約1トンだという。

フランクフルト航空貨物協会の
ヨアヒム・フォン・ビニング
CEOは
「機種にもよるが、通常は、
一度に運べる冷蔵・断熱
コンテナは数個に留まる」と
話している。

代替案としてドイツポスト
DPWGn.DE傘下のDHLが
利用してきたのは、
クライオポートが製造する
カプセル・コンテナだ。
DHL
グローバル・フォーワーディンで
グローバル規模の温度管理
ソリューションを担当する
パトリシア・コール氏によれば
このコンテナは液体窒素に
よって貨物を
最低マイナス150度、
最長10日間維持するもので
ワクチン治験の支援に
用いられているという。

これは比較的小規模な
ソリューションで、
コンテナ1個あたりで
医薬品の瓶を数百本しか
納められないが、
すでに広い範囲で準備が
始まっている。

ファイザーは米国内での
ワクチン流通に向けDHL、
フェデックス
FDX.N
ユナイテッド・パーセル・サービス
(UPS)
UPS.Nと協力を
進めており、16日の発表に
よれば、全米及び
グローバル規模の輸送計画を
練り上げるために、4州で
試験的な配送プログラムを
開始したという。

また、ファイザーはドライアイスを
利用してワクチンを最長10日間
マイナス70度前後に維持する
GPS追跡可能な温度管理
ボックスを開発した。


ただ、スウェーデンの
エンビロテイナーなどの冷蔵
輸送ソリューション事業者は、
中身の冷却に電気モーターを
利用する、
いわゆる「アクティブコンテナ」
の方が、安全性も高く
コスト効率も良いと話している。

エンビロテイナーの広報担当者は、
アクティブ温度管理コンテナを
用いた同社の輸送フリートは
競合他社の2倍の規模であり、
さらに輸送能力を50%拡大
すべく準備を進めていると話す。

バキューテックも今月、
COVID−19用ワクチン輸送の
受注を期待して、今後数カ月間で
コンテナ輸送フリートを大幅に
拡大すると発表している。

今年はパンデミックに関連した
渡航制限のもとで旅客数が
急減しており、航空会社の
収益源として貨物輸送の
比重が増している。

アクセンチュア傘下の
シーベリー・コンサルティング、
ワクチンがグローバル規模で
配布されることにより、
6万5000トン相当の
航空輸送が発生すると
試算している。
これは2019年の航空機に
よるワクチン輸送実績の
5倍に当たる。

とはいえ、KLMの
ピーター・エルバースCEOが
今月11日のCAPA
センター・フォー・
エイビエーションのイ
ベントで語ったように、
航空会社にとっては、
ワクチンによって従来の
ように旅行できる
状況が戻る可能性が
何よりも重要である。
「航空産業全体にとって、
ワクチンの重要性は、
それによって生まれる
航空貨物収入よりもはるかに
大きなものになると考えている」と
エルバースCEOは語った。


コメントです。
まだワクチン開発のめどさえ

たっていなかった頃から、
製造したワクチンを世界中に
どうやって運ぶかを
検討していました。
そして、いよいよ
その方法案が実施される日が
きました。
いよいよですね。
















posted by salsaseoul at 02:54| Comment(0) | TrackBack(0) | covid-19
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