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2012年09月17日

ごみ散らかす女子高生らにナイフ…釈放後も公園掃除を続ける男の胸の内

ごみ散らかす女子高生らにナイフ…
釈放後も公園掃除を続ける男の胸の内

産経新聞 2012 9 4
東京都西東京市で8月、公園でごみを散らかしていた女子高生に
腹を立て、ナイフを見せて脅したとして無職の男(60)が
警視庁田無署に逮捕された。
その後、釈放された男は取材に対し「一晩中夜遊びし、
ごみを散らかす子供たちを注意したかった」と動機を説明した。
近隣住民によると、実際に、夜遅くに騒いでごみを放置していく
若者たちは、地域の迷惑の種になっていたという。
ナイフを取り出す行為は決して許されない。
しかし、周囲に迷惑をかけていた
若者の側には非はなかったのだろうか。(大島悠亮)

取り出したナイフに女子高生の悲鳴

捜査関係者によると、8月27日午前6時ごろ、男はいつものように、
ボランティアで続けている掃除をするため、妻とともに公園を訪れた。
近隣住民もラジオ体操のために徐々に集まり始めていた時間だったが、
ベンチには女子高生(15)と男子高校生2人が座り込み、周りには
空き缶や菓子の袋が捨てられていた。
夜中から公園の周りで夜遊びをし、食べ散らかしていたのだった。

このときの様子を、男は取材に対して、こう説明する。

「妻が足下のごみを拾い始めても、3人は散らかったごみの中に
足を投げ出し、黙ってその様子を眺めているだけ。
妻が『掃除するから、足をどけてくれないかな』と頼んでも、
『おばさんは掃除の人?』と聞き返すだけで、手伝うどころか、
足をどかそうともしなかった」

捜査関係者らによると、腹を立てた男は、3人に近づき、持っていた
折りたたみナイフを取り出し、自分の腰の辺りで開き、こう注意した。

「襲われるなよ。こんなものを持っている俺みたいなやつもいる」

女子高生は「きゃあー、怖い」と驚きの声を上げ、2人の男子高校生と
ともに公園から走り去った。

男はそのまま公園に残って掃除をしラジオ体操に参加しようとしていた。
しかし、そこに、数人の制服警察官がやってきて、男にこう告げた。
「あなたですね。ちょっと来てもらえますか」
男はそのまま、田無署に暴力行為法違反の現行犯で逮捕された。

「本来は親や学校が注意すべき」

男は同署で取り調べを受けたが、がんを患っていることなどから、
「留置に耐えられない」と判断され、その日のうちに釈放された。
ただ、同署は今後、男を書類送検する方針だ。

「注意をしようと思っただけ。公園は閑静な住宅街にあるが、
夜中になれば不審者が出るかもしれないし、危険だ。
本来なら、親や学校が注意すべきだが、言わないのだろう。
私がしっかり注意しなければ、と思った」

男は、取材に対し動機をこう説明した。ナイフを所持していた理由に
ついては「仏壇に供える野花を刈り取るために持っていた」と話した。
警視庁によるとナイフの刃渡りは約7センチ。確かに、所持が
銃刀法違反にならない程度のものではあった。

散らかる空き缶、花火のごみ「誰かが言わなければ…」

だからといって、ナイフを持ち出し、脅していいはずはないが、
一方で、男は理由もなく極端な行動をとったわけではなかった。
実は、この公園は以前から若者が夜中に騒ぎ、
ごみを散らかす場所になっていて男は以前からそのことが
腹に据えかねていたのだった。

近隣住民によると、公園では夜になると、若者グループが
遅くまで騒ぐ声が響き渡ることも少なくなかった。
管理する西東京市によると、5、6年前には、「騒音がうるさい」
などの苦情が寄せられたことから、午後10時以降の利用を
控えるように注意喚起する看板が設置されていた。

市の担当者は「その後は、市に苦情は来ていない」と
説明するが、男や住民らによると、いまだに夜が明けると、
ベンチ周辺に空き缶やたばこの吸い殻、食べかすなどが
捨てられたままになっていることが少なくない。特に小中学生、
高校生が夏休みの期間中は、花火の燃えかすなどのごみも
増えるという。男は、こうした状況を見かね、ラジオ体操が
始まる午前6時半の約30分前に掃除を始めるようになった。
多いときにはコンビニエンスストアのポリ袋3つほどのごみを
拾うときもあった。ラジオ体操に参加している近所の女性は
「いつも散らかっているところを片付けてくれて、○○さんには
感謝している」。別の女性も「刃物を出したという注意の仕方が
悪かったのかもしれないが、誰かが女子高生らに言わなければ
ならなかったと思う」と話した。
釈放後も続ける公園掃除「もう注意はしない」…

釈放後も公園で掃除を続けているという男。ある日の朝、掃除を
するところを、記者が話を聞いたところ、こう公園への思いを語った。

「約20年前に肝臓がんを患い、入退院を繰り返していた。
体力を取り戻そうと2年前から始めたのがラジオ体操で、
公園を掃除するのも気持ちよく体操をするためだった」

男はこうも話した。「自分には子供はいないが、よその子供でも、
自分の子供だと思って接したいと考えていた。あの日、
女子高生ら3人に注意したのも、健全な遊びをしてほしかっただけだ」。
ただ、次に同じような状況に遭遇しても、もう注意するのは
やめることにしたという。

「ナイフを出したことが良くなかったというのは分かる。ただ、
どうして出したのか、分かってもらえないままに逮捕されたのが、
非常に悔しい。ああいう若者が増えてもいいのか」

男はこう言うと、さびしそうに公園から立ち去った。


コメントです
この男性、高校生がごみを捨てていることにではなく、
未成年に向かって注意できなくなった、つまり、
自信を失くした年長者に対して、問題提起を
したかったのでしょうね

(男性自身も含めてと思われます)
ところで、ここでも警察の対応のお粗末さが気になりますね。
大津の自殺少年の時の対応にも類似すると思われます。


posted by salsaseoul at 20:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本・社会