home003.gif

2015年11月21日

天気予報、世界へ「輸出」 ビッグデータ活用、高い精度 40カ国以上に伝授

朝日新聞 2015年11月19日

201511202.jpg


世界各地の膨大な観測記録(ビッグデータ)をもとにした日本の
天気予報が、世界で活躍している。異常気象が農作物に
及ぼす影響が深刻化するなか、アジア諸国を中心に
世界40カ国以上に普及。
分析するコンピューター進歩などで予報の精度も年々向上している。

「まず、低気圧や高気圧を発達させる兆候を示すデータを
見つけてください」

17日、東京・大手町の気象庁。アジア各国の気象予報官らが、
日本の職員から1カ月先の天気予報を行う際の注意点の
説明を受けていた。

8回目を迎えた今年の研修には、パキスタンやミャンマーなど、
アジアの15の国と地域から15人が参加し、20日まで続く。
ベトナム水文気象予測センターのリ・ハさん(35)は
「日本のように精度の高い予報を農業に役立てたい」と話す。

気象庁が各国に無償で提供しているのが「数値予報」。
地球全体を2〜20キロの格子状に区切り、各地点での
気温や気圧などの膨大な観測データをスーパーコンピューターで
計算。高気圧や低気圧、前線の動きなど、今後の天気の
移り変わりを予測する基礎データにあたる数値だ。

気象庁はこのデータを目的に応じたソフトで解析し、翌日や
数カ月先の天気予報に活用。各国は数値予報の一つで
20キロ範囲で区切った「全球モデル」のデータ提供を受けて、
1カ月先の天気などを予測する。

予報の精度は、観測データの多さやスパコンの計算能力に
左右される。米英などの先進国もそれぞれ開発し、世界各国に
提供するとともに精度を競っている。気象庁は2007年ごろ
から外国への提供を開始。09年には世界気象機関から
アジアの気象業務で指導的立場に指名され、研修を開く
ようになった。アジア以外にも、アフリカのケニアやリビア、
オセアニアのフィジーにも提供する。

気象庁異常気象情報センターの大野木和敏所長は

「日本のモデルが世界で活用されれば、不具合を改良する
機会も増え、結果的に日本の予報精度も上がっていく」と話す。

 ■的中率、年々上昇

「天気予報が大はずれすることは少なくなっている」。
気象庁数値予報課の永戸久喜班長は胸を張る。

気象庁が夕方に発表する「明日の予報」。
雨が降るか降らないかの予報が当たった割合は
1990年代が80%台前半だったが、最近では
80%台後半に上昇した。

的中率の上昇は「数値予報」の進化に比例している。
数値予報が導入されたのは59年。77年に気象衛星が
打ち上げられ、79年からは雲の動きをもとに、上空の
風向・風速を予測できるようになるなど、予報に使う
観測データが増えてきた。膨大な計算を担うスパコンも
現在は9代目。1秒間に847兆回の計算ができる。
導入当初の1千億倍の処理能力という。

気象庁は来年にも、今年7月に正式運用が始まった
観測衛星「ひまわり8号」の観測データも活用する方針だ。

撮影間隔を従来の30分から2分半に短縮し、カラーで
みられる。観測する気象現象も5種から16種に増え、
大気中の水蒸気量も詳細に分析できる。永戸班長は
「数値予報の技術を上げたい」と話す。(鈴木逸弘)

■姿消す「天気相談所」 地域の予報、民間会社でも可能に

数値予報は民間の気象情報会社にも提供され、
特定地域のピンポイントの天気予報などに活用されている。
きめ細かい予報が可能になるなか、市町村が運営し、
地元の予報に取り組む天気相談所は姿を消している。

福島県郡山市は99年度末、東京都八王子市は
2009年度末にそれぞれ廃止。阪神大震災後、防災意識の
啓発を目的に開設した大阪府羽曳野市も04年度で
市独自の天気予報の発表をやめた。気象予報士として
勤務した高島誠さんは「民間の情報会社の予報が普及し、
現地観測や経験をもとにした地元の天気予報への
期待は薄れた」と話す。

一方、茨城県日立市の市役所最上階にある天気相談所は、
予報を続けている。3人いる気象予報士の一人、
池田恵介さんは「小雨のやむ時間など地元データを使って
違いを出す工夫をしている」。

台風の接近時は存在感を発揮した。9月に関東・東北豪雨の
一因となった台風17、18号の発生時は市の防災会議に
出席。土砂災害や河川の氾濫(はんらん)に警戒が必要な
時間帯、対応する職員の招集時間の目安などを
気象データから説明した。

コメントです
日本の最新技術による天気予報の話題です。
確かに、ひと昔前に比べて天気予報の精度が
格段に良くなっている気がします。
そして、そのノウハウが日本国内だけでなく
外国でも活用されているようです。
こんな明るい話題ばかりだといいですね。


posted by salsaseoul at 00:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 環境
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/168226119
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック