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2015年12月09日

復興支援、ビジネスも念頭に 被災地と企業がともに利益

朝日新聞 2015年12月8日

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東日本大震災から4年9カ月がたとうとし、企業の被災地への
関わり方が変わってきた。震災直後のお金やものを送る支援から、
ビジネスを念頭に置くようになっている。被災地と企業がともに
利益を受けられるようにし、関係が長く続くことを目指している。

■グーグル 被災地と人材つなぐ

健康食品として注目を浴びる海藻アカモク。自生する岩手県の
山田湾も震災で打撃を受けた。
加工販売を行う「岩手アカモク生産協同組合」(同県山田町)は
2014年に出荷再開したが、震災前の出荷量には戻っていない。

新包装のデザインづくりを手伝うのが、栃木県栃木市の
デザイナー青柳徹さん(39)だ。組合と引き合わせたのは、
グーグルが13年から展開する「イノベーション東北」。
ウェブ上に被災地の人が困っていることを書きこむと、
解決の知恵や技術をもつ全国の人が名乗り出る。
被災地に行かなくても、ネットを介して支援できる仕組みだ。

「東北の課題自体はグーグル社員では解けない。
でもネットを使い、解決できる人と被災地をつなぐことはできる」と
担当社員の松岡朝美さん(34)はいう。

10月下旬、青柳さんが栃木市の事務所で、パソコンに
向かい400キロ離れた生産協同組合の高橋清隆代表(42)に
話しかける。「早くデザインをまとめましょう」という青柳さんに、
高橋さんが「来春スーパーに並べたい」と応じた。

2年前、青柳さんはサポーターとして登録。これまでにアカモクの
商品マスコットを作り、首都圏への出荷増につなげた。

グーグルは震災直後、被災地でホームページ作りの
無料セミナーを開催。地元の事業者がネットを使えるよう
支援すればいいと考えていた。
だが、それで解決できるほど甘くなかった。

イノベーション東北を立ち上げた13年当初、知名度が
低くて情報が集まらなかった。松岡さんたちは被災地を
歩いて地場企業に声をかけて課題を掘り起こし、社員の
友人に頼みサポーターになってもらった。

今では、サイト上で引き合わせができるようになり、これまで
1280件誕生した。利用は無料のまま。
松岡さんは「ネットの可能性を広げ、使う人が 人でも

増えることが会社の目標。全国の地方の課題解決に
応用できる可能性がある」という。
収益の主体の広告収入を増やし、より大きなサービスを目指す。

■キリン、商品に福島産

キリンビールは11月4日、福島産梨を使った缶チューハイ
「キリン氷結 福島産梨」の15年度版を期間限定で売り出した。
13年度から毎年販売している。原発事故の風評被害に
苦しむ福島産を使い地域復興に貢献することでブランド
イメージ向上につなげたい、というのがキリンの戦略だ。

福島の梨は味に定評がある。問題は放射能への懸念だ。
県の検査をクリアしても、消費者は気にするかもしれない。
同社が消費者の反応を調べたところ、好意的にとらえる人が
抵抗感を持つ人より多かった。

開発を本格化させ、放射性物質の検査体制を徹底。
売り出した13年度から22万ケースを完売し、増産した
翌14年度は売り上げが1・5倍に伸びた。
味だけでなく、復興に関われることが消費者の心を
つかんだと後の調査でわかった。

好調な売れ行きは、飲料メーカーの生命線の生産農家を
守ることにもつながる。キリンビールマーケティングの
椎屋直孝・福島支社長は「寄付だけの支援は続かない。
企業も地元も利益を生むことで、長く被災地に関われる」と
話す。
(伊藤嘉孝、山浦正敬、高橋尚之)

■リクルートキャリア 就職サイトで人材

宮城県気仙沼市、岩手県釜石市、大槌町など被災地の
企業に最近、東京出身など外からの新卒の若者が
相次いで就職を希望している。4月には水産加工など
5社に11人が就職、今年度も現時点で今春を上回る
人数がすでに内定した。

リクルートキャリアが昨夏に立ち上げた、就職サイトを
見たのがきっかけだった。社員を募集しても集まらない
地元企業の経営者らは驚いた。

リ社は11年8月から1年間、社員が被災地でがれき撤去を
手伝った。交流するうち、「被災地で就職して役に立ちたい
外からの若者はいる。事業として企業に人材を送る
手伝いができるはずだ」と考えた。

リ社はまず、地場企業の人材確保のため釜石市の
専用サイトを立ち上げた。実績が話題を呼び、大槌町や
気仙沼市にも広がった。エネルギー関連会社を経営する
高橋正樹さんは「外の若者が来るはずがないと思っていた」と
驚く。リ社の黒坂博隆さんは「ここで外から人材を集めて
地域の産業を育てられれば、新たな事業モデルになる」と
話す。すでに他の地域からも問い合わせが来ているという。

コメントです
被災地と企業のコラボによる復旧活動の
話題です。

確かに記事にあるように、両者が共存共栄の
関係であれば、復旧活動はうまくいくはずです。
いろんな意味で企業の実力の見せどころですね。



posted by salsaseoul at 00:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 東日本大震災
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