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2015年07月12日

レアアース、安値で明暗 中国規制撤廃、暴騰前水準に

朝日新聞 2015年7月10日

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米最大手モリコープが再開発したカリフォルニア州の鉱山=2012年7月、畑中徹撮影

ハイテク産業に欠かせないレアアースが5年ぶりの安値になっている。
節約が進んだほか、大産地である中国の輸出規制を日米欧が撤廃
させることにも成功した。ただ、「脱中国依存」を担おうとした米国の
鉱山が破綻(はたん)するなど副作用も出ている。
日本の資源関連企業も正念場だ。

 ■メーカーは歓迎

「いまは心地いい」

かつてレアアースの調達に悩まされた日本の自動車メーカーからは、
そんな声がもれる。

自動車業界でレアアースは、ハイブリッド車や電気自動車のモーター用
磁石などに使われる。ほかの業界でも、デジタルカメラの光学レンズ、
ハードディスクのガラス基板を磨く材料などに使われる。

17種類あるレアアースの一つ、ジスプロシウムは、ピークだった
2011年夏の10分の1、ネオジムも8分の1まで下がるなど、
ほとんどが暴騰前の水準に戻った。

財務省の貿易統計によると、14年の輸入額は513億円。
11年の4分の1ほどで済んだ。

尖閣諸島をめぐり日中関係が緊迫した10年、中国は、レアアースの
海外への輸出量を絞った。供給の9割を中国が占めるレアアースの
国際価格は、翌11年にかけて暴騰。ハイブリッド車やエアコンの
値上げにつながった。

日本や米国、欧州連合(EU)は世界貿易機関(WTO)に協定違反と
訴えた。敗訴した中国は輸出枠を今年1月に取り払い、レアアースの
輸出業者に課していた関税も5月になくした。(斎藤徳彦)

 ■鉱山開発、破綻・縮小

ただ、高値が続くと見込んでいたユーザーはそろばんが狂った。
レアアースを使って車や家電向け磁石などをつくっている日立金属や
昭和電工は、高値で仕入れたレアアースの在庫価値が下がり、
損失を15年3月期までに計上した。
金額は日立金属で190億円、昭和電工で26億円にのぼる。

深刻なのは、日米の資源関連企業だ。

レアアースの生産で米最大手のモリコープ社は6月下旬、連邦破産法
11条(日本の民事再生法に相当)の適用を申請した。

同社は12年、一度は閉めていた鉱山で10年ぶりに採掘を再開。
当時の最高経営責任者は「ビジネスの好機。日本の顧客企業にも
供給できる」と話していた。

大手商社の双日は、13年8月から日本への供給を始めた

レアアース事業の採算が悪化。鉱山がある豪州や精製工場が
あるマレーシアで、人員を減らしたり一部の事務所を閉じたりした。

(畑中徹)

 ■「中国脱却」、官民で模索

それでも双日はレアアース事業を継続。出資パートナーで政府系の
石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)も支える。

背景には消えていない中国リスクがある。今なお調達の9割は
実質的に中国頼み。輸出にかかる関税をなくした中国だが、
利用コストを引き上げる資源税を5月に強化。
日本の経済産業省の担当者は「影響を注視している」という。

双日は自らの強みを生かして、苦境を乗り切ろうとしている。
レアアースの精製時の汚染ガスを抑える技術は「環境問題に
敏感な欧州の車メーカーから評価が高い」といい、販路拡大をめざす。

レアアースのユーザー、日立金属も「中国リスク」を見据え、
攻守を使い分ける。中国依存度が特に高いジスプロシウムの
使用量を半分以下にした磁石を昨年発売。一方で今年6月、
レアアースの調達から磁石の生産販売まで中国で手がける
合弁会社を現地企業とつくると発表した。(宮崎健、伊沢友之)

 ◆キーワード

<レアアース> 金属に混ぜることで熱に強くなるなどの効果が出る。
1990年代まで米国や豪州が主産地だったが、安さを武器に中国の寡占が進んだ。


コメントです
少し前は、
中国政府はレアアースを外交武器にして、
ずいぶん日本企業に経営打撃を与えたものですが、
最近はあまり話題になりませんでした。
どうも、無理な価格設定と輸出制限で、産出国である
中国が先に根を上げたようです。
日本の産業界の底力が改めて見直されます。


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posted by salsaseoul at 12:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 中国・台湾
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