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2015年11月21日

(世界発2015)無差別性暴力、内戦の闇 コンゴ民主共和国、救済進まず

朝日新聞 2015年11月19日

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内戦状態が続くアフリカ中部のコンゴ民主共和国(旧ザイール)。
紛争下で、多くの女性たちが無差別的なレイプを受け続けている。
救済に取り組む現場の医師たちは、国際社会がもっと被害に
目を向けるべきだと訴えている。

 ■連れ去られ、幼児までも

午前7時、東部ブカブ近郊のパンジ病院。鉄製の柵で守られた
病院の中庭に、民族衣装の女性たちが集まってきた。
太鼓のリズムに合わせて、スワヒリ語の聖歌を歌う。
ほぼ全員がレイプの被害者だ。

病院では内戦が始まった1998年から、兵士らに性暴力を受けた
女性たちを受け入れてきた。その数は計約3万人に上る。

被害女性の多くは、けがをしているだけでなく、家族の面前で
レイプされ、精神的な傷を負っている。

そのため、病院では運び込まれてもすぐに手術をせず、
まずは何が起きたのかを理解させる。多くは自暴自棄に
なっており、手術をしても、食事を取らなかったり、
薬を飲まなかったりするからだ。産婦人科医は「元通りの
暮らしに戻れるまでには、少なくとも1年かかる」と話す。

院内のケア施設では約200人の女性が暮らす。
30代の女性が「事実を知ってほしい」と取材に応じた。

99年、教会で礼拝中に武装集団に囲まれ、2人の女性と
ともに森に連れ去られてレイプされた。
翌日、女性2人は逃げようとしたが見つかり、灯油の入った
バケツを頭に担がされ、火をつけられて亡くなった。

その後、自身は武装集団の部隊長の「妻」にさせられ、
森で暮らした。レイプは続き、3人の子どもを産んだ。
4年たったある日、部隊長に「なぜ言うことを聞かないんだ」と
銃剣でのどを刺された。数週間後、兵士らが出かけた隙に
子ども3人を連れて逃げた。

「今の不安は子どもたちのこと。父親が戦場のレイプ魔
だったと知ったら、どんなに悲しむか」

子どもの被害も少なくない。ブカブ北方の村で母親(33)の
足にまとわりついていた少女(3歳10カ月)も、
その一人だという。

母親によると、2014年9月上旬、少女を置いて
外出している間に武装集団が侵入し、少女を襲った。
村ではその日、18歳までの計20人がレイプされたと
いう。母親は「毎日おびえている。逃げたいが、
避難場所が見つからない」。

病院の運営担当者は「病院でケアを受けている
200人のうち、25人は10歳未満の子どもだ」と話した。

 ■「影響、何世代も続く」治療するムクウェゲ医師

パンジ病院の設立者、ドニ・ムクウェゲ医師(60)は
今年10月9日、午前7時から午後10時まで、14〜18歳の
少女4人を含む計11人の手術に追われた。

その日はノーベル平和賞の発表日。毎年のように候補に
挙がるムクウェゲ氏は翌朝、「発表日だったことは知っていた。
でも、患者が手術を待っている」と話した。
周囲では戦闘が続き、数日前には計30人の女性が
搬送されてきていた。

12年、国連で「国際社会は問題に無関心だ」と訴えた
直後、武装勢力に自宅を襲われ、ガードマンが射殺された。
以後、家族と病院に住み込んで治療にあたりながら、
「アフリカの紛争地では、レイプが地域社会を破壊する
『兵器』として使われている」と訴えている。

戦闘員は敵対する民族の女性をレイプし、性器を傷つけて
子を産めなくしたり、エイズウイルスに感染させたりして、
地域社会に負担とダメージを与える。

敵に一度レイプされた女性は汚れていると見なされ、
家庭に戻りにくくなってしまう。生まれた子どもは
地域社会から疎外され、「その影響は化学兵器のように、
何世代にもわたって続いていく」という。

「この国の内戦は、資源の支配権をめぐる経済戦争だ」
とも指摘する。

市民を殺し、レイプする武装勢力の支配地域は、世界中で
つくる精密機器に欠かせないレアメタルの産地でもある。
「経済的な利益の裏には、人生を破壊されている多くの
女性がいることを知り、少しでも救済に手を貸してほしい」

 ■「年40万人以上」報告も 2006〜07年

 同国では13年末、政府軍と反政府勢力「M23」が
和平協定を結んだが、東部を中心に内戦状態が続く。

昨年9月の国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の
報告書によると、東部では昨年初めの時点で54の
武装集団が活動。武装集団だけでなく、政府側の
治安部隊の隊員らも女性をレイプしており、
「薪集めやトイレの使用ですら安全に行えない状況」だ。

レイプの被害者については、内戦状態で調査が
難しく、大多数の被害者が名乗り出ないため、
数を特定するのは難しい。AFP通信によると、
米国の公衆衛生専門家が11年に米学術誌に
発表した報告では、06〜07年の1年間でレイプ
された15〜49歳の女性は40万人以上。
パンジ病院の関係者は「実際の数はだれにも
わからない」と話す。

 (ブカブ=三浦英之)

 ◆キーワード

 <コンゴ民主共和国> 

1960年にベルギーから独立。
65年に政権を握ったモブツ大統領が30年以上独裁を
続けたが、97年、反政府勢力が首都キンシャサを
制圧し、国名をザイールから変更した
。しか し、98年に再び反政府勢力が武装蜂起し、
内戦状態に陥った。特に東部では民族対立や地下資源を
めぐる武装勢力の衝突で極めて不安定な状況が続いている。

コメントです

コンゴ民主共和国の紛争下で、多くの女性たちが
無差別的な性暴力を受けています。
根本的な解決策として、まず内戦状態を終結させる
ことが考えられます。
しかし、先進国が指導介入しようにも、現時点では
砂漠のやっかいな武装集団にふりまわされて
どうにもなりません。
現在、国際社会は
多くの解決不可な問題を抱え、
途方にくれている状態です。

残念ですが、それが現実です。



posted by salsaseoul at 00:24| Comment(0) | TrackBack(0) | アフリカ
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