CNN 2015.11.20

乳房の細胞の画像からがんの有無を見分けるハト=Ed Wasserman/U. of Iowa
(CNN) ハトを使って乳がんの画像診断をすることが可能で
あることを、カリフォルニア大学デービス校の
リチャード・レベンソン教授(病理学・臨床検査学)らの
研究チームが明らかにした。
鳥は紫外線など、人間よりも幅広い波長の光を「見る」ことが
できる。
また、これまでもハトを訓練すれば視覚的な手がかりから
画像を分類できることは分かっていた。アルファベットの文字を
識別したり、着ているものが違っても人を見分けることもできる。
そうしたハトの視覚能力を知ったレベンソン教授は、この能力を
何かに役立てることはできないかと「知的な遊び心」から
考えたという。
組み、乳癌検査画像をハトに見せる実験に取り組んだのだ。
実験では8羽のハトを使い、目の前の画面に乳房の細胞の
拡大写真と、青と黄色の四角を同時に映し出した。
そして写真にがん細胞が映っていれば青の、そうでなければ
黄色の四角をつつくよう、えさを使って教え込んだ。
15日間の訓練の結果、ハトは初めて見る画像であっても
がん細胞の有無を85%の確率で見分けることができる
ようになったという。
ただし、がんの可能性がある乳腺密度の高い画像などは
うまく識別できなかった。
米放射線医学会乳房画像委員会のデブラ・モンティチオーロ博士に
よれば、乳房は脂肪や乳腺密度のパターンが人によって異なるため、
人間でもそうした画像からがんを見つけ出すことができるように
なるには「長年の経験が必要に なる」という。
論文は、インターネット科学誌「プロスワン」で発表された。
コメントです
ハトを使って乳ガン検査を行う実験の記事です。
どこまで実用性が確定できるかはわかりませんが、
参考記事として掲載しました。