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2015年07月18日

子どもの「くる病」増える 戦後ほぼ消えたはずでは…

朝日新聞 2015年7月18日

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O脚や背中が曲がるなど、子どもの骨の発育不良を起こす
「くる病」が増えている。ビタミンDの不足で発症し、栄養状態が
悪かった過去の病気とみられていたが、再燃してきた。
日光を過度に避けることが一因となっている。

■ビタミンD不足が主な原因

大阪府堺市の男児(3)は生後7カ月のころ、アレルギーの検査で
血液中のビタミンD不足がわかった。その後、X線検査などを受け、
くる病と診断された。父(48)と母(37)は「聞いたこともない病名で、
不安になった」と振り返る。

くる病は、子どもの骨が軟らかいまま十分に成長できず、手足の
変形や発育不全を引き起こす。骨の元になるカルシウムを体内に
取り込むのに必要なビタミンDの不足が主な原因だ。

大阪大学の大薗恵一教授(小児科)の説明では、くる病は栄養が
慢性的に不足していた19世紀〜20世紀初頭には「ありふれた
病気だった」という。その後ビタミンDが豊富なタラの肝油をとったり、
日光浴でビタミンDの合成を促したりすることが効果的だと判明。
栄養状態の改善に伴って、戦後はほとんどみられなくなった。

しかし、1980年代以降、学会で症例の報告が相次ぐようになった。
患者数の統計はないが、最近は小児科の開業医で診る機会もまれで
はないという。大阪大病院や東京大病院には、症状が比較的重い
患者が年間10人ほど、ほかの医療機関から紹介されてくる。

日本小児内分泌学会は2013年、くる病を正確に診断するための
小児科医向けの手引をつくった。O脚やX脚といった外見上の
診断のほか、X線撮影や血液検査で確定診断する基準を定めた。

大薗さんによると、治療は、体内で働きやすい
「活性型ビタミンD」の服用が基本だ。カルシウムを体内に
取り込みやすくなるので、医師が定期的に経過を見ながら
調整する。多くの場合、数カ月から1年程度で骨の変形が
戻るという。

堺市の男児の母は、男児に母乳のみ与えていたが、
ビタミンDを多く含む粉ミルクも飲ませるようにした。
男児は血中のビタミンD値が正常に戻り、骨の曲がりも
なく育っている。母は「ビタミンDについて妊娠中も産後も
聞いた覚えがなかった。不足しないように気を付けることを
広く知らせてほしい」と訴える。

大薗さんは「早期に発見できれば回復も早い。親の気付きが
きっかけになることも多いので、子どもの体をよく見てほしい」と
話している。

■日光浴と食事で予防

くる病が増えている理由は何なのか。東京大の北中幸子
准教授(小児科)は「子どものビタミンD不足は、現在の
世界的な傾向だ」と語る。

体内でのビタミンDの合成は、紫外線が皮膚にあたることで
進む。だが、紫外線が皮膚がんにつながることへの不安が
高まり、子どもの外出を控えたり、日焼け止めを常に塗ったり
して、過度に紫外線を避ける習慣が広がった。かつては母子
手帳に日光浴を勧める記載があったが、現在は、屋外の新鮮な
空気にふれさせる「外気浴」という言葉に置き換わっている。

北中さんは「紫外線の浴びすぎはよくないが、完全に遮断して
しまうとビタミンDが不足しがちになる」と指摘する。日光浴の
目安は緯度や季節によって異なるが、服を着て顔と手足が出て
いる状態で夏は1日5〜15分程度、冬は同1時間以上だという。

日光浴に加え、ビタミンDを多く含んだ食品を積極的に取り
入れることも効果が期待できる。卵黄や魚、キノコに多く
含まれているが、アレルギーなどで摂取が困難な子どももいる。
欧米では子ども用のビタミンDのサプリメントが広く使われている。

国内では森下仁丹(大阪市)が昨年、生後1カ月から使える
液体のサプリメントの販売を始めた。広報担当者によると、
子ども用のサプリメントは無味無臭で、母乳を与える際に
乳首に付けたり、飲み物や食べ物に混ぜたりして使うことが
できる。病院近くの薬局や、大きなドラッグストアなどで、
取り扱いが増えてきたという。

このほか、ビタミンDを添加したドロップも市販されている。
(野中良祐)


関連記事です。
身長遺伝子を発現させよう

人類はアフリカの一組の男女からスタートしました。

地球の上部、つまり北欧に向かった人類は白い肌、
大きな体格、青い眼、金色の髪の毛といった特徴的な
個性を持ちました。

中東やインドに向かった人類は彫の深い顔立ちは北欧に
向かった人類に良く似ていますが、肌は浅黒く黒い髪の毛が
圧倒的多数を占めています。

さらに東へ向かった人類は黄色い肌、黒い眼、黒い髪、彫の
浅い顔、大きな頭蓋、短い手足、長い胴が大半を占めています。

これらは、紫外線に対する防御システム、食べ物の相違などが
大きな要因となっていることが既に明らかになっています。
食生活の改善が進んできた2014年現在、日本の若い人の
中にも手足の長い、身長の高い人が増えてきました。

ロンドンで働くインド人の中に、くる病が多いのは紫外線を
防御するシステムがその浅黒い皮膚に整備されているからです。

それを防ぐためには日光を多く浴びなければなりません。
最初からロンドンに暮らす人々よりももっと多くの太陽光線を
浴びる必要があるのです。

それとは反対に、オーストラリアに渡った英国人は、日光を
避けなければなりません。
原住民のアボリジニたちは平気でも、同じように日光に
当たっていると皮膚がんを誘発するからです。

これはオーストラリアに住む白人たちにとって大きな
脅威となっています。

遺伝子の発現とは、適応能力の事を指します。
その地域で最も適した条件を発現する力のことを言うのです。

コメントです。
関連記事にもあるように、もともとその地域で
ネイティブではない人たちが、気候等の環境に
適応できず健康障害を起こしてしまう話をよく聞きます。
さて、今日の話題は日本で[くる病]再発について
ですが、保健所などの公的機関が、現状の生活スタイルの
変化を考慮してきちんと育児指導にあたるべきですね。



posted by salsaseoul at 21:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 医療