home003.gif

2016年07月24日

仏テロ、ニースの光と影 北部の貧困層、失業の不満 事件発生から1週間

朝日新聞 2016年7月22日

201607242.jpg

フランス南部ニースでトラックが花火の見物客に突っ込み、
84人が犠牲になったテロから21日で1週間。事件は、
地中海に臨むリゾート地の二つの顔を浮かび上がらせた。
富裕層が住み、世界中から観光客が集う南部と移民らが
多く貧しい北部。テロの恐怖がさらなる分断を招きかねない。

現場となったビーチ沿いのニース南部の大通り
「プロムナード・デ・ザングレ」は、華やかなニースの象徴だ。
高級ホテルが軒を連ね、まぶしい日差しとテラスでの食事。
水着姿の人が行き交う。観光客らがそぞろ歩きする姿も
少しずつ戻りつつある。

だが、車で15分ほど北に向かうと雰囲気が一変する。
簡素な団地に洗濯物が無造作に垂れ下がる。
地べたに座り込んで所在なげな人たちの姿が目立つ。

チュニジア人のモアメド・ラウエジュ・ブレル容疑者(31)は、
北部に住んでいた。イスラム過激派の思想に染まり、
シリアなどに渡る若者も少なくないと指摘されてきた地域だ。

ニースの約8割のモスク(イスラム礼拝所)を束ねる組織の
オトマヌ・アイサウイ代表(46)は「過激化するのはモスクに
寄りつかない若者。インターネットを通じて過激派に接している」。
限られた人間関係に身を置き、過激な思想に染まるケースが
多いという。
追悼に訪れたバルス首相に18日、罵声が
浴びせられる場面があった。ソフィ・シャティさん(45)は
怒りをあらわに「彼は力強い演説をしなかった」。
追悼の場がテロを防げなかったオランド社会党政権への
批判の場になった。

ニースは、退職後に移り住む高齢世代も多く、保守層が強い。
足踏みする仏経済、高止まりする失業率などを背景に不満が
募る。イスラム過激派と移民・難民とがいっしょくたになって
攻撃対象にされかねない。

急先鋒(きゅうせんぽう)は、マリーヌ・ルペン党首が率いる
右翼・国民戦線(FN)。移民規制の強化を訴えるFNは
2015年末の地域圏議会の選挙で、ニースでは34%の
得票(第1回投票)で2位につけるなど支持を広げる。

厳しい風当たりに、北部の人たちの不安は高まる。
配送業を営むモロッコ移民のラッサンさん(34)は
「問題の核心は社会の不平等と差別だ。
多くの人はビーチ以外のニースを知らないが、北部では
若者は職にもつけない」と憤る。

北部の別の街で小さなスーパーを営むモアメドさん(40)は、
シリア行きの話をしている若い客がいると明かしつつ、話した。
「職や家族を持つために努力することが本当の聖戦だと、
彼らに気付いて欲しい」(ニース=福山亜希)

 ■容疑者、何度も下見

ブレル容疑者は14日夜、大型トラックでジグザグ運転を
しながら加速や減速を繰り返し、花火の見物客らをはねながら、
約2キロを暴走。警察官との銃撃戦で射殺された。

仏検察の捜査では、11日にトラックを借り、犯行直前まで
現場を何度も下見していたことが監視カメラの映像などでわかった。

押収されたパソコンには、7月以降ニースでのイベントの
開催予定や昨年のパリの同時テロなどの詳細を調べたり、
過激派組織「イスラム国」(IS)の宣伝ページを繰り返し
閲覧したりした記録が残っており、「短期間で急速に過激化した」
(カズヌーブ内相)とされる。ISが16日、犯行声明を出したが、
つながりは確認されていない。(パリ=高久潤)





posted by salsaseoul at 03:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 欧州

空き家活用へ家賃補助 低所得者向け公営住宅補う 国交省方針

朝日新聞 2016年7月22日

201607241.jpg



国土交通省は、低所得者向けの住宅に空き家を活用し、家賃を
一部補助する方針を固めた。公営住宅を十分に供給できない
ためで、都道府県ごとに一定の基準を満たす空き家を登録し、
入居希望者に仲介する仕組みを来年度につくる。
低所得者の住宅環境の改善と、空き家の減少を目指す。

国交省によると、新制度では、空き家の所有者が物件を
都道府県などの窓口に申請。自治体が耐震性や断熱性を
審査し、データベースに登録する。入居希望者は自治体に申請し、
データベースから物件を探し、所有者と賃貸借契約を結ぶ。


家賃は周辺より安くし、自治体は所有者に家賃の一部を補助する。
所有者へのリフォーム代補助も検討する。具体的な入居基準や
補助率、補助対象は今後詰め、来年の通常国会に関連法
改正案の提出を目指す。

背景には低所得者向け住宅の不足がある。国交省によると、
主に低所得者向けに自治体が建てる公営住宅は全国に
216万戸あるが、厳しい財政状況のため新設に慎重で、
2005年度の219万戸をピークに減っている。

公営住宅は家賃が民間賃貸の約3分の1程度。応募倍率は
東京都で22・8倍、大阪府で10・5倍と入居しづらい状況にある。
月収15万8千円以下で公営住宅に入居できない低所得者の
うち100万世帯は、「単身者は25平方メートル」など国が定める
最低居住面積水準を下回る環境で暮らしている。

一方、入居者がいない戸建て住宅やアパートの空き部屋などの

空き家は13年に820万戸にのぼり、空き家率は13・5%と
過去最高を記録。地域の 治安悪化が懸念されている。
将来は新制度で数十万戸の空き家の登録を目指す国交省

幹部は「公営住宅を新たに作るより、空き家を活用した方が
自治体の負担が 軽い。空き家解消にもつながる」と話す。
ただ、入居者の家賃滞納を心配する所有者もおり、
登録をどこまで増やせるかなどの課題もある。

こうした取り組みは自治体で先行している。茨城県ひたちなか市は
10年度から空き家の入居者に家賃補助する。家賃5万円以下の
物件で補助は上限2万円。岐阜県多治見市は07年度、
市営住宅への入居資格がある市民の空き家入居に最大1万5千円の
家賃補助を始めた。

 (峯俊一平)

コメントです
今日の記事に関しては少し辛口ですが、
いくら空き家が多いと言っても、賃貸マンション一棟が
ごろごろと余っているだけではありません。

すべて仕様・程度の違う数多くの空き家物件に、
どうやって補助金額を決定するのでしょうか。担当者がいかにも机上で議論して決定した方針ですね。
おそらく、うまく運用できないでしょう。




posted by salsaseoul at 02:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本・社会