神戸新聞 2015/8/19
ひき逃 げ事故を起こして運転免許を取り消された兵庫県内の
処分者が、今年上半期(1〜6月)で61人に上り、過去10年間で
最多だった昨年(年間111人)の上 半期と同数だったことが、
県警への取材で分かった。厳罰化を図るため、免許を再取得
できない「欠格期間」が2009年に引き上げられた後、一時的に
減った が、その後は増加傾向が続いている。
処分者が、今年上半期(1〜6月)で61人に上り、過去10年間で
最多だった昨年(年間111人)の上 半期と同数だったことが、
県警への取材で分かった。厳罰化を図るため、免許を再取得
できない「欠格期間」が2009年に引き上げられた後、一時的に
減った が、その後は増加傾向が続いている。
道交法には、運転中に人身事故を起こした場合、応急手当て
を施したり、警察に報告したりするなどの「救護措置義務」が
定められ、違反すれば免許取り消し処分を受ける。
飲酒運転による死亡事故や悪質なひき逃げ事故などを受け、
09年に道交法が改正され「欠格期間」が最長5年から10年に
引き上げられた。08年に86人だった処分者は10年には
67人に減少したが、11年以降は右肩上がりを続けている。
県警が上半期に処分された61人の逃走理由を分析したところ、
最多の17人が「処罰を受けるのが嫌だった」と説明。
「怖くなった」(13人)や「保険に未加入・賠償できない」(9人)、
「大したけがではないと思った」(8人)も目立った。
年代別で見ると、
20代が24人で最も多く、
65歳以上=10人
▽40代=9人
▽30代=8人
▽10代=4人−と続いた。
上半期に発生したひき逃げ事故は598件で、
4人が死亡、279人が重軽傷を負った。県警は
「事故を起こしても、すぐに届け出ることで助かる
命もある」とし「免許の取り消しで仕事や家庭を失う
ケースも多い。絶対に逃げないで」と呼び掛けている。(初鹿野俊)