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2015年12月26日

北京を超える大気汚染最悪の都市(ニューデリー)年1万人超の死亡報告

朝日新聞 2015年12月25日

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大気汚染が「世界最悪」の都市は? 世界保健機関(WHO)に
よると、答えは、北京ではなくインドの首都ニューデリーだ。
当局や裁判所が今月、マイカーの通行規制などを相次いで
打ち出した。環境の専門家は歓迎するが、「性急すぎる」と
批判も上がる。

「故郷の村に住んでいた頃は、何ともなかった。ここは
空気が悪すぎる」

旅行会社に勤めるラムニワス・シャルマさん(28)は西部
ラジャスタン州出身。3年前からニューデリーで暮らす。
昨年からせきが止まらなくなり、呼吸器科クリニックに通う。

クリニックのアミターブ・セングプタ医師(59)によると、
患者の数は5年で約3倍になった。多くはぜんそくと
慢性閉塞(へいそく)肺疾患。「その原因は、大気汚染」と
言い、処方箋(せん)には「できればニューデリーから
引っ越すこと」と書き添える。

WHOが昨年発表した世界約1600都市の調査では、
大気汚染と健康被害の原因となる微小粒子状物質
(PM2・5)のニューデリーの年間平均値は、日本の基準の
10倍を超える1立方メートルあたり153マイクログラムで、
世界最悪だった。

汚染の主な原因は、気温の下がる11〜2月の間に、
周辺の農村部で広範囲に行われる野焼きの煙や、
年々増える自動車の排ガスだ。この時期は、調理や
暖房などで木材や固形燃料の消費も増える。
風が弱まり、空気が滞留しがちなのも要因とみられる。

インド環境当局の調査では今月、PM2・5は市内の
ほとんどの地点で連日300マイクログラムを超える。
政府系研究機関の報告では、汚染が原因でぜんそくや
肺がん、心臓疾患などにかかった市民が年に
1万〜3万人死亡しているという。

こんな状況に、デリー首都圏政府は4日、来年1月1日から
平日の午前8時から12時間、市内の自家用車の通行を、
ナンバーの末尾の偶数と奇数ごとに交互に制限すると
発表した。まず、15日間試行するという。

州政府に相当するデリー首都圏政府の首相は、
「反汚職」を掲げる新興政党の庶民党(AAP)の
ケジリワル党首だ。自ら呼吸器の不調に苦しんでいるうえ、
急進的な規制で党の人気アップを狙ったようだ。

だが、公共交通機関が不十分で流しの四輪タクシーも
ほとんど来ないのが現状だ。「実行不可能」との批判が
続き、規制差し止めを求める訴訟も起こされた。

そこで、首都圏政府は18日、市内の小中高校を
1月1〜15日に休校にすると決めた。
「スクールバスを路線バス用に提供させる」という。
今度は、保護者らから「子供を犠牲にするのか」
「16日以降も交通規制が続けばどうするのか」との声が
上がっている。

 外国人学校は規定の適用外で、ニューデリー日本人
学校は通常通り1月11日から授業を再開する予定。
教室に空気清浄機を2台ずつ設置し、汚染の計測値が
ひどい日は体育の授業を屋内で行っている。

■ディーゼル新車登録規制、反発も

もう一つの規制が、首都圏で排気量2リットル以上の
ディーゼル車の新車登録を来年3月末まで禁じる
決定だ。販売は事実上できなくなる。最高裁判所が
16日、1985年に提訴された市内の大気汚染対策を
求める訴訟に関連して命じた。

最高裁は同時に、製造から10年以上たったトラックの
首都への乗り入れも禁じ、タクシーも来年3月からは
圧縮天然ガス(CNG)車だけに乗り入れを許可するとの
判断も示した。

首都では、自家用車の登録台数264万台のうち
ディーゼル車が約2割を占める。燃費が良い
高級ディーゼル車も人気を集め始めていただけに、
独自動車大手メルセデス・ベンツは「ビジネス環境の
不確実性を招く」と反発。日系メーカー関係者も
「ディーゼル車の環境対応は進んでいる。
年式の新旧を問わず禁じるのは説得力がない」と話す。

一方、訴訟原告のマヘシュチャンドラ・メータ弁護士(69)は
「社会が犠牲にすべきなのは、経済的な利益か、
呼吸器疾患に苦しむ人々か、答えは明らかだ」と述べた。
(ニューデリー=貫洞欣寛、シンガポール=都留悦史)

     ◇

■主な都市のPM2・5の年間平均濃度

・ニューデリー 153

・アブダビ    64

・北京      56

・ソウル     22

・バンコク    20

・ベルリン    20

・ロンドン    16

・ニューヨーク  14

・東京(千代田区)10

(WHOの2014年の統計から。
単位はマイクログラム/立方メートル)

     ◇

 〈微小粒子状物質(PM2・5)〉 大気に浮遊する
大きさ2・5マイクロメートル以下の微粒子。
工場などのばい煙や自動車の排ガスなどが
主な発生源で、肺の奥まで入りやすいため
ぜんそくや気管支炎などの呼吸器疾患に
影響を与えるとされる。日本の環境基準は、
1立方メートルあたり年平均15マイクログラム
以下で、かつ1日平均35マイクログラム以下。


コメントです
PM2,5による大気汚染の話題です。
中国にばかり目をとられて、インドの
情報があまり入ってきませんでしたが、
気がつけば、中国よりひどい状態になって
いるようです。




posted by salsaseoul at 01:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 南アジア・インド周辺国
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