home003.gif

2017年05月24日

スマホしながらバス運転、頻発 小1死亡事故も


朝日新聞 2016・5・23

2017024.png

端末の使用目的は通話が3件で、残りはスマホの
画面を見たものが大半だ。
スマホの使い方は
▽ゲーム6件
(ポケモンGO5件、モンスターストライク1件)
▽メール5件
▽無料通信アプリ「LINE」5件
▽写真や動画を投稿3件

  • 常習化 青信号渡る7歳に気づかず

    路線バスや観光バスなどの運転士が運転中に
    スマートフォンや携帯電話を操作し、
    国土交通省に報告のあったケースが
    昨年1月以降、少なくとも33件
    あることがわかった。
    自転車の男児をひいて死亡させる
    事故も起きていた。
    国や業界団体は危険な「ながら運転」の
    禁止徹底を呼びかけるが、歯止めがかからない。

    • 運転中にスマホや携帯電話を使うのは
      道路交通法で緊急時やハンズフリーでの
      通話を除いて禁止されている。
      業界団体の日本バス協会は今年1月、
      スマホなどの使用禁止の徹底を求める
      指針をまとめたが、2月以降に
      7件起きるなど後を絶たない。

国交省自動車局への取材をもとに、朝日新聞が
バスの運行事業者に確認した。昨年1月から
今年4月までに把握できたバスの「ながら運転」は
33件。内訳はスマホが27件、携帯電話が4件、
タブレットが1件などで、走行中や信号待ちの間
などに操作していた。

事業別にみると、路線バス27件、観光など貸

チャット1件などだった。

死亡事故は昨年3月に東京都台東区で起きた。
交差点を右折中の大型観光バスが、自転車で
横断歩道を渡っていた小学1年生の阿部余木
(よぎ)君(当時7)をひいて死亡させた。
運転士は事故の直前までLINEでメッセージを
見ていて、スマホを片手に運転していたという。
右側ばかりを見ていて、向かい側から来た
余木君には「全く気づかなかった」という。

仙台市では昨年1月、回送中の路線バスが
女性をはねて重傷を負わせた。
運転士がスマホでメールを確認していたという。

バスの「ながら運転」をめぐっては昨年10月、
大阪で観光バスの運転士がポケモンGOをしている
動画がネットに投稿され、国交省が11月に禁止の
徹底をバス協会などに通知。その後、国交省は指導を
強化し、問題が起きたすべてのケースを監査

することにした。国交省は33件のうち27件を監査し、
2件を車両使用停止、21件を文書警告とした。

国交省は「プロの運転士としては数があまりに多い。
一方で、問題が発覚したのは乗客が通報したり事故に
なったりしたケースで、実際はもっと多いだろう。
監査などで厳しく対応したい」
(自動車局安全政策課)としている。(北川慧一)

■バス運転士の「ながら運転」(主な例)

15年夏〜16年夏 
大阪 路線バスの運転士が回送中に
運転席の速度計をスマホで撮影して
ユーチューブに投稿

16年5月 
福岡 路線バスの運転士が信号待ちの間にスマホを
股の間に隠し、テニスの試合結果を確認

16年5月 
福岡 路線バスの運転士がスマホで釣りの
ゲームについてチャットでやりとり

16年10月
大阪 観光バスの運転士がスマホのゲーム
(ポケモンGO)で遊び、ユーチューブに
動画が投稿される

16年11月
大分 路線バスで運転士がスマホのゲーム
(モンスターストライク)で遊び、
乗客に通報される

17年4月
沖縄 貸し切りバスの運転士が回送中に
米軍基地移転の反対集会をスマホで撮影し、
ツイッターに投稿

コメントです。 
知人とも話していますが、
最近のドライバーは運転が
下手というより、
予測不能な動きをする。
ここが強く一致しました。
おそらくスマートフォンのせいでしょう。

前から思っているのですが、運転席に
座るとスマートフォンが圏外になる
自動車を作ればいいのにと。。

それぐらいしないと、運転中の
スマートフォンの使用は減少しません。
そして事故も増えていくはずです。


Apple ibook版 サルサソウル発.jpg

Kindle版 サルサソウル発.jpg

Google Play版 サルサソウル発.jpg

楽天Kobo版 サルサソウル発.jpg

あじさい文庫だより Facebook.jpg

ヴィンテージジャージ専門のVanves.jpg

プラスチック成型 山八化成工業所.jpg

posted by salsaseoul at 07:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本・社会

