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2016年07月10日

(時時刻刻)黒人射殺に強い怒り 容疑者、高い場所から狙撃

朝日新聞 2016年7月9日

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米テキサス州ダラスで警察官が連続狙撃され、5人が死亡する
凶行が起きた。警察官による黒人の射殺が相次いで問題となり、
抗議デモが全米に広がる中 での犯行。死亡した容疑者は
こうした事件に怒り、「白人の警察官を殺したい」と語ったといい
警察は全容の解明を急いでいる。

狙撃事件が始まったのは7日午後9時前。デモが終わりに
近づきつつあったといい、数百人がダラス中心部で
行進を続けていた。

ツイッターに投稿された動画では、連続して銃声が何度も
響く様子が映されている。近くのレストランで食事していた
キシャン・クンブラさん(50)は「一度外に出て、マシンガンの
ような連射音が聞こえ、あわてて店内に戻った」と話した。

しかし、銃口はデモの参加者ではなく、警備をしていた
警察官たちに向けられていた。ダラス市警のデビッド・ブラウン
本部長は当初、2人の容疑者が 高い場所から狙撃をしており、
「なるべく多くの警察官を殺そうとしていたようだ」と話した。
撃たれた人たちが逃げる方向を考慮し、狙撃場所を計画的に
選んでいたとの見方も示した。ただ、警察と会話した後に死亡した
容疑者は「単独で行動した」と話したといい、単独犯か、複数の
犯行なのかが、今後の捜査のポイ ントの一つになりそうだ。

現場近くのホテルにいた男性が撮影したビデオからは、容疑者と
みられる人物がビルの柱の陰からライフル銃を発射したり、
警察官に近づいて至近距離 で撃ったりしたこともわかる。
銃の扱いに慣れていた様子で、高い場所からの狙撃の
ほかにも、警官を狙った銃撃が続いたとみられる。

容疑者はその後、ダラス中心部にあるビルの駐車場に
立てこもって銃撃戦を続けた。ブラウン本部長によると、
容疑者は立てこもっている間、警官による黒人射殺事件に
怒りを覚えていることや、「白人、特に白人警官を殺したい」
などと口にしたという。

また、容疑者は「複数の爆弾を持っている」という趣旨の発
言もしていたが、爆発物は見つかっていない。

 ■ネット拡散、抗議デモ激化

狙撃事件が起きたときにダラス中心部で行われていた
デモは、ルイジアナ、ミネソタ両州で黒人男性が警察官に
射殺された事件に対する、抗議の行進だった。
運動は「ブラック・ライブズ・マター(黒人の命も大切だ)」と
呼ばれ、全米の主要都市でデモが起きていた。

ダラスの事件で死亡した容疑者は警察との交渉の中で、
黒人男性が射殺されたことや、白人警察官への怒りに加え、
「ブラック・ライブズ・マター」に対しても怒りを口にしたという。
ブラウン本部長は「意味が通じない」と語り、殺人事件の
動機としては理解しがたい様子だった。

ただ、警官の黒人殺害が引き金となり、各地で抗議デモが
激化するというパターンはこの数年、ミズーリ州ファーガソン、
メリーランド州ボルティモアなどで繰り返されている。

背景にあるのは、犯罪捜査の現場で人種によって明らかな
対応の差があるという現実だ。ミネソタの事件を受けて
オバマ大統領が「捜査当局に昨年撃たれた黒人の比率は

白人の2倍以上だった」と指摘したように、ワシントン・ポスト紙に
よると今年に入って米国内で警察の発砲によって死んだ
約500人のう ち、黒人は約4人に1人を占め、
人口比率の倍近い。

ネットの動画サイトやソーシャルメディアによって、警察官に
よる黒人殺害の現場の様子が生々しく全米に広まり、
人種対立が顕在化しやすいのも近年の特徴だ。

ミネソタの事件では、警察官に胸を撃たれた男性の車に
同乗していた女性が「神様、どうか彼を死なせないで」と
祈り、警官に対して「あなたが彼を4回撃った。
彼はただ免許証を取り出そうとしていただけだ」と
話す生々しい様子などが動画で公開されている。

こうしたなか、警察と市民の対立の深刻化も懸念されている。
ブラウン本部長は8日の会見で「不和を止めなければならない」と
訴えた。
(ダラス=金成隆一、ニューヨーク=中井大助、真鍋弘樹)

 ■銃社会、悲劇の連鎖招く

 一連の事件は、銃規制の観点からも議論になりそうだ。
政治的に保守的なテキサス州では、自己防衛のために
銃所持を認めるべきだという意見が強く、近年は銃規制を
緩和する方向に動いてきた。

テキサスでは今年1月から、人に見える形で銃を携行する
「オープンキャリー」を認める法律が施行された。
全米ライフル協会(NRA)など銃規制に反対する団体が
「市民の権利を守る」として推してきた内容だ。

