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2016年09月22日

人工知能ワトソン、がん診断支援 8割で有用な情報提供

朝日新聞 2016年9月18日

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米IBMの人工知能「ワトソン」をがん患者の診断支援に使った
東大医科学研究所の研究で、8割近くの症例で診断や治療に
役立つ情報を提示したとの研究成果がまとまった。がんの
原因となっている遺伝子変異を10分程度で特定し、適切な
抗がん剤の処方につながったケースもあった。

より早い正確な診断・治療につながると期待される。

ワトソンは文章の意味や文脈を理解し、膨大なデータの中から
特徴を見つけ出して学習し、回答する能力がある。

同研究所の研究では、患者から採取したがん組織の、がんに
関係する遺伝子の塩基配列を解析してオンラインで入力する。
ワトソンは過去に発表された2千万本以上の医学論文や
薬の特許情報などを参照し、がん発症や進行に関係している
可能性のある遺伝子変異の候補を見つけ、根拠となるデータや
抗がん剤の候補と一緒に提示する。

同研究所分子療法分野の東條有伸教授(血液腫瘍(しゅよう)内科)
によると、昨年7月以降、血液がん患者ら71人の延べ約100例で
遺伝子情報を入力し、診断支援に活用。今年3月までの54人で
分析すると、30人で診断や病態の解釈に役立つ情報を提示し、
ほかの11人でも治療方針の参考になり、8割近くで有用な情報が
得られた。

昨年7月には、敗血症のおそれがあった急性骨髄性白血病の
60代の女性患者について、原因の遺伝子変異を10分で特定。
医師らがワトソンの情報に基づいて抗がん剤を変更したところ、
治療が効果を上げ、2カ月ほどで退院できたという。東條さんは
「医師なら2週間かかる変異の特定を、10分で突き止めた」と話す。

ほかにも、ワトソンが提示した遺伝子変異に関する情報を元に、
医師が血液がん患者への臍帯血(さいたいけつ)移植を決める
など診断や治療方針に影響を与えたケースが数例あった。
2割の症例では関係する変異を見つけ出せなかったが、患者の
入力情報を増やせば改善される可能性が高いという。

東條さんは「かなりの速度と正確さで遺伝子情報から必要な
情報を提示し、役立つという実感がある」と話す。
ただ、現場で広く活用されるには精度向上が必要といい、
今後も研究を続ける方針だ。

ワトソンを導入した同研究所の宮野悟・ヒトゲノム解析センター長は
「がんの黒幕となっている遺伝子変異を突き止めるのに、医師が
人海戦術で様々な文献やデータベースを調べるのは限界がある。
良い医療を提供するためには、ワトソンのような技術の活用が

今後欠かせない」と話す。(川村剛志)

     ◇

〈ワトソン〉 米人気クイズ番組向けに開発された
「認知型コンピューターシステム」。会話や論文など様々な
自然言語の意味・文脈を解釈して、データ間の関連性や
規則性を見つけて分析していく「機械学習」の能力を持つ。
日本IBMによると、医療分野では藤田保健衛生大(愛知県)などと
共同で、糖尿病患者の症状や治療などの情報をもとに重症化
リスクなどを予測する研究を実施している。また大塚製薬と共同で、
精神疾患のある患者の電子カルテ情報を分析する会社も設立した。

コメントです

医療分野もどんどんSF化してきていますね。

余談になりますが、長年、難病で苦しんで
いる患者さんの中には、脱西洋医学で
病気を克服された方もいます。
これだけ時代の進歩が進むと、選択肢も
多岐にわたるので、逆に自分に合った答えを
見つけにくくなるかもしれませんね。
今日の記事ですが、客観的に考えて
がん検査の精度向上、時間短縮、このふたつの
メリットを考慮すれば、今後はかなり有力な検査法の
主流になると思われます。



posted by salsaseoul at 08:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 医療
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