2017年05月08日

「おれ、なんで捨てられたの?」 問う息子を抱きしめた

2017年5月7日 朝日新聞

201705081.jpg

201705082.jpg


開設から10年になる慈恵病院(熊本市)の
「こうのとりのゆりかご」(赤ちゃんポスト)。
月日を重ねた分、預けられた子どもは大きくなっていく。
中には、新たな家庭で育てられている子どもたちがいる。

西日本で暮らす女性は、小学校低学年になる
息子と初めて出会った日のことを懐かしく思い出す。
3人の子育てが一段落し、「もう一人育てられる」と
思って、育ての親が戸籍上も親となる
特別養子縁組を希望した。乳児院で面会したのは、
生後10カ月の頃。「めちゃくちゃかわいい」。
赤ちゃんは輝いて見えた。緊張した様子だったが、
2時間ほど一緒にいると、ひざに乗るようになった。
抱っこし、ミルクを飲ませてあげた。1歳になる前に家に
やってきて、親子としての時間を紡いでいった。
小学生になった今、ドッジボールや「けいどろ」で
遊び回り、ご飯をもりもり食べる。
「あなたを産んでくれたお母さんがいる」。
初めてそう話したのは、3歳の誕生日。
そこから、日常の中で生い立ちを伝えてきた。
「ゆりかご」に預けられたこともその一つ。
息子から聞いてくることもたくさんある。
「なんでお母さんは産んでくれなかったの?」
「(生みの母は)どこにいるの?」
「もともとの自分の名前は?」。
女性にも答えられない質問もある。
ある時、息子はこんなことを言ってきた。
「おれ、なんで捨てられたの? 
要らなかったの? 要らなかったんでしょ?」
女性はこう返した。
「どうしても命を助けたい、あなたを大事に
したいと思ったのよ。お陰で家族になれてうれしい」。
ぎゅっと抱きしめると息子も力強く抱き返してくれた。
小さな体で一生懸命受け止め、考えているのだと思う。
小学校では、子どもたちが自身の生い立ちを発表する
機会があるという。どうすればよいかと思う。
息子はいずれ、生みの母に会いたくなるかもしれないし、
思春期に入って自分のルーツに悩むかもしれない。
母親として、一つ一つ、息子が納得できるよう、
一緒に向き合っていくつもりだ。
                 ◇
「お父さん、お母さんに『ゆりかご』を通して
出会えたのは奇跡だなと思う」
西日本で暮らす別の男の子はそう語る。
両親は、優しいが、悪いことをすると
しかってくれる「普通の親」だ。
「ゆりかご」のことは、幼い頃から
包み隠さず聞かされていた。
男の子にとって、育ての母も生みの母も大切だ。
「お母さんが2人いてもおかしくない」
その思いを、両親も大事にする。父親は、息子とともに
生みの母が暮らしていた街を訪ね、誓った。
「命をかけて守ります」。
元気に素直に育っている
自慢の息子。
もし駐車場や山の中に置かれていたら――。

「やっぱり『ゆりかご』で命が守られたんだ」と
父親は思う。
今の男の子の夢は、子どもたちにかかわる仕事だ。
両親は願う。
「(息子には)血のつながりがある人がいない。
幸せな結婚をしてほしい」。
家庭ができるのを楽しみにしている。
(岡田将平)

■「出自を知る権利は」悩む病院
匿名で子どもを預かる「ゆりかご」は、病院職員の
声かけや児童相談所による調査で半数以上は
親の身元がわかっているが、
不明のままの子も少なくない。
「子どもから出自を知る権利を奪う」という課題は
開設当初から重く横たわる。
慈恵病院の元看護師長、下園和子さん(65)は、
初めて預け入れに立ち会った光景が忘れられない。
保育器の赤ちゃんの横で、
若い看護師たちが泣き崩れていた。
「山や林に捨てられて死んでいたかもしれない。
これで良かったんよ」と肩を抱いて励ましたが、
内心では「これで本当にいいの?」と感じた。
「私たちはこの子の人生に全く責任を持てない。
それなのに助けたなんて言えないと思った」
開設前は、安全に赤ちゃんを保護できるか
どうかだけに神経が向いていた。
だが、預けられた子どもたちに向き合ううち、
「赤ちゃんたちはいずれ成長し、自分の祖先が
分からないことに悩むだろう。幸せとはいえない」と
思うようになったという。
開設から3年間かかわった元熊本県
中央児童相談所課長の黒田信子さん(66)も、
出自の問題に懸念を持っていた。
とにかく親を捜そうと、預け入れのあるたび、
一緒に置かれていた紙袋や子どもを包んでいた
タオルなどわずかな手がかりから調査した。
親がわからないままの子に
「なぜもっと捜してくれなかったの」と
言われるような気がする。
「(ゆりかごでは)肉体的な命は助けられても、
心は救えていない」と訴える。(岡田将平、山田佳奈)




