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2016年07月10日

電力販売、勝負の夏 自由化3カ月、契約変更2%止まり

朝日新聞 2016年7月9日


家庭でも電気を買う会社が選べる電力小売り全面自由化が4月に
始まって3カ月がすぎた。
実際に契約変更を申し込んだ人は全体の2%にとどまり、
当初ほどの勢いはないという。
ただ、電気販売に参入した各社は、エアコンなど電気の消費量が
増える夏が「商機」とみて、新料金プランなどで巻き返しを狙う。

電気の契約変更業務を支援する「電力広域的運営推進機関」が
8日発表したまとめによると、6月末までに全国で計126万件が
電気の契約の切り替えを申し込んだ。全国の家庭や商店
6260万件の2%にあたる。

新電力が相次いで参入した大都市圏で切り替えが集中し、
東京電力と関西電力の管内が、126万件の80%を占めた。
北陸や中国電力の管内では、変更も少ない。ある新電力幹部は
「まだ様子見の家庭が多い」とみる。

大手電力同士の競争はほとんど起こっていない。
首都圏では北海道と沖縄電力を除く大手7社が参入しているが、
いずれも苦戦している。中部地方では東電、関西地方では
東電と四国電力が進出したが、あまり浸透していない。
営業基盤に乏しく、積極的な宣伝もしていないためだ。

 ■相談会・訪問を強化

主戦場の首都圏では夏に向けて、新電力各社が契約獲得に
てこ入れを図る。

東京都江戸川区にある東京ガスの販売店「ライフバル江戸川」は
6月末、店の一角で「電気の相談会」を開いた。
東電の検針票を持参した顧客に、東京 ガスに乗り換えた場合の
電気代を試算。一人暮らしの女性(74)は年2千円安くなると
出た。「今年は猛暑で電気をたくさん使うかも。少しでも
安くなるな ら」と契約書に印鑑を押した。

東京ガスは6月末までに37万件の契約を獲得し、新電力の
トップを走る。各店の営業員がガスを多く使う家を訪問し、
この店でも5千件の契約を得 た。ただ4月以降は伸びが
鈍いという。担当者は「得意先には声をかけ終えた。
イベントなどで新しいお客を呼び込まないと」と話す。

首都圏で参入したJXエネルギーは4月に10万件に達したが、
その後は横ばい。これまでは給油所やネットで契約を受け付けて
いたが、系列LPガスの営業員が戸別訪問して契約を
取る手法を強化する。

同じく首都圏で参入した昭和シェル石油は7月に新しい料金プランを
投入した。夜間の料金単価を東電の主力プランより抑えた。
「寝苦しい夜でも電気代をあまり気にせずエアコンが使えます」と
担当者は売り込みに力を込める。(米谷陽一)


 ■電気の契約切り替え申し込みは、東京電力と
  関西電力管内が高くなっている

管内    切り替え件数 割合(%)

北海道   6万3200 2.29

東北    3万2400 0.59

東京   76万2500 3.32

中部    8万3700 1.10

北陸      3100 0.25

関西    26万500 2.59

中国      3200 0.09

四国      5800 0.30

九州        5万 0.80

沖縄         0 0.00

合計  126万4400 2.02

 (6月30日時点)

コメントです

電気保安協会会社の社員から
聞いた話ですが、顧客に電力会社の
再検討を提案したら、年間150万円節減できると
試算しても、まるで受け付けなかったそうです。
リスクを嫌って安全策かもしれませんが、
日本ってホント保守的ですね。
契約変更2パーセントも、うなずけます。



posted by salsaseoul at 02:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 環境
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