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2016年07月30日

高額薬、価格引き下げへ 利用者急増の場合 厚労省

朝日新聞 2016年7月28日

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高騰する薬代が将来の医療保険財政を圧迫しかねないことから、
厚生労働省は27日、2年に1度の改定を待たずに値下げする
仕組みづくりの検討を始めた。利用者が急激に増えた高額な
薬が対象。まず、1人あたり年約3500万円かかる新型の
がん治療薬「オプジーボ」の値下げを年内に決める方針だ。

 ■使用量減へ指針も

27日の中央社会保険医療協議会(中医協)。高額な薬の
販売が相次いでいる現状について、厚労省は「従来の仕組みでは
対策を講じているとは言えない。薬価の抜本的な見直しを
行ってはどうか」と提案した。

高額な薬でも安全性や有効性が認められれば保険が適用され、
患者の自己負担は1〜3割ですむ。さらに自己負担の上限を
一定に抑える「高額療養費制度」があるため、保険からの
支出は増え続けている。

そこで厚労省が値下げの新たな仕組みの対象とするのは、
有効性が広がって販売量の急増が見込まれる薬だ。
値段だけでなく、使用量を減らして副作用 のリスクを
軽減させるため、病院や医師向けの最適使用推進ガイドライン
(指針)づくりに向けた考え方も提示。薬ごとに各分野の
学会などと協議し、薬が使え る患者や医師・医療機関の
基準を決めていくと説明した。

中医協の委員からは「目の前に患者がいて、助けられるのに
使えないことがないように」との懸念も出た。ただ、大きな
異論はなく、「国民皆保険を壊さないようにしないといけない」と
いう意見が主流だった。薬剤費高騰への危機感は共有されている。

 ■技術発展、高コストに

薬が高額になるのは製薬技術の発展が背景にある。

肺がん治療薬「イレッサ」の薬代は平均的な男性患者で
月約20万円かかる。がん細胞内の物質を狙い撃ちにする
「分子標的型」で、従来の薬より高額になる。オプジーボは
さらに進化させたもので、がんに働きを抑えられた免疫を
再活性化し、がんを攻撃させる「新型」だ。生物由来で
製造工程が複雑なバイオ医薬品の一種で、開発コストが高く、
薬代は月300万円を超える。

もともとオプジーボは皮膚がんの薬として承認され、年470人
程度の患者が使うと想定されていた。だが、昨年12月に
患者数が数万人規模の肺がんの一種にも使えるようになった。
8月には腎細胞がんにも認められる可能性がある。
27日には頭頸(けい)部がんにも使用の承認申請があった。

高齢化に伴い、日本の医療費は2014年度で40兆円と、
10年前の1・3倍になった。その間、薬局調剤費の割合は
全体の13%から18%へと伸びた。さらにオプジーボなど
主に病院内で使われる高額薬の費用も押し上げることになる。
医療費の5割弱は保険料で、4割弱は公費で負担。
医療費の増加は将来的に保険料の引き上げや増税に
つながるため、抑制は急務となっている。
(生田大介、竹野内崇宏)


コメントです
実際の医療現場では、場合によっては日本で認可
されていない未承認薬を個人輸入して、さらに
それを投薬可能な医療機関を探して使用している
例もあります。
もちろん高額な抗がん剤がほとんどで、ここでも
「命の格差」が生じています。
さて、今日の話題は日本で承認済みの高額薬の
価格を下げるとのことですが、可能なら企業努力に
よって実行してほしいですね。

posted by salsaseoul at 03:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 医療