Apple ibook版 サルサソウル発.jpg

Kindle版 サルサソウル発.jpg

Google Play版 サルサソウル発.jpg

楽天Kobo版 サルサソウル発.jpg

あじさい文庫だより Facebook.jpg

ヴィンテージジャージ専門のVanves.jpg

プラスチック成型 山八化成工業所.jpg

posted by salsaseoul at 00:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本・社会

2017年05月01日

「トランプをホワイトハウスに入れた男」の偽ニュース

朝日新聞 2017年4月29日

20170501.jpg


ポール・ホーナー(38)。株のネット取引などで稼ぐかたわら、abcnews.com.co▽cnn.com.de▽nbc.com.co――といった、
大手メディアに似せたサイトを次々と開設。
でっち上げのニュースを選挙序盤から発信した。

最も反響を呼んだ一つが、クリントン陣営がカネで人を集め、
トランプの集会に「抗議者」として送り込んだという記事だ。
「3500ドルを支払われ、トランプの集会で抗議した
反トランプ派が暴露」との見出しで拡散。
トランプの次男や現大統領顧問の
ケリーアン・コンウェイもツイートした。
米ネットメディア「バズフィード」の分析では、投票直前の
3カ月間にフェイスブックで反響があったフェイクニュースの
第11位に。シェアやコメントの総数は約38万件に達した。
同時期の上位20位までの反響数の合計では、
フェイクニュースは871万件にのぼり、737万件の
「リアルニュース」を上回っていた。
トランプが大統領選で勝利すると、米内外のメディアから
取材が殺到。「トランプをホワイトハウスに入れた男」などと
報じられた。だが、ホーナーは「俺はトランプが嫌いだ。
後押しするつもりはなかった」と主張する。
では、なぜフェイクを広めたのか。自らの発信を
「Artwork(芸術作品)」と言うホーナーに動機を聞くと、
「トランプの言葉をうのみにする人も批判するメディアも、
自分たちの信じたいことのみを受け入れ、伝えている。
何が真実なのか、みんなに突き詰めてほしかった」。
ホーナーは発信後に「実はフェイクだ」と明かしたことも
あったという。だが、「一度本当だと信じた人の考えを
変えることはできなかった」と振り返る。
大統領となったトランプは、約2800万のフォロワーを
もつツイッターなどで「お前たちこそフェイクだ」と発信し、
大手メディアに矛先を向けている。
「メディアは信じるに値しないという価値観が広がっている」。
ワシントン・ポスト紙記者でホワイトハウス報道を担当する
デビッド・ナカムラ(46)は世論の風圧を感じている。
署名記事を書くと、メールやSNSでトランプそっくりの
口調で批判が寄せられる。

「お前、それはフェイクだろう」
「その話こそ、うそじゃないの」
作り話と事実の区別がつかないまま情報が
拡散する社会。人々はどう受け止めているのか。
手がかりを求め、米北東部のペンシルベニア州に向かった。
かつて栄えた炭鉱や鉄鋼業が衰退し、「ラストベルト」と
呼ばれる一帯だ。昨年の大統領選では、前回はオバマに
投票した人たちも含め、トランプ支持に大きく傾いた。
「ヒラリーが3500ドルを渡し、トランプ集会で抗議させた
記事は覚えている。私は信じているわ」
同州東部ドラムスの高級住宅地に暮らす女性(54)は
、そう言い切った。記者が「発信者に取材をしたら
フェイクと認めた」と伝えても、
「その話こそ、うそじゃないの」と笑われた。
女性は「メディア全体がトランプを大統領に
したくなかったから、あら探しばかりした。
リベラルに偏ったフェイクニュースはたくさんある」とも
訴えた。近くの小都市ヘイズルトンの男性(52)も
メディア不信を口にした。「テレビも新聞もほとんど見ない。
うそとミスリードばかりだ」。21年間勤めた
ガソリンスタンドを3年前に解雇され、失業中。
民主党員だが、「チェンジが欲しい」とトランプに投票した。