また、ライフル銃のように銃身が長い銃は拳銃と異なって
隠すことが困難であるため、以前から公共の場で持ち歩く
ことが認められてきた。7日の事件 の後で、ダラス市警は
ライフル銃を肩から下げ、迷彩色のTシャツを着てデモに
参加する黒人男性の写真を公開して情報を求めたが、
こうした形でのライフル銃の携行そのものは合法だ。
この男性は結局、事件には関係なかったとみられ、
警察に出頭した後に釈放された。

ダラスでの警官狙撃事件前に起きた、黒人男性が警官に
射殺された二つの事件でも、被害者が銃を持っていたり、
ポケットから取り出そうとしていると 疑われたりしたことが、
警官の発砲と関係しているとの見方もある。誰しもが容易に
銃を持てる社会の中で、悲劇の連鎖が起きている。



コメントです
ヴィシャス サークル(vicious circle) 悪循環の
意味ですが、事態はどんどん悪い方に向いて
います。
どうすれば負の連鎖を断ち切れるでしょうか?
ですが、少し歴史を振り返ってみれば、人種差別の
撤退運動等で
瞬間、断ち切れたことがあります。
ですが、時間が経てば、再び負の連鎖の始まりです。
人間の愚かさを象徴しているようです。



posted by salsaseoul at 03:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 北米

電力販売、勝負の夏 自由化3カ月、契約変更2%止まり

朝日新聞 2016年7月9日


家庭でも電気を買う会社が選べる電力小売り全面自由化が4月に
始まって3カ月がすぎた。
実際に契約変更を申し込んだ人は全体の2%にとどまり、
当初ほどの勢いはないという。
ただ、電気販売に参入した各社は、エアコンなど電気の消費量が
増える夏が「商機」とみて、新料金プランなどで巻き返しを狙う。

電気の契約変更業務を支援する「電力広域的運営推進機関」が
8日発表したまとめによると、6月末までに全国で計126万件が
電気の契約の切り替えを申し込んだ。全国の家庭や商店
6260万件の2%にあたる。

新電力が相次いで参入した大都市圏で切り替えが集中し、
東京電力と関西電力の管内が、126万件の80%を占めた。
北陸や中国電力の管内では、変更も少ない。ある新電力幹部は
「まだ様子見の家庭が多い」とみる。

大手電力同士の競争はほとんど起こっていない。
首都圏では北海道と沖縄電力を除く大手7社が参入しているが、
いずれも苦戦している。中部地方では東電、関西地方では
東電と四国電力が進出したが、あまり浸透していない。
営業基盤に乏しく、積極的な宣伝もしていないためだ。

 ■相談会・訪問を強化

主戦場の首都圏では夏に向けて、新電力各社が契約獲得に
てこ入れを図る。

東京都江戸川区にある東京ガスの販売店「ライフバル江戸川」は
6月末、店の一角で「電気の相談会」を開いた。
東電の検針票を持参した顧客に、東京 ガスに乗り換えた場合の
電気代を試算。一人暮らしの女性(74)は年2千円安くなると
出た。「今年は猛暑で電気をたくさん使うかも。少しでも
安くなるな ら」と契約書に印鑑を押した。

東京ガスは6月末までに37万件の契約を獲得し、新電力の
トップを走る。各店の営業員がガスを多く使う家を訪問し、
この店でも5千件の契約を得 た。ただ4月以降は伸びが
鈍いという。担当者は「得意先には声をかけ終えた。
イベントなどで新しいお客を呼び込まないと」と話す。

首都圏で参入したJXエネルギーは4月に10万件に達したが、
その後は横ばい。これまでは給油所やネットで契約を受け付けて
いたが、系列LPガスの営業員が戸別訪問して契約を
取る手法を強化する。

同じく首都圏で参入した昭和シェル石油は7月に新しい料金プランを
投入した。夜間の料金単価を東電の主力プランより抑えた。
「寝苦しい夜でも電気代をあまり気にせずエアコンが使えます」と
担当者は売り込みに力を込める。(米谷陽一)


 ■電気の契約切り替え申し込みは、東京電力と
  関西電力管内が高くなっている

管内    切り替え件数 割合(%)

北海道   6万3200 2.29

東北    3万2400 0.59

東京   76万2500 3.32

中部    8万3700 1.10

北陸      3100 0.25

関西    26万500 2.59

中国      3200 0.09

四国      5800 0.30

九州        5万 0.80

沖縄         0 0.00

合計  126万4400 2.02

 (6月30日時点)

コメントです

電気保安協会会社の社員から
聞いた話ですが、顧客に電力会社の
再検討を提案したら、年間150万円節減できると
試算しても、まるで受け付けなかったそうです。
リスクを嫌って安全策かもしれませんが、
日本ってホント保守的ですね。
契約変更2パーセントも、うなずけます。



posted by salsaseoul at 02:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 環境