男性は「不法移民は食料配給カードを何枚も持っている。
この国で生まれた俺たちの方が割を食っている」と
不満をもらす。情報の出どころを尋ねると、
「知り合いの警察官から聞いた」と自信ありげに答えた。
長く地域で暮らす他の白人たちも「ドラッグ絡みの
殺人事件が増えた」などと、この15年で人口の半
数に増えたヒスパニック系移民への不満を口にした。
ただ、メディアに不信感を抱くのは移民たちも同じだ。
8年前、ドミニカ共和国から移ってきた歯科医の
アデル・ヌネス(38)はこう話す。「犯罪が起きても、
容疑者が移民なら連日報じられ、古くからの住民だと
報道は1度だけ。フェアじゃない」同州の地元紙
タイムズ・トリビューン記者の
ボーリス・クロウチェニューク(56)は、メディア不信の
背景にはメディア側の問題もあると語る。
「情報の受け手が信じたいものだけを選ぶのは
今も昔も同じ」としつつ、「最近は一部のメディアが
受け手の望むものに合わせてニュースを発信する
傾向が出てきた」。
メディアへの信頼低下とフェイクの氾濫(はんらん)。
米メディアの動向に詳しいハーバード大
ショレンスタイン・センター所長の
ニッコ・ミリ(39)は「ネットの発達もあって、
この15年間で全米の新聞社のスタッフ数は
半分以下になった。既存メディアのニュースは量も
質も低下し、権力に立ち向かうパワーも落ちた。
その隙間に入り込んだのがフェイクニュースだ」と分析する。

 偽の情報はいま、世界を席巻している。

「マクロン候補をサウジアラビアが支援」
仏大統領選の投票が迫った3月、有力候補で
前経済相のマクロンがイスラムとつながっていると
する記事がSNSで一気に拡散。
ベルギー紙・ルソワールに似せたサイトに
掲載されたが、実際はフェイクだった。
日本も無縁ではない。1月中旬、
大韓民国民間報道」と名乗るサイトがこんな
見出しの記事を掲載した。
「韓国、ソウル市日本人女児強姦(ごうかん)事件に
判決、一転無罪へ 被害者は日本にいるため
無罪とする」「2000年に11歳と9歳の
日本人女児2人がソウル市内のデパートで強姦される」
事件があったのに「無罪が言い渡された」との内容だった。
しかし外務省は「そういった事件は聞いていない」
と否定する。発信源のサイトを運営する男性は後に、
この記事が「フェイク」だったと認めた。
だが、掲載直後から「韓国司法は腐りきっている」
「ゴキブリ民族の国」といった激しい言葉とともに
SNSなどで広がった。

横浜市に住む自営業の男性(39)は1月下旬、
フェイクとは思わず、自らのフォロワー約800人に
向けてリツイートしたという。
「新聞報道には事実と主義主張が交じっている」と
語る男性は、全国紙など3紙を購読。
慰安婦問題などで韓国の対応には不信感を持っていた」と
いい、拡散させた理由について
「あの国なら十分あり得るという先入観があったと思う」と振り返る。

法政大准教授でジャーナリストの藤代裕之(44)は
12年前、徳島新聞記者から「新しいジャーナリズムに
関わりたい」とネットメディアの世界に転じた。
だが今は「取材に3カ月かけて書いた記事と不確実な
情報が混在し、読み手は気づかないうちに都合のいい
情報ばかりを集め、タコツボに陥っている」と感じている。
藤代は語る。「どうやってフェイクの拡散を防ぎ、
民主主義の土台である言論空間を守るのか、
メディアに携わる人たちが責任持って考えていくべきだ」

=敬称略(荻原千明、井上裕一)



Apple ibook版 サルサソウル発.jpg

Kindle版 サルサソウル発.jpg

Google Play版 サルサソウル発.jpg

楽天Kobo版 サルサソウル発.jpg

あじさい文庫だより Facebook.jpg

ヴィンテージジャージ専門のVanves.jpg

プラスチック成型 山八化成工業所.jpg



posted by salsaseoul at 02:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 北米